乳癌
と症状の関連性をAIで無料でチェック
更新日:2024/04/26
あなたの症状と乳癌の関連をAIでチェックする
乳癌について「ユビー」でわかること
※コロナの症状を確認したい方はコロナ症状チェックから
乳癌と特に関連する症状について
次のような症状がある方はご注意ください。
乳房のしこりがある
- 症状の経過
- 改善も悪化もしていない
乳癌とはどんな病気ですか?
「乳がん」とは、乳腺の組織にできるがんで、多くは乳管から発症します。進行すると、がん細胞は周りの組織を壊しながら増殖し、血液やリンパ液の流れに乗って転移します。乳がんは男性にも発生することがあり、女性同様に乳管より発症します。治療は基本的に女性同様の治療となり、予後も同様です。女性の場合は、婦人科受診、男性は乳腺外来に受診しましょう。
乳癌の特徴的な症状はなんですか?
次の症状などが特徴として見られます
乳癌への対処法は?
定期的な検診や、生活習慣を整えるとともに、気になる症状がある場合は、乳腺外科受診をお勧めします。
乳癌の専門医がいる近くの病院はありますか?
乳癌の専門医がいる病院を見る乳癌のQ&A
- A.
首や脇の下が腫れたり、赤くなったり、しこりが見られたりしますが、症状がないこともあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんの転移は、骨や肺、肝臓、リンパ節などに起こることが多いです。
リンパ節への転移は、手術を受けた側の脇の下や、乳房に近いリンパ節に起こります。
リンパ節に転移した場合、首や脇の下のあたりが腫れる症状が出ることがあります。皮膚の赤みや皮膚の下のしこりとして発見されることもあります。
ただし、再発時の症状には個人差があります。上記のような症状が出る場合もありますが、自覚症状がまったくない場合もあります。 - A.
転移した部位の骨の痛みが主な症状ですが、脱水症状や手足のしびれなどが起きた場合はすぐに治療が必要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんは最初に骨に転移することが多く、約30%の患者さんでは最初に転移が起こるのは背骨や骨盤、肋骨などの骨です。
骨転移した場合の症状としては、転移した部位の骨に痛みが生じたり、骨が弱くなり骨折したりすることが挙げられます。
転移した骨からカルシウムが溶け出すと、高カルシウム血症になることがあります。
その場合の症状は、のどが渇く、胃のあたりがむかむかする、尿の量が多い、お腹が張るなどや意識状態の変化などです。
また、脊椎に転移した場合は脊髄が圧迫されて手足のしびれや麻痺が出ることがあります。
これらの症状が出た場合はすぐに治療を行うことが必要です。 - A.
局所再発では、しこり、湿疹、虫刺されのような症状が出ることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんの局所再発の症状で、湿疹のような症状がみられることがあります。
局所再発は、乳房切除術後に、手術をした側の乳房や胸壁、その周囲の皮膚やリンパ節に起こる再発です。
局所再発の症状は、しこりとして感じる他、湿疹や虫刺されのような症状で発見されることもあります。
再発時の治療は、しこりや湿疹として触れられる症状が実際に局所的なものなのか、全身的な再発の一部分がその位置に現れたのかによって異なります。 - A.
一般的に、乳がんの初期症状として痛みを感じることは少ないとされています。
解説一般的には、乳がんの初期症状として痛みを伴うことは少ないとされています。
乳がんの初期症状として気をつける症状は、しこり、乳首から赤色や茶色の分泌物、乳首やその周辺の皮膚の湿疹やただれ、皮膚のくぼみや凹凸(おうとつ)ですので、このような症状がないか慎重に確認してください。
なお、海外の研究では、がんと診断された人で初期症状として乳房の疼痛を訴えた割合は4%や6%などと報告されています。
しかし、痛みの感じ方は人それぞれであり、また、痛みが主症状である乳腺炎など乳癌以外にも乳房の病気は多数あります。
痛みが一時的でなく、持続する場合には医療機関を受診することを検討してください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るM.M. Koo, et al. Cancer Epidemiol. 2017, 048, 140-146.
N. Cook, et al. Eur J Breast Health. 2020,16(4),267-269.
乳癌.日本女性心身医学会,https://www.jspog.com/general/details_79.html(参照 2024-10-30)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-17) - A.
