悪性リンパ腫
「悪性リンパ腫」とは、白血球の一種であるリンパ球ががん化する病気です。がん細胞の形態や性質でさまざまなタイプに分けられます。原因は明らかになっていませんが、遺伝子異常やウイルス・細菌感染が関連していると考えられています。押しても痛くないリンパ節の腫れが代表的な症状です。主な診療科は血液内科です。
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
おすすめのQ&A
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「悪性リンパ腫」とはどのような病気ですか?
悪性リンパ腫とは、白血球の一種であるリンパ球ががん化する病気です。がん細胞の形態や性質でさまざまなタイプに分けられます。
悪性リンパ腫の原因は何がありますか?
原因ははっきり分かっていませんが、遺伝子異常やウイルスや細菌感染などと関連し発症する場合もあると考えられています。
悪性リンパ腫の生存率はどのくらいですか?
悪性リンパ腫の生存率は、タイプ、病期、治療等により異なります。ホジキンリンパ腫では5年生存率が80%以上、非ホジキンリンパ腫では約70%となっています。
悪性リンパ腫になっても死なない場合はありますか?
早めに発見でき、適切な治療を行えば完治する可能性は考えられます。
カビは悪性リンパ腫の原因になりますか?
カビが直接的な原因になることは少ないと考えられます。
性行為が原因で悪性リンパ腫になったり、性行為で悪性リンパ腫がうつったりすることはありますか?
悪性リンパ腫の種類によっては、性行為によるウイルスの感染により悪性リンパ腫になる場合があります。
悪性リンパ腫のステージ別(転移の有無別)の余命は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
悪性リンパ腫の予後は病型(タイプ)や病期(ステージ)や年齢など、多くの要因により異なります。
悪性リンパ腫の末期状態でも適切に治療した場合、余命(生存率)は伸びますか?
患者さんにより予後はさまざまですが、適切に治療すれば余命(生存率)は伸びる可能性が高いです。
50代で悪性リンパ腫になった場合、余命(生存率)はどのくらいですか?
年齢別の詳しいデータはありませんが、若い人に比べると完全奏効率は低下すると言われています。
寛解後の再発率や余命は(生存率)はどのくらいですか?
悪性リンパ腫は病型により予後が大きく異なるため、個々の患者さんによりさまざまです。
症状について
悪性リンパ腫ではどのような症状がありますか?
首や脇の下、足のつけ根などのリンパ節が痛みを伴わずに腫れます。また、発熱や体重減少などの症状が見られることもあります。
悪性リンパ腫には初期症状はありますか?
リンパ節の腫れがもっとも一般的な症状です。押しても痛くない、やわらかい塊として触れられるのが特徴です。
悪性リンパ腫のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
悪性リンパ腫の末期症状には何がありますか?
リンパ節の腫れ、体重減少、発熱、倦怠感が一般的です。腹部の腫れ、呼吸困難、感染症、出血傾向、頭痛などが見られることもあります。
脳に悪性リンパ腫ができることはありますか?
悪性リンパ腫は脳にできることもあります。
悪性リンパ腫では痛みがでますか?
基本的には痛みが出ることはありませんが、まれに痛みが出ることがあります。
悪性リンパ腫でみられる首のしこりの特徴を教えてください。
基本的に痛みがそれほどなく、触っても痛くありません。また、押しても動きにくく、硬いことが多いです。
腕の付け根が痛いのは悪性リンパ腫の症状ですか?
悪性リンパ腫は、体表近くにあるリンパ節の腫れをしこりとして触れることがあり、痛みを伴うこともあります。
足の付け根に痛くないしこりがある場合、悪性リンパ腫の可能性はありますか?
足の付け根の鼠径部は体表近くのリンパ節が触れやすく、悪性リンパ腫によるしこりである可能性があります。
後頭部のしこりは悪性リンパ腫というがんの症状ですか?
後頭部のしこりが、悪性リンパ腫により生じる可能性はありますが、すべての原因ではありません。
悪性リンパ腫の患者さんが急変することはありますか?
急激に進行する高悪性度の他、感染症や治療関連の合併症により急変することもあり得ます。
鎖骨の下の真ん中の部分が痛い場合、悪性リンパ腫の可能性はありますか?
鎖骨の周辺にもリンパ節があるため、悪性リンパ腫が原因でリンパ節が腫れることによる症状の可能性はあります。
治療について
悪性リンパ腫の場合、主にどのような治療をしますか?
悪性リンパ腫のタイプに応じて、化学療法や放射線治療、造血細胞移植などで治療します。
悪性リンパ腫の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
悪性リンパ腫そのものや治療の影響で免疫力が低下しているため、手洗いやうがいを徹底してウイルスや細菌による感染症に注意しましょう。
悪性リンパ腫を治療しないとどうなりますか?
悪性リンパ腫は自然治癒する病気ではないため、進行し、命を落とす可能性があります。
悪性リンパ腫の治療方法として、ステージごとにそれぞれどのようなものがありますか?
薬物療法、放射線療法、造血幹細胞移植などがあり、病期(ステージ)である程度の治療方法の違いがあります。
悪性リンパ腫の抗がん剤治療期間はどのくらいですか?
タイプにより治療法が異なりますが、薬物療法であれば、多くの場合、3週間ないし4週間ごとの治療を6回(6コース)行います。
悪性リンパ腫はどのような状態で最後を迎えますか?痛みはありますか?
リンパ節の腫れ、体重減少、発熱、倦怠感などの症状がみられることが多く、痛みが出ることもあります。
高齢者の場合、余命(生存率)はどのくらいですか?また、治療を受けた時、若い人と効果に差はありますか?
高齢の患者さんでは若い人よりも生存率が低いという報告があります。
抗がん剤で入院した場合の入院期間と、がんの進行速度について教えてください。
悪性リンパ腫以外のがんも含めた場合、入院期間の平均は令和2年で19.6日です。
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(参考文献)
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