ニンテダニブ(オフェブⓇ)は、どのような病気に効果がありますか?
特発性肺線維症や、線維化が進行する間質性肺炎などの治療に使われます。
ニンテダニブ(オフェブⓇ)は、間質性肺炎のうち肺の線維化(※)の要素がある患者さんに使用される薬です。具体的には、以下の病気の治療に用いられます。
- 特発性肺線維症(間質性肺炎のひとつの病型)
- 全身性強皮症に伴う間質性肺炎
- 線維化が進行する間質性肺炎
間質性肺炎は、肺胞と肺胞の壁(肺胞壁)に炎症や損傷が起こったり、線維化によって壁が厚くなったりすることで、肺での酸素の取り込みや二酸化炭素の吐き出しがうまくできなくなる病気です。ニンテダニブは肺の線維化を抑える作用があり、線維化の進行抑制(肺活量の低下を遅らせる)と急性増悪(風邪などをきっかけに呼吸の状態が急激に悪くなること)の予防効果があります。
一般的には、特発性肺線維症や一部の全身性強皮症に伴う間質性肺炎では治療の早い段階から使用されますが、それ以外では他の薬による治療を行っても線維化が進行していく場合に使用が検討されます。
※線維化:肺胞壁に線維が沈着すること。呼吸の際の肺の動きが悪くなる原因になる。
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
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