肝臓への転移では自覚症状が現れにくく、肺では咳が続くことがありますが、人によってかなり異なります
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんが骨や肺などに転移した場合に、以下のような症状が現れます。
ただし、転移部位や症状は人によってかなり異なり、自覚症状がまったく出ない場合もありますので注意が必要です。- 骨への転移:転移部分の痛みを感じます
- 肺への転移:息切れや咳が長く続くことがあります
- 肝臓への転移:自覚症状がでにくいとされています。お腹が張ったり、みぞおちを押すと痛いなどの症状が出る場合があります
- リンパ節への転移:首やわきの下付近に腫れが出て気づくことがあります
- 脳への転移:頭痛やめまいなどが現れます
- A.
乳房の形が左右非対称になることで、乳がんと気づく場合もあります
解説乳房の形が左右非対称となることで、乳がんが発見される場合もあります。
例えば片方の乳房の皮膚にくぼみや凹凸(おうとつ)ができるなど、もう片方と形が異なる場合などです。
このほか、乳がんの初期症状として気をつける症状は、しこり、乳首から赤色や茶色の分泌物、乳首やその周辺の皮膚の湿疹やただれなどです。このような症状がないか慎重に確認してください。
これまでと比べて左右非対称になってきているなど、異変に気付いた場合には医療機関を受診することをご検討ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.乳がん 全ページ.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ,https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/print.html(参照 2024-10-30)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-17) - A.
一般的に、乳がんの初期症状としてチクチクするなどの痛みを感じることは少ないとされています。
解説一般的には、乳がんの初期症状としてチクチクするなどの痛みを伴うことは少ないとされています。
乳がんの初期症状として気をつける症状は、しこり、乳首から赤色や茶色の分泌物、乳首やその周辺の皮膚の湿疹やただれ、皮膚のくぼみや凹凸(おうとつ)ですので、このような症状がないか慎重に確認してください。
なお、海外の研究では、がんと診断された人で初期症状として乳房の疼痛を訴えた割合は4%や6%などと報告されています。
しかし、痛みの感じ方は人それぞれであり、また、痛みが主症状である乳腺炎など乳がん以外にも乳房の病気は多数あります。
痛みが一時的でなく、持続する場合には医療機関を受診することを検討してください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るM.M. Koo, et al. Cancer Epidemiol. 2017, 048, 140-146.
N. Cook, et al. Eur J Breast Health. 2020,16(4),267-269.
乳癌.日本女性心身医学会,https://www.jspog.com/general/details_79.html(参照 2024-10-30)
.乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-30) - A.
一人で抱え込まず、医療スタッフやご家族に気持ちを話してみましょう。患者会等への参加も検討しましょう。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんの診断を受けて気持ちが落ち込んだり、不安を感じることは正常な心の反応です。
誰かに話しを聞いてもらうことで、気持ちが少しは軽くなることもありますので、できるだけ一人で抱え込まず、医療スタッフやご家族など周囲の人に話をしてみましょう。
また、患者会やピアサポート、援助団体等への参加が気持ち助けになったり、アドバイスをもらえることもあります。病院によっては、がん相談支援センターがあり今後の生活や治療など、さまざまな相談を受け付けています。
気持ちの落ち込みが長く続く場合には、心の専門家に相談することもためらわないでください。精神腫瘍医、精神科医、心理師などへの相談もすすめられます。
心の専門医は、主治医や身近な医療スタッフに相談して紹介してもらったり、各都道府県のがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」でも問い合わせを受け付けています。 - A.
乳がん特有の症状として「疲れやすい」は一般的に言われませんが、がん全般の症状としては起こりえます
解説一般的に、乳がんの特有の初期症状として疲れやすいこと、倦怠感や疲労感ははあげられません。しかし、がん全般の症状として疲れやすさや倦怠感は起こりえます。
乳がんの初期症状として気をつけるべき症状に以下があります。など
このような症状がないか慎重に確認し、異常を感じた場合は医療機関の受診を検討してください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.だるさ・倦怠感 もっと詳しく.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/support/condition/fatigue/ld01.html(参照 2024-10-30)
国立がん研究センター.乳がんについて.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/about.html(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-22) - A.
