【医師監修】HPVワクチンとは?効果・費用・接種回数まとめ
この記事でわかること
- HPVワクチンが子宮頸がんを防ぐ仕組みと効果(早く接種するほど高い)
- 日本で公費接種できるワクチン(9価・シルガード9)と対象・接種回数
- 副反応と、接種前に確認すべきこと
Q.子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)とは、なんですか?
HPVワクチンは、子宮頸がんの主な原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐワクチンです。対象となる方は、公費(無料)で接種を受けられます。
HPVは主に性的接触によってうつるウイルスです。感染しても多くは免疫の働きで自然に排除されますが、一部は子宮の入口(子宮頸部)に残り、数年から数十年という長い時間をかけて、がんへと進んでいくことがあります。
スウェーデンで行われた大規模な研究では、17歳になる前にHPVワクチンを接種した人は、接種しなかった人と比べて、子宮頸がんになるリスクが約88%低下したと報告されています。
接種する年齢が早いほど効果が高く、性的接触を経験する前に接種することが最も有効とされています。
Q.日本で公費接種を受けられるワクチンは?
日本の定期接種(公費)で使われているのは、9価ワクチン(シルガード9)です。対象や接種時期、回数は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 小学6年〜高校1年相当の女子 |
| 標準的な接種時期 | 中学1年(13歳になる年度) |
| 15歳未満で開始 | 2回で完了 |
| 15歳以降で開始 | 3回の接種が必要 |
| 費用 | 公費(無料) |
| 公費の期限 | 高校1年相当の年度末まで |
Q.HPVワクチンの副反応にはどんなものがありますか?
接種した部位やその周辺に、一時的な反応が出ることがあります。多くは数日以内に治まります。
- 注射した部位の痛み・腫れ(最も多い)
- まれに、気分が悪くなることがある
接種後の15〜30分は、医療機関で様子を見ることがすすめられています。
Q.HPVワクチンの接種前に確認すべきことはありますか?
接種前に、以下に該当することがないか確認してください。該当する場合は、接種前に医師に伝えてください。
- 心臓・腎臓・肝臓・血液などに持病(基礎疾患)がある
- 過去の予防接種で、2日以内に発熱やじんましん等の症状が出たことがある
- けいれんを起こしたことがある
- 免疫の働きが低下する病気がある、または近親に生まれつき免疫が弱い人がいる
- HPVワクチンの成分にアレルギーのおそれがある
- 妊娠中・妊娠の可能性がある・授乳中である
また、接種後に広範囲の痛み・手足の動かしにくさ・不随意運動(自分の意思とは関係ない動き)などが続く場合は、接種した医療機関に相談してください。
出典
・日本産科婦人科学会「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」
https://www.jsog.or.jp/citizen/5765/
・Tsakiroglou M, et al. "HPV Vaccination and Cervical Cancer." PMC. 2025.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12153211/
・厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症(HPVワクチン)」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
・厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html
本記事は 2026年6月5日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください