わきの下または鎖骨にしこりがある
監修医師初岡 佑一日本医科大学付属病院 形成外科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18
概要
わきの下や鎖骨の近くにしこりがある場合、リンパ節の腫れ、粉瘤、脂肪腫、副乳や乳腺関連の病変などが考えられます。感染や炎症で一時的に腫れることもありますが、鎖骨上のしこり、硬く動きにくいしこり、数週間以上続くしこりは注意が必要です。乳房のしこり、発熱、体重減少などを伴う場合は、内科、乳腺外科、皮膚科、形成外科などで評価を受けてください。
脇の下のしこりの原因
脇の下のしこりが痛いのですが、原因はなんですか?
リンパ節炎や粉瘤などによる炎症が考えやすいでしょう。
脇の下のしこりが痛い場合には、細菌感染などで炎症が起きていることが考えられます。具体的な代表疾患としては、以下のようなものが考えられます。
リンパ節炎
ウイルス感染や細菌感染などに伴うリンパ節炎は痛みを伴うことが多いでしょう。
粉瘤など
粉瘤などの皮膚や皮下の炎症を伴う腫瘤の場合は、強い痛みを伴うことが多いとされています。
周囲の発赤などが強い場合には、これらの疾患を考えます。一方で、悪性リンパ腫や乳がんなどの悪性腫瘍に伴うしこりは痛みを伴わないことが多いです。
脇の下のしこりの原因や考えられる病気には何がありますか?
感染症や乳がんなど、さまざまな可能性が考えられます。
脇の下のしこりの原因はさまざまです。代表的な原因疾患は以下の通りです。
乳腺の病気
位置的にも乳腺は近いため、脇の下のしこりの原因になっている可能性があります。
成人の女性であれば、乳がんなどの乳腺の悪性腫瘍の可能性もあるため、まずは乳腺外科で相談するとよいでしょう。
リンパ腫
脇の下にはリンパ節があるため、しこりの原因としてリンパ節の腫れの可能性があります。
そのため、頻度としては低いのですが、脇の下にしこりがある場合には、リンパ節が異常に腫大する悪性リンパ腫なども鑑別となります。
感染症
EBウイルスなどのウイルス感染や、細菌感染などの全身の炎症に伴って、脇の下のリンパ節が腫れることがあります。
その他
脂肪の塊である脂肪腫や、老廃物などが溜まった粉瘤などの可能性もあります。
受診の目安・何科を受診するべきか
脇の下のしこりの場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
脇の下のしこり以外の症状の有無によっても異なりますが、女性であれば乳腺外科を受診してみるとよいでしょう。
成人か小児か、脇の下のしこり以外の症状の有無など、状況によっても異なりますが、成人女性の場合には、まず第一に乳腺外科を受診してみるとよいでしょう。
一方で男性の方や、発熱や上気道症状などがある場合、脇の下以外にもリンパ節の腫れが気になる場合には、内科の受診がよいでしょう。
脂肪腫や粉瘤など、脇の下のしこりの原因となる病気には、皮膚科の病気もあるため、かかりつけの皮膚科がある場合には、皮膚科を受診してみてもよいかもしれません。
検査・診断
脇の下のしこりのセルフチェックはできますか?
解説欄をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
まず、鏡の前に立ち、腕を上げた状態と下ろした状態で、脇の下の見た目に変化がないか(ひきつれ、くぼみ、色の変化など)を確認します。
次に、片方の腕を上げ、反対側の手の指の腹を使って、脇の下全体を優しく、しかし少し圧をかけるようにして触ってみましょう。
「の」の字を描くように、あるいは上下左右に指を動かしながら、しこりや硬い部分、腫れがないかを丁寧に探します。左右の脇の下を比べて、違いがないかも確認するとよいでしょう。
もし、何か気になる変化や、普段と違う感じがしたら、自己判断せずに、早めに医療機関を受診することが大切です。セルフチェックは、あくまで早期発見のきっかけであり、診断は医師が行うものです。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、セルフチェックができます。ぜひご活用ください。
脇の下のしこりの治療
脇の下のしこりの治療や予防方法には何がありますか?
脇の下のしこりの原因によって大きく異なります。清潔に気をつけることなどで予防できる場合もあります。
まず、しこりの原因はさまざまで、リンパ節の腫れや、皮膚の下に袋ができて老廃物がたまる粉瘤(ふんりゅう)、あるいは脂肪のかたまりである脂肪腫(しぼうしゅ)などが考えられます。まれに乳がんなどの可能性もあります。
治療法は原因によって異なり、細菌感染によるものであれば抗菌薬が使われますし、粉瘤や脂肪腫であれば手術で取り除くこともあります。大切なのは自己判断せず、まずは医療機関を受診して原因を特定することです。
予防については、原因によっては難しいものもありますが、皮膚を清潔に保つことや、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけることが一般的な予防につながるとと言えるでしょう。
脇の下のしこりに関連するその他の質問
脇の下のしこりは乳がんの可能性がありますか?
乳がんの可能性もあります。
乳がんの可能性もありえます。脇の下のリンパ節に転移することで、しこりを形成します。乳がんに伴う脇の下のしこりの場合、主な特徴は以下の通りです。
痛みがないことが多い
特に初期の場合には痛みを伴わないことが一般的です。
非常に硬い
ゴムのような弾力のあるしこりではなく、硬いしこりとして触れることも特徴のひとつです。
片側性のことが多い
感染症などの場合には、両側にしこりが生じることが多いのですが、乳がんの場合には、左右どちらか一方のことが多いでしょう。
脇の下のしこりについて、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「わきの下または鎖骨にしこりがある」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 鎖骨近くにしこりがあると感じますか?
- 体温は37.5℃以上ですか?
- 関節が痛みますか?
- 皮ふに何らかの異常がありますか?
- 最近やせてきていますか?
脇の下のしこりに関連する病気・症状
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この記事の監修医師
初岡 佑一 先生
日本医科大学付属病院 形成外科
【経歴】 昭和大学医学部医学科卒業 昭和大学付属藤が丘病院 臨床研修 日本医科大学 武蔵小杉病院 形成外科 会津中央病院 形成外科 日本医科大学付属病院 形成外科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18