マンモグラフィで石灰化が見つかった場合は、精密検査(二次検査)を受けてください
解説「ユビー病気のQ&A」を見るマンモグラフィで石灰化が見つかった場合には、精密検査(二次検査)を受けてください。
一般的に、精密検査では超音波検査(エコー検査)などの画像検査や、細胞診、組織診などが行われます。
マンモグラフィでの石灰化とは、画像上では真っ白な砂粒のような影にみえ、乳房の一部にカルシウムが沈着したものです。
良性でも悪性でも石灰化は起こりますが、小さいものが一カ所にたくさん集まっている場合や特徴的な形や並び方をしている場合には、悪性を疑います。 - A.
乳がんの自覚症状のひとつで、乳房の表面の皮膚がえくぼのようにくぼんだり、ひきつる症状です。
解説「えくぼ症状(えくぼ徴候)」は、乳がんの自覚症状のひとつで、乳房の表面の皮膚がえくぼのようにくぼんだり、ひきつる症状です。
なお、他の乳がんの自覚症状としては、乳房のしこり、乳頭や乳輪がただれる、左右の乳房の形が非対称になる、乳頭から赤や茶色の分泌物が出るなどがあります。分泌物は、さらっとした液体状のものが多いとされています。
気になる症状が現れた場合には、医療機関を受診するようにしてください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.乳がん 全ページ.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ,https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/print.html(参照 2024-10-30)
乳がん検診について.公益社団法人 日本婦人科腫瘍学会,https://jsgo.or.jp/public/nyugan.html(参照 2024-10-30)
乳癌.日本女性心身医学会.https://www.jspog.com/general/details_79.html(参照 2024-10-30) - A.
早期の乳がんでは、自覚症状がないこともあります
解説早期の乳がんでは、自覚症状がない場合も多くあります。そのため、乳房に特に異常を感じなくても、定期的に検診を受けることが大切です。
進行とともに、乳がんの主な初期症状である、しこり、乳首から赤色や茶色の分泌物、乳首やその周辺の皮膚の湿疹やただれ、皮膚のくぼみや凹凸(おうとつ)などが現れることが一般的です。
このような症状が現れた場合には、検診ではなくすぐに医療機関を受診するようにしてください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.乳がん検診について.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/breast.html(参照 2024-10-30)
.乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-30) - A.
左右差や皮膚の引きつれ、乳頭からのびらんなどの症状が現れる可能性があります。
解説乳がんにおける一般的な見た目の変化として以下のようなものが挙げられます。
- しこり
- 乳頭からの血性分泌物
- 乳頭や乳輪のびらん
- 乳房の皮膚の凹みや引きつれ
- 乳房痛
- 乳房の左右差
乳房に変化を感じた時、すぐに医療機関を受診できるように日頃から乳房を意識した生活習慣(ブレスト・アウェアネス)を心がけましょう。
普段の自分の乳房の状態を知り、上記のような変化に気付いたらすぐに医師に相談します。何も自覚症状がない場合でも、40歳になったら2年に一度乳がん検診を受けましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る病理Aほか.乳がんのなかには,通常の乳がんとは異なる特殊なタイプ(組織型)がありますか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/40-2/q28/(参照 2024-10-22)
植松孝悦ほか.ブレスト・アウェアネス(乳房の健康チェック)のすすめ.乳がん検診の適切な情報提供に関する研究 | 福井県済生会病院,https://brestcs.org/information/self/(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-22) - A.
乳がんのひとつであるPaget病(パジェット病)の可能性があります。
解説Paget病は、乳頭部に湿疹のような皮膚病変を形成する乳がんの一型です。日本では乳がん全体の1%に満たない比較的まれなものです。
乳頭部にびらん、発赤、かゆみ、および痂皮形成などを生じ、湿疹に似ていますが、ステロイド軟膏の塗布などの治療では効果がありません。
その本質は乳がん細胞が表皮内に進展したものです。
Paget病のほぼすべての患者さんにおいて、乳房内に乳がんが発見されます。保湿や清潔などで改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る一般社団法人 日本形成外科学会.パジェット病|日本形成外科学会.一般社団法人 日本形成外科学会,https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifugan_nanbu/paget.html(参照 2024-10-22)
熊澤惠一.「乳首がじくじくしてかゆみがあるのですが病気でしょうか?」.女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修,https://w-health.jp/qa/detail28/(参照 2024-10-22)
メディカルレビュー社.CANCER BOARD乳癌2014年12月号(Vol.7 No.2).2014年,メディカルレビュー社. - A.
