しゃっくりが止まらない、または頻繁に出る
監修医師原瀬 翔平亀田総合病院 脳神経内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/07/13
概要
しゃっくりが止まらない、または頻繁に出る場合、横隔膜の刺激や胃食道逆流、中枢神経の異常が原因として考えられます。48時間以上続くものは難治性しゃっくりとされています。長期間続く場合は、医療機関への受診を検討してください。
しゃっくりとは
しゃっくりとはどのような症状ですか?
横隔膜(胸とお腹を仕切る筋肉)が急速に縮む時に声帯が閉じることで、息を吸うことが阻止される現象のことです。
横隔膜とは呼吸を司る筋肉で、縮むと息を吸い込む方向に働きます。この横隔膜が急激に縮んで息を吸い込んだ時、続いて声帯が閉じると、息が肺に入って行かずに「ヒック」という音が出ます。この現象を「しゃっくり」と言い、医学的には「吃逆(きつぎゃく)」と呼ばれます。しゃっくりは成人から小児、お腹の中の赤ちゃんでも見られます。
しゃっくりの原因
ストレスはしゃっくりの原因になりますか?
ストレスが原因になることもあります。
ストレスや興奮といった心理的な影響や、心理的な要因で生じた過呼吸により、しゃっくりが起こることがあります。また、ストレスに暴飲暴食が重なるなど、複数の原因が重なることでしゃっくりが引き起こされることもあります。
しゃっくりの原因として、脳の病気の可能性はありますか?
脳の血管の病気、腫瘍、外傷などさまざまな原因で起こる可能性があります。特に吐き気やめまい、しびれ、麻痺といった他の症状がある場合は要注意です。
脳の「延髄」という部分で脳梗塞が起こったり腫瘍が出来たりすると、しゃっくりが出ることがあります。また、脳の延髄以外の部分であっても、血管に病気があったり外傷があったりすると、しゃっくりがしばしば起こります。
他にも、パーキンソン病などでも、しゃっくりを引き起こすことがあります。
受診の目安・何科を受診するべきか
しゃっくりが続く場合、病院に行くべきですか?
しゃっくりが数時間以上続く場合や頻繁に起こる場合は、病院に行くことをおすすめします。
しゃっくりが続く場合、病院に行くべきかどうかは、しゃっくりの期間と原因によって判断する必要があります。
一般的に、48時間以上続くしゃっくりは「持続性しゃっくり」と呼ばれ、医療機関への受診が推奨されます。
さらに、1ヶ月以上続く場合は「難治性しゃっくり」とされ、専門的な治療が必要となる可能性があります。
しゃっくりの原因はさまざまですが、
- 中枢神経系
- 呼吸器系
- 消化器
などに加え、
- 代謝性
- 精神性
- 薬剤性
など、多くの病気が潜んでいる可能性があります。
病院では、 まず問診と診察が行われ、必要に応じて血液検査や画像検査などが実施されます。 これらの検査結果に基づいて、しゃっくりの原因を特定し、適切な治療が行われます。
治療法としては、 薬物療法が中心となります。 薬の種類や服用量は、しゃっくりの原因や症状によって異なります。
もし、しゃっくりが続くようでしたら、放置せず医療機関を受診することをおすすめします。
しゃっくりが続く場合、病院を受診する目安はありますか?
しゃっくりが2日以上続く場合や、しゃっくり以外の症状が出てきた場合は、受診を検討しましょう。
通常であればしゃっくりは短時間で自然に治りますが、2日以上続くものは持続性、1ヶ月以上続くものは難治性に分けられます。持続性や難治性のしゃっくりは、背景に病気が隠れている可能性があるので、受診して検査を受けることをおすすめします。
対処法・セルフケア
しゃっくりに対して自分でできる、即効性のある対処法はありますか?
しゃっくりを止める対象法として、喉や口への刺激、呼吸法があります。
しゃっくりは、「横隔膜」とよばれる筋肉の痙攣が原因で起こります。
薬物療法もありますが、薬を使う前に試せる物理的な対処法として、以下の方法があります。
喉や口の刺激
- 砂糖を食べる:スプーン1~2杯の砂糖を口に入れ、ゆっくり溶かして飲み込みます
- 舌をひっぱる:舌を清潔なハンカチなどで包み、軽くひっぱります
- 口蓋垂(のどちんこ)を刺激する:綿棒などで口蓋垂をやさしく刺激します
- 氷水を飲む:冷たい水を一気に飲むことで横隔膜を刺激します
耳や目の刺激
- 耳の穴を押す:指で耳の穴(外耳道)を軽く押さえます
- 目を軽く押す:目を閉じて、清潔な手で眼球を優しく押します(あくまで軽い圧力に留めてください)
呼吸法
- 息を止める:深く息を吸い込み、15~30秒ほど息を止めます
- 紙袋呼吸:紙袋を使い、口と鼻を覆ってゆっくり呼吸します(ビニール袋は使用しないでください)
その他の方法
- 驚かす:突然の驚きが横隔膜の痙攣を抑えることがあります
上記の方法は、効果は科学的に立証されておらず、即効性があるとも限りません。
これらの方法を試しても、しゃっくりが長時間続く場合や、頻繁に起こる場合は、他の病気が原因の可能性もあるため、医療機関を受診することをおすすめします。
しゃっくりについて、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「しゃっくりが止まらない、または頻繁に出る」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 頭痛がありますか?あるいは頭が重いですか?
- 吐き気や嘔吐がありますか?
- しびれや感覚のおかしさを感じますか?
- 手足などに力の入らない部分はありますか?
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この記事の監修医師
原瀬 翔平
亀田総合病院 脳神経内科・内科
University of Washington (理学部、分子細胞生物学) 卒業後、アップルジャパン株式会社勤務を経て、琉球大学医学部に入学。沖縄県立中部病院での初期臨床研修(2016, 2017年度最優秀研修医賞受賞)修了後、2018年4月に亀田総合病院に入職。同院脳神経内科ベスト指導医(2019, 2020)を受賞。2018年から亀田総合病院卒後研修センター長補佐も兼任しており、臨床だけでなく研修病院における医学教育にも力を入れている。2021年には国立循環器病研究センター脳血管内科で超急性期脳卒中診療を行う。 総合内科の視野を持ちながらの脳神経内科領域、特に脳卒中を専門とする。急性期だけでなく予防、慢性期脳卒中による症候性てんかん、高次脳機能評価、リハビリ、等にも精通。頭痛、しびれ、物忘れ等の主訴にも柔軟に対応できる。 日本語、英語(ネイティブ)、中国語(日常会話)での対応も可能。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/07/13