
監修者富士在宅診療所 一般内科
深夜のサッカー観戦による睡眠の質の低下は、画面の光、興奮、アルコールなどが原因として挙げられ、観戦後は光の曝露やお酒を控えましょう。
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チェックする深夜のスマホやテレビの光がメラトニンを抑える
夜になると体内では、眠りを促すホルモンであるメラトニンの分泌が自然に増えます。ところが、就寝前に光を発するデバイスを使用すると、メラトニンの分泌が抑えられ、寝つきが悪くなり、翌朝の目覚めの質も下がることが報告されています[Proc Natl Acad Sci U S A. 2015;112(4):1232-7.]。深夜のサッカー観戦でテレビやスマートフォンの画面を長時間見ていると、この影響を受けやすくなります。
さらに、LEDバックライトのスクリーンに長時間さらされると、夕方から夜にかけてのメラトニンの自然な上昇が抑えられることも示されています[J Appl Physiol (1985). 2011;110(5):1432-8.]。深夜の試合中にスクリーンの光を浴び続けることは、体内時計のリズムを後ろにずらし、翌朝すっきり目覚めにくくなる一因と考えられます。
観戦の興奮と過覚醒が寝つきを妨げる
サッカー観戦中はゴールシーンや接戦の緊張感で気持ちが高ぶります。こうした興奮状態は交感神経の働きを高め、いわゆる「過覚醒」と呼ばれる状態を引き起こすことがあります。過覚醒は不眠を引き起こす原因のひとつであり、交感神経の活動が高まった状態を含むことが報告されています[Sleep Med Rev. 2010;14(1):9-15.]。試合後に布団に入っても興奮が残っている場合、この過覚醒状態が一時的に寝つきを妨げている可能性があります。
また、ストレスや興奮によって睡眠が乱れやすくなる度合いは、不眠リスクを予測する要因のひとつであることも報告されています[Nat Sci Sleep. 2018;10:193-201.]。深夜の試合観戦という非日常的な興奮体験は、睡眠の質に影響を与える可能性があると考えられます。
アルコールが睡眠の後半を乱す
観戦中にビールなどのアルコールを飲む方も多いのではないでしょうか。アルコールには寝つきをよくする作用がある一方、睡眠の後半では眠りが浅くなり、中途覚醒が増えることが報告されています。さらに中程度から多量の飲酒では、深い眠りに関わるレム睡眠の量が減少することも示されています[Alcohol Clin Exp Res. 2013;37(4):539-49.]。つまり、お酒を飲んで寝つきがよくなったとしても、明け方にかけて睡眠の質が落ちるため、翌朝の目覚めが悪くなる可能性があります。
深夜のサッカー観戦では、画面の光によるメラトニン抑制、試合の興奮による過覚醒、そしてアルコールによる睡眠の質の低下という3つの要因が重なりやすく、翌朝のだるさやすっきりしない目覚めにつながると考えられます。
翌朝の目覚めを守るうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
深夜の観戦は楽しいひとときですが、翌朝の体調を考えると、ちょっとした工夫で睡眠への影響をやわらげることが期待できます。画面の光を早めに切る、お酒の量を控える、試合後にリラックスする時間をつくるなど、できることから取り入れてみてください。
ただし、深夜観戦の有無にかかわらず、眠れない日が続く場合や日中の生活に支障が出ている場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:深夜のサッカー観戦後に目覚めが悪くなる3つの原因
- 画面の光によるメラトニンの抑制: 就寝前にテレビやスマートフォンの光を浴びると、眠りを促すメラトニンの分泌が抑えられ、寝つきの悪化や翌朝の覚醒度の低下につながる可能性があります
- 試合観戦の興奮による過覚醒: 交感神経の活動が高まる過覚醒の状態が一時的に生じ、寝つきが妨げられる可能性があります
- アルコールによる睡眠後半の乱れ: お酒には寝つきを早める作用がある一方、睡眠の後半では眠りが浅くなり、中途覚醒が増えやすくなることが報告されています
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(参考文献)
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Kalmbach DA, Cuamatzi-Castelan AS, Tonnu CV, et al. Hyperarousal and sleep reactivity in insomnia: current insights. Nat Sci Sleep. 2018;10:193-201.
更新日:2026年6月23日