他の病気の可能性が高いですが、乳がんの症状の場合もありえますので医療機関を受診してください。
解説乳房内に触れるしこりの大部分は、乳がんとは関係のない良性の病変です。
乳がんは「痛みを伴わない」弾力のある硬さの腫瘤(しこり)を訴えられることが多いとされます。痛みを伴う場合は、乳腺炎や乳腺症の可能性が高いでしょう。
以上から「押すと痛みのあるしこり」は乳がんではない場合が多いと考えられます。しかし、これだけで「乳がんではない」と判断することはできず、乳がんの症状である可能性もあります。
特に40歳代以降は胸のしこりは常に乳がんの可能性を考えて医療機関を受診し、検査によって診断していただいてください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る植松孝悦ほか.ブレスト・アウェアネス(乳房の健康チェック)のすすめ.乳がん検診の適切な情報提供に関する研究 | 福井県済生会病院,https://brestcs.org/information/self/(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版. Q8.乳がん以外の乳房のしこりには,どのようなものがありますか。. 患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版, https://jbcs.xsrv.jp/guidline/p2019/guidline/g2/q8/(参照 2024-10-22)
新臨床腫瘍学 改訂第7版 pp.397~400, 南江堂 - A.
悪性の胸のしこりは周囲に浸潤し、転移の可能性があります。形状や細胞の特徴で区別されます。
解説乳腺の腫瘍には良性と悪性があり、いずれも腫瘍細胞が増殖して、腫瘤(しこり)を形成します。
一般に良性腫瘍は周囲組織を圧排するように増大しますが、浸潤する(染み込むように広がる)ことはありません。また、他の臓器に転移することもありません。
一方、乳がんではがん細胞が周囲組織に向かって浸潤性に増殖し、血管内にがん細胞が侵入することによって他の臓器に転移をきたすことがあります。
良性のしこりは正常な細胞で構成されており、同じような形の細胞が整然と並んでいます。しかし、がん細胞やがんの前段階の細胞は、形がゆがんでいたり、細胞内の核が大きくなっていたりします。
これらはがん細胞の増えやすさや広がりやすさに関わる「悪性度」に関連しています。
また、「悪性のしこり」の場合はマンモグラフィの所見に以下のような特徴がありますが、確定診断には病理検査が必要です。- 不整形または輪郭がギザギザしている
- 腫瘤の境界が周囲とはっきりしない
- 微細な石灰化を伴う
最新の診断技術として、MRIや3Dマンモグラフィも使用されることがあります。これらの技術は、より詳細な画像を提供し、診断の精度を高めるのに役立ちます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る坂元 吾偉.乳腺疾患の臨床.2006,金原出版.
黒住 昌史.マンモグラフィ読影に必要な乳腺画像・病理アトラス.2020,学際企画株式会社.
T. M. Kolb, et al. Radiology. 2002,225(1),165-175.
がん情報サービス 異型度 - A.
弾力があり、痛みを伴わないことが多く、皮膚の陥凹などがみられることもあります。
解説乳がんは、痛みを伴わない弾力のあるしこりとして訴えられることが多いとされています。
しこりの間接的な所見として、皮膚の陥凹(へこみ)を伴うことがあり、えくぼ所見と言われます。しこりを作らずに、乳頭からの血性分泌、乳頭の陥凹、左右非対称などがみられる場合もあります。
進行すると胸壁に固定され動かなくなったり、皮膚に結節や潰瘍を作ることもあります。
炎症性乳がんの場合は、しこりを伴わず、皮膚の発赤、浮腫を認めます。
検診で行われるマンモグラフィでは不整形または輪郭がギザギザしている、腫瘤の境界が周囲とはっきりしない、微細な石灰化を伴うものなどが悪性を疑われます。
日頃から自分の乳房の状態を知っておき、変わったことがあれば医療機関を受診するようにしましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る新臨床腫瘍学 改訂第7版 pp.397~400, 南江堂
植松孝悦ほか.ブレスト・アウェアネス(乳房の健康チェック)のすすめ.乳がん検診の適切な情報提供に関する研究 | 福井県済生会病院,https://brestcs.org/information/self/(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q2 乳がんの診断はどのようにして行うのでしょうか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q2/(参照 2024-10-22)
