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片頭痛の注射の予防薬|投与の間隔と、飲み薬という選択肢

医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。


片頭痛の予防薬には注射の薬があります。ただ、「注射が苦手」「通院が続けられるか不安」と感じる方も少なくありません。この記事は投与の間隔を整理したうえで、注射の代わりに飲み薬という選択肢があるのかをお伝えします。


Q.注射の予防薬にはどんな種類がある?

日本では3種類が使われています。

いずれも皮下注射で、CGRPという物質に関わる薬です。注射以外もあわせた予防薬全体は[片頭痛の予防薬にはどんな種類がある?]で解説しています。


Q.投与の間隔と費用はどう違う?

投与の間隔は薬によって異なります。4週間に1回が基本ですが、薬によっては12週間に1回も選べます。

窓口で払う金額は、年齢や所得、加入している保険によって変わります。見通しは医療機関にご確認をご検討ください。負担が上限を超えた分が支給される「高額療養費制度」もあります。


Q.注射は自宅でできる?

条件を満たせばできる薬剤があります。

学会は、在宅自己注射が月1回の定期的な受診が困難な患者の治療の継続と生活の質の向上につながるとしています。導入は患者の意向と医師の医学的な判断で開始され、入院または2回以上の外来での指導後に、効果判定を行う3か月を目安に行うのが望ましいとされています。原則として少なくとも初回は医療機関で医療従事者の管理下で行います。


Q.注射の代わりに飲み薬という選択肢はないの?

あります。ここが、この記事で最もお伝えしたい点です。

2025年12月以降、経口のCGRP受容体拮抗薬が国内で使えるようになりました。

注射と飲み薬を、同じ観点で並べます。

片頭痛の予防薬の注射と飲み薬を同じ観点で比べた表です。注射はCGRP関連抗体薬、飲み薬はゲパント(低分子のCGRP受容体拮抗薬)です。使い方は、注射が皮下注射、飲み薬が内服。頻度は、注射が4週間に1回、または12週間に1回、飲み薬が1日1回、または2日1回。場所は、注射が医療機関での投与が必要で、条件を満たせば自宅で自己注射できる薬剤もある、飲み薬が自宅で内服。予防以外の使い方は、注射が予防(発症抑制)のみ、飲み薬が予防のみの薬と、発作が起きたときの治療にも使える薬がある。国内で使えるようになった時期は、注射が2021年以降、飲み薬が2025年12月以降です。

飲み薬の特徴として2点挙げられています。経口のCGRP受容体拮抗薬には心血管系への影響が少ないこと、痛み止めの飲みすぎによって起こる「薬剤の使用過多による頭痛」を誘発しにくいことが記載されています。注射に抵抗がある方のなかには、市販の痛み止めを長く使ってきた方もいます。その場合、この性質は選択の材料のひとつになります。

一方で注射のほうが投与の回数は少なくて済みます。4週間から12週間に1回の注射に対し、飲み薬は1日1回または2日1回の服用です。飲み忘れの管理という点では注射のほうが負担が軽いことになります。

注射が苦手であること、通院が難しいこと、妊娠を希望していることは、受診時に伝えてよい情報です。どの薬が適しているかは頭痛の状況や持病、保険で使う際の条件によって変わるため、希望を含めて医師にご相談をご検討ください。選択肢の全体像は[片頭痛の予防薬の一覧]で解説しています。


Q.すぐに受診が必要な危険な頭痛のサインとは?

次のような頭痛は、予防の相談より先に受診が必要です。

  • これまでに経験がないひどい頭痛
  • 突発して短時間でピークに達するような頭痛
  • 熱がある、手足の麻痺やしびれを伴う場合は至急
  • 数週間のうちに悪化していく頭痛

頭痛外来・脳神経内科・脳神経外科などの受診をご検討ください。頭痛薬が効かない状態が続いている場合の相談先は[頭痛薬が効かないのはなぜ?]で解説しています。

なお予防薬は自己判断で中止せず、続けるかどうかを医師と決めます。


よくある疑問とその回答

Q. 注射には副作用がありますか?

学会は注射部位の反応や疼痛、便秘などを挙げています。

Q. 注射から飲み薬に切り替えられますか?

可否や手順は個別の判断になります。希望を医師にお伝えをご検討ください。


まとめ

片頭痛の予防薬の注射は日本で3種類、投与の間隔は4週間に1回が基本で、薬によっては12週間に1回も選べます。そして注射の代わりに飲み薬という選択肢があります。2025年12月以降、経口のCGRP受容体拮抗薬が国内で使えるようになりました。注射が苦手、通院が難しいという事情は受診時に伝えてよい情報です。医療機関へのご相談をご検討ください。


出典

・日本頭痛学会「CGRP関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)」 (2026年8月26日閲覧)

https://www.jhsnet.net/guideline_CGRP.html

・厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」 (2026年8月26日閲覧)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

・日本頭痛学会「頭痛とは/頭痛がおこったら/頭痛の分類」 (2026年8月30日閲覧)

https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html

本記事は 2026年10月1日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。