テポチニブ塩酸塩水和物(テプミトコⓇ)の作用機序について教えてください。
この薬は、MET受容体チロシンキナーゼという酵素の働きを阻害し、がん細胞の増殖などを抑えます。
テポチニブ塩酸塩水和物(テプミトコⓇ)は、間葉上皮転換因子(MET)と呼ばれるタンパク質の働きを阻害する作用があります。
METは、細胞が正常に増えたり、生き残ったり、がん細胞が周りに広がったり、別の場所に転移したり、新しい血管を作ったりする(血管新生)などに関わる重要なタンパク質です。
特に、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異という特定の遺伝子の異常がある場合、METタンパクが異常に活発な状態になり、がん細胞が増えやすくなります。この変異は、METタンパクが分解されにくくなることで、細胞内に異常なMETタンパクがたまり、がんの成長を促す信号が常に伝わり続ける状態を引き起こします。
この薬は、METの活発な働き(リン酸化)を邪魔することで、METが細胞内で情報を伝えるための信号(シグナル伝達)を抑え込みます。これにより、がん細胞の増殖、生存、浸潤、転移、血管新生といった、がんの進行に関わる活動を抑えると考えられています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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