T. M. Kolb, et al. Radiology. 2002,225(1),165-175. - A.
解説のイラストをご覧ください。
解説初期とは限りませんが、乳がんの症状にはしこりのほかに乳房にくぼみができる、乳頭や乳輪がただれる、乳房の形が左右非対称になる、乳頭から血性分泌物が出る、といったものがあります。
皮膚に変化が出るものとして炎症性乳がんと呼ばれる特殊な乳がんが存在します。皮膚が急性乳腺炎のときのように赤くなるのが特徴です。以下のイラストを参考にしてください。
日頃から乳房を意識して変化に気付きやすくできるようにブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)を実践し、イラストのような変化に気付いたら、すぐに医師に相談するようにしましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.乳がんについて.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/about.html(参照 2024-10-22)
病理Aほか.乳がんのなかには,通常の乳がんとは異なる特殊なタイプ(組織型)がありますか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/40-2/q28/(参照 2024-10-22)
一般社団法人 日本形成外科学会.パジェット病|日本形成外科学会.一般社団法人 日本形成外科学会,https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifugan_nanbu/paget.html(参照 2024-10-22) - A.
個人差があるため一概には言えませんが、末期には乳房以外の全身の臓器に転移して症状を引き起こします。
解説末期には乳房以外の全身の臓器に転移して症状を引き起こします。
以下に、乳がんが転移しやすいと言われる臓器と転移病変による症状をご紹介します。気になる症状があった場合、医師に正確に伝えましょう。必要と判断された場合は適切な検査を受け、効果的な対症療法が望まれます。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る.骨転移について教えてください.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/006-2/q44/(参照 2024-10-22)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q45 脳転移について教えてください. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/006-2/q45/(参照 2024-10-22)
国立がん研究センター.肝臓がん(肝細胞がん)について.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/liver/about.html(参照 2024-10-22)
日本呼吸器学会.“日本呼吸器学会 転移性肺腫瘍”.日本呼吸器学会.https://www.jrs.or.jp/file/disease_e02.pdf,(参照 2024-10-22). - A.
ステージはしこりの大きさと広がり、リンパ節転移、遠隔転移で決まり、しこりの有無ではわかりません。
解説しこり(がん)の情報だけでは判断できませんが、がんの大きさだけに着目すると、ステージは以下のようになり、がんの乳房内での広がり具合(T)、リンパ節(N)や遠隔転移(他の臓器の転移)(M)の有無によってさらにステージが上がる可能性があります。
- 2cm以下:0、 Ⅰ、 ⅡA期
- 5cm以下:ⅡA、 B、 ⅢA期
- 5cmをこえる:ⅡB、 ⅢA、 B、 Ⅳ期
詳しくは以下のように分類されます。
非浸潤がん
- 転移なし
Ⅰ期 :
- がんの大きさは2cm以下で転移なし
ⅡA期:
- がんの大きさが2cm以下で同側腋窩リンパ節転移
- がんの大きさが2cm~5cm以下はリンパ節転移なし
ⅡB期
- がんの大きさが2cm~5cm以下で同側腋窩リンパ節転移
- がんの大きさが5cmをこえる、リンパ節転移なし
ⅢA期
- がんの大きさが5cm以下で同側腋窩リンパ節転移(リンパ節は固定、癒着)または内胸リンパ節転移
- がんの大きさが5cmをこえる、同側腋窩リンパ節転移または内胸リンパ節転移
ⅢB期
ⅢC期
- がんの大きさに関係なく、腋窩リンパ節と内胸リンパ節の両方に転移または同側鎖骨上または同側鎖骨下リンパ節転移
Ⅳ期
- がんの大きさやリンパ節転移の有無に関係なく、遠隔転移あり
療法の選択は、腫瘍の大きさ、ホルモン受容体の状態、患者の全身状態などに基づいて決定されます。医師と患者さんのコミュニケーションが重要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る新臨床腫瘍学 改訂第7版 pp.397~400, 南江堂
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版.乳がんのステージとステージごとの治療の流れについて教えてください.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/30-2/q15/(参照 2024-10-22)
国立がん研究センターほか.乳がん 治療.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/treatment.html(参照 2024-10-22) - A.
