ペグアスパルガーゼ(オンキャスパーⓇ)の作用機序について教えてください。
L-アスパラギンを分解・枯渇させることで、L-アスパラギン合成能力の低い腫瘍細胞の増殖を抑えます。
ペグアスパラガーゼ(オンキャスパーⓇ)は、大腸菌由来のL-アスパラギナーゼ(L-アスパラギナーゼ)という酵素に、ポリエチレングリコール(PEG)を結合させた製剤です。 このお薬は、急性リンパ性白血病などの腫瘍細胞の代謝的な弱点を突くことで抗腫瘍作用を発揮します。
1. がん細胞の栄養依存性
ALLなどの腫瘍細胞は、自力でL-アスパラギンというアミノ酸を十分に作ることができません(アスパラギン合成酵素が欠損しているためです)。そのため、血液中のL-アスパラギンを外部から取り込んでいます。
2. 酵素による分解
この薬の成分であるペグアスパルガーゼは、血液中に存在するL-アスパラギンを「L-アスパラギン酸」と「アンモニア」に分解します。
3. 増殖の抑制
L-アスパラギンが枯渇すると、腫瘍細胞はタンパク質を作れなくなり、その結果、増殖が抑制され、細胞死に至ると考えられています。
正常な細胞はL-アスパラギンを合成できるため、この薬の影響を受けにくいとされています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
undefined
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIに不調を相談
医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
