
在宅ワーカーが気をつけたい「隠れ不調」とは?日光・ビタミンDと気分の関係や食事での対策を教えてください。
監修者おだかクリニック 循環器内科 副院長
室内中心の生活では日光不足によるビタミンD欠乏やセロトニン低下が起こりやすく、気分の不調につながる可能性があります。
在宅ワーカーの隠れ不調とは|日光不足がもたらすリスク
在宅勤務やリモートワークが広がるなか、「なんとなく気分がすぐれない」「やる気が出ない」といった不調を感じる方が増えています。その背景には、1日を通じて室内で過ごすことによる日光不足が関係している可能性があります。屋内勤務者やシフトワーカーはビタミンD欠乏のリスクが高いことが複数の研究で報告されています[J Environ Public Health. 2018;2018:8468742.]。ビタミンDは骨の健康だけでなく、免疫機能やメンタルヘルスにも関わる栄養素です。
日光とセロトニンの関係|なぜ日光不足で気分が落ち込むのか
脳内のセロトニン(気分を安定させるはたらきを持つ伝達物質)の分泌量は、日光を浴びる時間に影響を受けることが報告されています[Lancet. 2002;360(9348):1840-2.]。日中にほとんど日光を浴びない生活が続くと、セロトニンの分泌が低下し、気分の落ち込みや意欲の低下が起こりやすくなると考えられています。特に夏場は、猛暑で外出を控えがちになるため、日照時間が長い季節でありながら十分な日光を浴びられていない場合があります。
在宅ワーカーのビタミンD不足対策|生活習慣と食事の工夫
ビタミンD不足を防ぐためには、意識的に日光を浴びる時間をつくることが推奨されます。朝の散歩や昨休みに10〜15分程度の外出を習慣にするだけでも、ビタミンDの生成やセロトニンの分泌に寄与する可能性があります。食事面では、ビタミンDを多く含む食品(鮭・いわしなどの魚類、きのこ類、卵黄など)を取り入れることが有用です。また、セロトニンの材料であるトリプトファン(必須アミノ酸の一種)を含むバナナ・大豆製品・乳製品を朝食に摂ることも、気分の安定につながると考えられています。
ビタミンDやGABAを含む機能性表示食品の活用
日常の食事を整えたうえで、ビタミンDやストレスケアを目的とした機能性表示食品を補助的に取り入れる方法もあります。ビタミンDのサプリメントは、食事だけでは不足しやすい在宅ワーカーにとって手軽な補助手段となり得ます。また、GABA(ガンマアミノ酪酸=体内にも存在するアミノ酸の一種)を含む食品は、ストレスや不安の軽減に寄与する可能性が報告されています[Front Neurosci. 2020;14:923.]。ただし、これらはあくまで日常の生活習慣を整えたうえでの補助的な位置づけです。なお、効果には個人差があります。
在宅ワーカーの隠れ不調対策を考えるうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

特に重要とされるのは、意識的に日光を浴びる時間を確保することであると考えられています。
ここだけは伝えたいメッセージ
在宅勤務が増えるなか、日光不足による「隠れ不調」は見過ごされがちです。朝や昨休みの短い外出、ビタミンDを意識した食事を取り入れることで、気分やコンディションが改善していく可能性があります。
ただし、気分の落ち込みが2週間以上続く場合や、仕事や日常生活に支障が出ている場合は、早めに医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:在宅ワーカーの隠れ不調と日光・ビタミンDの関係

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