しこりがみられない「炎症性乳がん」では、皮膚が赤くなることが特徴です。
解説しこりが認められない乳がんとして「炎症性乳がん」があり、特徴的な症状は皮膚が急性乳腺炎のように赤くなることです。
また、皮膚がオレンジの皮のように見えたり、触ると温かいこともあります。乳頭はかさぶたのようなものができたり、赤くなったり、水膨れができたりする場合もあります。
授乳期に多くみられる急性乳腺炎と症状がよく似ていますので、授乳期でない時に乳房が赤くなっていることがわかったら、炎症性乳がんの可能性がないか検査することが勧められます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る病理A.乳がんのなかには,通常の乳がんとは異なる特殊なタイプ(組織型)がありますか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/40-2/q28/(参照 2024-10-17)
V. Chippa, et al. Inflammatory Breast Cancer. NCBI Bookshelf, https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK564324/(参照 2024-10-17) - A.
脈管侵襲がある状態とは、がんの周りにあるリンパ管などにがん細胞が入り込んでいることを言います。
解説脈管侵襲とは、がん細胞がリンパ管や血管に入り込んでいる状態を指します。
乳がんが肺や骨、肝臓などの乳腺以外の部位に転移するときには、がん細胞が脈管を通ります。そのため、一般的に脈管侵襲があるときには再発・転移のリスクが高くなります。
脈管侵襲は乳がん組織の病理検査で明らかになります。病理検査では、腫瘍の大きさや、浸潤の有無(がん細胞が乳管の外にまで広がっているかどうか)、がんの種類、がん細胞の悪性度なども検査します。
これらの情報は、治療方針を決定する際に非常に重要です。例えば、脈管侵襲がある場合は、追加の治療が必要になることがあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版.再発予防のための術前もしくは術後の薬物療法はどのように決めるのでしょうか.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/40-2/q29/(参照 2024-10-17)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q27 病理検査でどのようなことがわかりますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/40-2/q27/(参照 2024-10-17) - A.
再発・転移の場所により異なります。手術した乳房や周辺の場合、皮膚の赤みやしこりがみられることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るがんが再発もしくは転移した場所によって、徴候や症状は異なります。手術を受けた乳房や、その周囲の皮膚やリンパ節に再発した場合は「局所再発」と呼ばれ、症状としては皮膚の赤み、皮膚の下のしこりを感じることがあります。
また、乳がんは骨や肺、肝臓、リンパ節などに転移することが多く、転移した場合の主な症状は以下の通りです。ただし、転移部位や症状は人によってかなり異なり、自覚症状が全くでない場合もありますので注意が必要です。 - A.
一般的には、乳頭(乳首)の乾燥だけでは、乳がんの初期症状とは考えません。
解説一般的には、乳頭(乳首)がカサカサと乾燥しているだけの症状では、乳がんの初期症状とは考えません。
しかし、乳頭や乳輪の皮膚に湿疹のような症状が現れて、なかなか良くならない場合には、珍しいタイプの乳がん(パジェット病)である可能性があります。出血がみられることもあります。
もし、湿疹ができてなかなか治らない場合には、医療機関を受診してください。
乳がんの早期発見するために、自分の乳房を日頃からチェックすることはとても大切です。特に気をつけるべき乳房の変化は、しこり、乳頭から茶色や赤色の分泌物が出ていないか、乳頭乳輪部のただれ、皮膚の凹凸(おうとつ)がないかなどです。
もし、このような変化があった場合にはすぐに医療機関を受診してください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版. Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/(参照 2024-10-17)
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版.乳がん検診について教えてください.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版,https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q1/(参照 2024-10-17) - A.
乳がんで解説に記したような症状が現れる可能性がありますが、必ず起こるわけではありません。
解説乳がんで以下のような症状が現れることが考えられますが、これらの症状が必ず起こるわけではありません。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る一般社団法人日本乳癌学会.“Q4 乳房の症状,病気にはどのようなものがありますか”.患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版.https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/10-2/q4/,(参照 2024-07-16).
