乳がんの手術後に溜まる水(リンパ液)に対する対策を教えてください。
肩の周りの筋肉を動かすリハビリテーションを行うことが、リンパ浮腫の予防となります。
乳がんの術後にたまるリンパ液の対策として、リハビリテーションがあげられます。
リハビリテーションを行って肩の周りの筋肉を動かし、背中のリンパ管の働きを活性化させることで、リンパ浮腫を防ぐことができます。
リハビリテーションの具体的な方法や開始時期は、主治医や医療スタッフにまずはご相談ください。日本乳がん学会のガイドラインでは、以下を具体例として紹介しています。
- 腕の挙上運動:
手術したほうの腕を伸ばしたまま、前方と側方に90°上げ下げします。
- 壁のぼり運動:
手術していないほうの腕で、壁の一番高い位置にマークをはって目標を決めます。壁に向かって立ち、両手を肩の高さにおいて、息を吸いながらゆっくり指先を目標に向かって伸ばします。そして、息を吐きながらゆっくり方の高さまで下ろします。
- 肩関節運動:
ひじを曲げて、ひじを90°以上の高さまであげから肩関節を回します。
個別のケースで注意すべき点などが異なりますので、必ず主治医や医療スタッフに相談した上で行ってください。負荷が強すぎるリハビリテーションは避け、強い痛みを感じる場合は無理はしないようにしてください。
また、専門の看護師等が行うリンパドレナージという治療法があります。
リンパドレナージは、皮膚の下にたまった液体を目的とするリンパ節に向けて排液するように行われます。専門教育を受けた医療従事者が行うものであり、いわゆるマッサージとは異なります。
リンパドレナージは単独でなく圧迫療法や運動療法、スキンケアなどを適宜組み合わせることが効果的です。医師の指導のもとで行う必要がありますので、もし、リンパ浮腫が現れている場合にはまずは主治医にご相談ください。
公開日:
最終更新日:
東京医科歯科大学病院 がんゲノム診療科 特任助教
石橋 直弥 監修
(参考文献)
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