脳転移がある場合も、ロルラチニブ(ローブレナⓇ)は使われますか?
基本的に、脳転移があっても使われます。臨床試験の追加の解析では、脳転移がある方の約半数が、7年後もがんが悪くならずに過ごしていました。
ロルラチニブ(ローブレナⓇ)は、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に使用されるお薬であり、脳転移がある場合でも使用されることがあります。脳転移の有無によって、飲む量や回数が変わることは基本的にありません。
ロルラチニブの臨床試験(CROWN試験)では、これまで薬物療法を受けていない非小細胞肺癌の患者さんを対象に行われており、開始時に脳転移があった方(ロルラチニブ35人)での、がんが悪くなるまでの期間が調べられています。7年間の追跡では、ロルラチニブを服用していた方の約53%ががんが悪くならずに過ごしていました。ただし、この結果は試験後に追加で行われた解析であり、対象となった人数も限られています。また、生存期間(どれだけ長く生きられたか)については、まだ結果が出ていません。
日本肺癌学会の診療ガイドライン(専門家が治療の進め方をまとめた指針)では、症状のない脳転移があっても薬による治療を行うことがすすめられています。すでに別のお薬を使っている方は、治療を続けるか変更するかを主治医と相談して決めます。また、脳転移の治療は、病変の数や大きさ、場所、症状に応じて、放射線治療や手術も含めて主治医と検討します。
編集・監修基準について
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無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
ファイザー株式会社.“ローブレナ 添付文書”.医薬品機器総合機構.https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/672212_4291055F1020_2_07.(参照 2026-10-16).
日本肺癌学会.“肺癌診療ガイドライン2025年版 Ⅳ.転移など各病態に対する治療 2.脳転移”.https://www.haigan.gr.jp/publication/guideline/examination/2025/1/4/250104020100.html.(参照 2026-10-16).
Shaw AT, Solomon BJ, Felip E, et al. Lorlatinib versus crizotinib as first-line treatment for advanced ALK-positive non-small-cell lung cancer: 7-year update from the phase III CROWN study. Ann Oncol. 2026;37(9):1242-1252.
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