がん情報サービス.“乳がんについて”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/about.html,(参照 2024-07-16). - A.
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る乳がんは、セルフチェックにて発見できる可能性があります。チェック項目は以下の通りです。
- しこりがないか
- 乳房の変形や左右差がないか
- 乳頭から血を含んだような分泌液が出ていないか
- 乳頭や乳輪がただれていないか
- 皮膚がひきつれたりへこんだりしていないか
これらを入浴前や入浴中、寝る前などに行います。
乳がんは外側の上部に発生することが多いので、特に注意してチェックしてみましょう。
これらの項目に当てはまる場合は、乳がんの可能性があるので医療機関へ受診することをおすすめします。
また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。 - A.
乳がんは一般的に初期症状が乏しいです。丁寧に触れてみることで、しこりなどに気が付くことがあります。
解説乳がんの初期は症状を自覚することが少ないです。
そのため、定期健診に加えて、自発的に丁寧に乳房を触ってみたり、左右を見比べてみることが重要です。
丁寧に乳房や脇を触ることで、しこりなどに気が付くことがあります。
その他に、以下のような症状が現れることがあります。- 乳頭がへこむ
- 乳頭から血を含んだ分泌液が出る
- 乳頭や乳輪がただれる
- 皮膚がオレンジの皮のようになったり、ひきつれたり、へこんだりする
- 左右の乳房の形が非対称になる
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るRuoxi Hong et al.“Breast cancer: an up-to-date review and future perspectives”.Wiley Online Library.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cac2.12358,(参照 2024-03-26).
.“Breast cancer”.World Health Oganization.https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/breast-cancer,(参照 2024-03-26). - A.
乳がんの主な症状として、乳房のしこりの触れたり、乳房の腫れ、皮膚の凹み、ひきつれ、乳頭からの分泌液の流出などがあります。
解説乳がんは初期には症状が乏しいのですが、進行に伴いさまざまな症状や所見があらわれるようになります。
代表的な症状としては以下のようなものが挙げられます。- 乳房や脇のしこり (痛みを伴わないことが多い)
- 乳房の腫れや違和感
- 乳房のひきつれ
- 乳頭から血液などを含んだ分泌液の流出
- 乳頭の位置の変化
- 乳頭や乳輪のただれ
乳がんは、片方だけ発生することが多いので、左右の乳房の形などが非対称になることもあります。
何らかの違和感を感じる際には、左右を比べてみることも重要です。
また、乳がんが進行すると全身に転移することで骨の痛みなど、全身の症状があらわれることもあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るCancer Research UK.“Breast cancer”.Cancer Research UK.https://www.cancerresearchuk.org/about-cancer/breast-cancer,(参照 2024-03-26).
.“Breast cancer”.World Health Oganization.https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/breast-cancer,(参照 2024-03-26). - A.
乳がんの原因としては、遺伝的な素因に加えて生活習慣の影響も指摘されています。
解説乳がんの発症には、遺伝や生活習慣などさまざまな要素が関係していると考えられています。
遺伝
乳がんになりやすくなる遺伝子変異がこれまでに見つかってきており、代表的なものに遺伝性乳がん卵巣がん症候群の原因となる、BRCA遺伝子変異があります。
家族性に、BRCAなどの乳がんになりやすくなる遺伝子変異をもっており、母親、姉妹、娘などの身近な家族が乳がんになった人がいる場合、乳がんのリスクが高くなります。生活習慣
飲酒や喫煙などの習慣や、肥満や糖尿病など生活習慣病も乳がんの発症に関与すると言われています。
その他
以下のようなことも乳がんの発症に影響します。
- 出生時の体重が重い
- 早い初経
- 遅い閉経
- 未産
- 高齢出産
- 放射線治療歴
- ホルモン剤の使用
など
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るRuoxi Hong et al.“Breast cancer: an up-to-date review and future perspectives”.Wiley Online Library.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cac2.12358,(参照 2024-03-26).
.“Breast cancer”.World Health Oganization.https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/breast-cancer,(参照 2024-03-26).
監修医師
診療科・専門領域
- 外科