「乳がん」とはどのような病気ですか?
乳房の組織にできるがんです。
乳がんとは、乳房にできるがんのことを言います。
乳房は、乳腺とその周りを取り囲む脂肪組織からなります。乳腺は、母乳を送り出す役割を持ち、乳管と小葉(しょうよう)との結合組織からなります。乳がんは、乳房を構成する組織の中でも、乳管から発生することが最も多いですが、小葉から発生するものや乳腺以外から発生するものもあります。
国内においては、年間9万件以上の乳がんが見つかっており、女性のがんの中では最も頻度の高い部位となっております。また、世界的にも女性において最も頻度の高い悪性腫瘍のひとつです。
アルコール摂取や肥満、喫煙など、遺伝素因に加えてさまざまな生活習慣が発症に関与しているとされています。
乳がんの好発年齢は40~60歳代となりますが、20~30歳代などの若年層においても認めることがあり、妊娠・授乳などの時期とも重なることから注意が必要です。
なお、乳がんは女性だけでなくまれに男性に発生することもあります。
成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
(参考文献)
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