高プロラクチン血症
「高プロラクチン血症」とは、血中のプロラクチン濃度が異常に高くなる病気です。無月経、不妊、性欲低下、頭痛、視野狭窄などの症状がみられます。無月経や不妊、乳汁分泌、性欲低下、頭痛や視野異常がある場合は、内分泌内科または脳神経外科を受診しましょう。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
症状について
はい、あります。うつ気分、意欲や集中力の低下、不安感、イライラといった精神的な不調がみられることがあります。
妊娠・授乳中でないのに乳汁が出る「乳汁分泌」が最も特徴的です。乳房の張りや痛み、違和感を感じることもあります。
はい、あります。プロラクチンが睡眠に関係するホルモンであることや、脳の覚醒に関わるドパミンとの関連から、眠気や倦怠感が出ることがあります。
はい、あります。原因が大きな下垂体腫瘍の場合、その圧迫による頭痛に伴い吐き気が生じることがあります。薬の副作用の場合もあります。
はい、あります。高プロラクチン血症は性ホルモンのバランスを乱すため、ヘアサイクルに影響し、抜け毛や薄毛の原因となることがあります。
排卵が抑制されるため、基礎体温が上昇せず、低温期のまま高温期に移行しない「一相性」のグラフになることが多くあります。
プロラクチン値が高い状態は持続しますが、月経不順などの症状は目立たなくなります。骨粗鬆症や腫瘍増大のリスク評価が重要になります。
はい、あります。授乳中は母乳を作るため、プロラクチン値が高くなるのが正常です。しかし、授乳をやめても高い場合は病気の可能性があります。
プロラクチンが過剰になると、排卵を指令する脳のホルモン(GnRH, LH, FSH)の分泌が抑制されるため、排卵が止まり、無月経になります。
高プロラクチン血症では、生理不順や無月経が起こることが多いです。
高プロラクチン血症が直接の体重増加とはなりませんが、ホルモンバランスの変化により体重増加を招くことがあります。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
高プロラクチン血症は、プロラクチンの過剰分泌による月経不順や不妊、性欲低下などの症状を引き起こす状態です。
病気について
抗精神病薬が、プロラクチンの分泌を抑える「ドパミン」の働きをブロックしてしまうためです。その結果、プロラクチンの分泌にブレーキがかからなくなり、血中濃度が上昇します。
はい、原因になる可能性があります。高プロラクチン血症は性ホルモンの分泌を抑えるため、骨密度が低下し、骨粗鬆症のリスクが高まります。
妊活前に治療を受けるのがおすすめです。高プロラクチン血症は排卵を妨げることが多いため、まず薬でホルモン値を正常に戻し、妊娠しやすい状態に整えます。
はい、可能です。ただし、高プロラクチン血症は排卵を妨げることがあるため、体外受精の前に薬でプロラクチン値を正常化させる治療を行うのが一般的です。
日中のプロラクチン値は正常でも、夜間や特定の刺激後に過剰分泌される状態です。排卵障害や黄体機能不全の原因となることがあります。
はい、あります。更年期に使われる薬の副作用や、甲状腺機能低下症、下垂体腫瘍などが原因で高プロラクチン血症になることがあります。
明確な原因になるとは証明されていません。リスクがわずかに高まる可能性を示唆する研究もありますが、過度な心配は不要です。
はい、男性でも発症します。性欲の低下や勃起障害(ED)、不妊、胸のふくらみ(女性化乳房)などの症状が現れることがあります。
妊娠中はプロラクチン値が自然に上昇するため、多くは問題ありません。ただし、下垂体腫瘍がある場合は、頭痛や視野障害に注意が必要です。
甲状腺機能低下症になると、脳から出るホルモン(TRH)が増え、これがプロラクチンの分泌も促すため、高プロラクチン血症を引き起こします。
高プロラクチン血症は、排卵や黄体の働きを指令する脳のホルモン分泌を抑制します。その結果、黄体の機能が低下し、不妊や流産の原因となります。
高プロラクチン血症でも治療により妊娠可能な場合があり、専門医の指導が重要です。
ストレスはプロラクチン分泌を一時的に増加させることがありますが、持続的高値には他の原因も考慮が必要です。
高プロラクチン血症の放置は、不妊、性機能障害、視覚障害、骨粗鬆症リスクを高めます。
高プロラクチン血症の原因には、下垂体腺腫、薬剤、甲状腺機能低下症、腎不全などがあります。
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