

監修者福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
糖質制限はお米やパンなどの主食を減らす方法で、低GI食は食後の血糖値の上がり方が緩やかな食品を選ぶ方法です。目的と継続しやすさに応じて選びましょう。
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糖質制限(とうしつせいげん)と低GI食はよく混同されがちですが、目的とアプローチが異なります。
糖質制限は、主食(お米・パン・麺類)や糖類に含まれる糖質の摂取量そのものを減らす方法です。糖質を減らすことで血糖値やインスリンの分泌を抑え、体にエネルギー源として脂質を使いやすくすることを目指します。
低GI食とは|食品の種類を工夫する方法
低GI食は、GI(グリセミックインデックス)が低い食品を選ぶ方法です。GI値とは食後の血糖値が上がるスピードを数値化したもので、低いほどインスリンの分泌が緩やかになります。糖質自体を大幅に減らすのではなく、同じお米でも白米より玄米や雑穀を選ぶ、朝食ならオートミールを選ぶなど、食品の種類を工夫する方法です。
研究が示す低GI食の効果|体重減少とインスリン低下
研究では、低GI/GL食が空腹時血糖値やインスリン分泌を低下させ、BMIが30kg/m²以上の肥満成人では有意な体重減少(約-0.93kg)を促す可能性が示されています[J Hum Nutr Diet. 2022;35(6):1124-35.]。ただし、低GI食であっても摂取カロリーが消費カロリーを大幅に上回れば体重は増加するため、あくまで「血糖値の安定による食欲コントロール」が本質的なメリットとなります。
秋の体重管理にどちらが向いているか
糖質制限は短期間での体重減少効果が強いとされる一方で、主食を大幅に減らす必要があり、継続しにくい可能性があります。低GI食は大幅な制限をせずに血糖値の波を緩やかにできるため、「食欲の秋」にうまく付き合いやすい方法として検討できます。秋は旬の食材(キノコや根菜など)に食物繊維が豊富なものが多いため、同時にうまく活用しましょう。
日常生活の工夫として検討・推奨される点
▶特に重要とされるのは「食品のGI値を意識し、主食の種類を選ぶこと」と考えられています。

伝えたいメッセージ
糖質制限も低GI食も「無理せずに続けられるか」が鍵です。食欲が上がりやすい季節でも、極端な糖質制限は必要ありません。主食の種類と食べる順番の工夫だけで血糖値の波を緩やかにすることができます。血糖値の問題を抱えている場合は、糖尿病内科または内科への相談をご検討ください。
まとめ:糖質制限と低GI食の違いを知っておこう
- 糖質制限:糖質の摂取量そのものを大幅に減らす方法。短期間の効果が強いが栄養も偏りやすく継続が難しい場合がある
- 低GI食:血糖値の上がりが緩やかなGI値の低い食品を選ぶ方法。大幅な制限なしに続けやすい
- ある研究では低GI食が空腹時血糖とインスリンを低下させ、肥満成人で体重減少の可能性が示されている
- 秋の食欲が高まる季節には「どれだけ食べるか」より「何を食べるか」の工夫が有効
- 極端な制限より、継続できる方法を選ぶことが長期的な体重管理の鍵とされている
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(参考文献)
Perin L, Camboim IG, Lehnen AM. Low glycaemic index and glycaemic load diets in adults with excess weight: Systematic review and meta-analysis of randomised clinical trials. J Hum Nutr Diet. 2022;35(6):1124-35.






