頭痛に効く薬にはどんな種類がある?|成分の違いと注意が必要な服用日数
医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。
頭痛に効く薬は成分で種類が分かれますが、選び直すより大切なことがあります。注意が必要になる服用日数は成分によって違うという点です。複数の成分を組み合わせた薬は、単一成分の薬より少ない日数で基準に達します。
Q.頭痛に効く薬にはどんな成分の違いがある?
主な成分はアセトアミノフェン、アスピリン、エテンザミド、イブプロフェン、ロキソプロフェンなどです。厚生労働省の「解熱鎮痛薬の製造販売承認基準」では、成分ごとに1回・1日の上限量が定められています。

※ロキソプロフェンは同基準の対象外(個別に承認された成分)のため、この表には含まれていません。日数の目安については次の表をご確認ください。
かぜ薬も同基準の対象外です。複数の薬を併用すると同じ成分が重複するため、かぜ薬や他の鎮痛薬との併用は避けます。
選ぶときの注意点は、成分選びより飲む日数です。鎮痛成分が2つ以上あるかカフェインを含むかでタイプが分かれ、飲む日数が増えるとそれ自体が頭痛の原因になることがあります。成分表示を確認し、判断に迷う場合は薬剤師へのご相談をご検討ください。
Q.自分の薬は単一成分?それとも複合鎮痛薬?
ここがこの記事でいちばん大事な部分です。頭痛薬を月に一定日数以上、3か月を超えて使い続けると、かえって頭痛が増えてしまうことがあります。これは「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と呼ばれています。そして、注意すべき日数の基準は薬の種類で違います。

見分け方はシンプルです。パッケージや添付文書の成分欄を見て、鎮痛成分が2つ以上あるか、カフェインが入っているかを確認します。どちらかに当てはまれば複合鎮痛薬で、より少ない日数(1か月に10日以上)で注意が必要なグループになります。
市販の頭痛薬には複合鎮痛薬が多く、この場合は単一成分の薬より5日ぶん厳しい基準が適用されます。「1日1回しか飲んでいない」という感覚でも、月に10日飲んでいれば基準に達します。
なお、この日数は飲んだ「日数」で数えます。1日に複数回飲んでも1日です。数え方と記録のしかたは[痛み止めを毎日飲んでも大丈夫?]で解説しています。
自分の薬がどちらに当たるかわからない場合は、薬を持って薬局で確認するのが確実です。
Q.成分を変えても効かないときはどうする?
薬の選択の問題ではない可能性があります。
成分を変えて選び直しても効かない状態が続く場合、薬の選び方の外側に理由があることがあります。頭痛のタイプと薬が合っていない、飲む日数が多くなっている、別の病気の症状として頭痛が起きている、などです。
この場合の相談先は頭痛外来・脳神経内科・脳神経外科などです。日本頭痛学会は、薬の効果がなくなってきたと思ったら自己判断で薬を飲むことはやめて、早めに頭痛専門医に相談するとよいとしています。また慢性的に続く頭痛については脳神経内科・頭痛専門外来・脳神経外科の受診を推奨しています。
受診すると、痛み止めを飲む日数が増えている状態そのものが治療の対象になり得ることに加え、頭痛のタイプの診断もつきます。そのうえで、発作時の薬とは別の治療の選択肢が出てきます。生活に支障がある頭痛が月に3日以上ある場合は、予防療法の検討が勧められています。また近年は、薬剤の使用過多による頭痛を起こしにくいとされる新しいタイプの飲み薬も登場しています。市販薬の成分を選び直すという方向とは別の道があるということです。
効かない原因の詳しい分類は[頭痛薬が効かないのはなぜ?]で解説しています。
なお次のような頭痛は、成分を選び直す前に受診が必要です。
- これまでに経験がないひどい頭痛
- 突発して短時間でピークに達するような頭痛
- 熱がある、手足の麻痺やしびれを伴う場合は至急
- 数週間のうちに悪化していく頭痛
頭痛外来・脳神経内科・脳神経外科などの受診をご検討ください。
よくある疑問とその回答
Q. 交互に飲めば日数を分散できますか?
種類を分けても合計日数は変わりません。
Q. 飲む日数が基準を超えていたら?
自己判断で急にやめず、[片頭痛(偏頭痛)や薬物乱用頭痛では、何科を受診すればよいですか?]をご確認ください。
まとめ
頭痛に効く薬は成分ごとに1回・1日の上限量が決まっています。大事なのは、鎮痛成分が2つ以上あるかカフェインを含むかでタイプが分かれ、複合鎮痛薬は月10日以上、単一成分は月15日以上で注意が必要になる点です。飲む日数が増えること自体が頭痛の原因になります。飲む日数が増えにくい薬を含めた選択肢もあり、頭痛外来・脳神経内科・脳神経外科などへのご相談をご検討ください。
出典
・厚生労働省医薬食品局長通知「解熱鎮痛薬の製造販売承認基準について」(薬食発0325第30号)2015年3月25日 (2026年8月26日閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000092777.pdf
・厚生労働省医薬食品局安全対策課長・審査管理課長通知「かぜ薬等の添付文書等に記載する使用上の注意について」(薬食安発第1014004号・薬食審査発第1014005号)2011年10月14日 (2026年8月30日閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb7826&dataType=1&pageNo=1
・日本頭痛学会「薬剤の使用過多による頭痛」 (2026年8月26日閲覧)
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html
・日本頭痛学会「頭痛とは/頭痛がおこったら/頭痛の分類」 (2026年8月26日閲覧)
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
・日本頭痛学会「CGRP関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)」 (2026年8月28日閲覧)
本記事は 2026年10月1日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。