体脂肪率はどのくらいが健康的ですか?年齢・性別ごとの適正値と肥満の目安を教えてください。
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体脂肪率はどのくらいが健康的ですか?年齢・性別ごとの適正値と肥満の目安を教えてください。

井林 雄太監修者

福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太

一般的に男性では10〜19%、女性では20〜29%が標準的な体脂肪率の目安とされていますが、年齢とともに適正範囲は変化します。

体脂肪率の基準|男女で大きく異なる理由

体脂肪率の適正値は男性と女性で大きく異なります。これは、女性は女性ホルモン(エストロゲンなど)の産生や生殖機能の維持のために、男性より多くの「必須脂肪」を必要とするためです。BMIと体脂肪率の関係を分析した研究では、同じBMIでも女性のほうが体脂肪率が高く、また加齢に伴い体脂肪率が上昇する傾向があることが示されています[Am J Clin Nutr. 2000;72(3):694-701.]。

年齢・性別ごとの体脂肪率の目安

以下は一般的に参考にされる体脂肪率の分類ですが、測定方法や基準によって多少の差があります。

  • 男性の場合:10〜19%が標準(一般健康)の範囲とされることが多く、6〜13%がアスリート水準、20〜24%が軽度肥満に近い範囲、25%以上で肥満と分類されることが多いです
  • 女性の場合:20〜29%が標準(一般健康)の範囲とされることが多く、14〜20%がアスリート水準、30〜34%が軽度肥満に近い範囲、35%以上で肥満と分類されることが多いです

40代以降は加齢に伴い、筋肉量が減少し体脂肪率が上昇する傾向があるため、適正範囲もやや広くなります。BMI正常者のうち男性26%・女性38%が体脂肪率基準では「過剰脂肪」に該当したという報告もあり、年齢に関わらず体脂肪率を定期的に確認することが推奨されます[Front Nutr. 2023;10:1173488.]。

体脂肪率を測る際の注意点

体組成計(インピーダンス法)で測定する体脂肪率は、体内の水分量に影響されるため、測定タイミングによって1〜2%程度の変動があります。最も安定した測定値を得るためには、起床後・排尿後・朝食前のタイミングで測定し、毎日同じ条件で測ることが推奨されます。1日の数値に一喜一憂するのではなく、1〜2週間の平均値で推移を見ることが大切です。

体脂肪率を健康的な範囲に保つうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

体脂肪率を健康的な範囲に保つ上での日常生活の工夫について、3つのコツとその内容、理由をまとめた表です。1つ目は「定期的に体脂肪率を測定する」で、週1〜2回、同じ条件で測定し、推移を記録することです。理由は「体重だけでは把握できない体脂肪の変化を追跡できる可能性がある」ためです。2つ目は「運動と食事のバランスを保つ」で、有酸素運動(週150分以上)と筋トレ(週2〜3回)を組み合わせ、タンパク質を十分に摂ることです。理由は「筋肉量を維持しながら脂肪を減らすことで体脂肪率の改善が期待される」からです。3つ目は「極端なダイエットを避ける」で、急激な体重減少は筋肉量の減少を招き、体脂肪率が改善しない可能性があることです。理由は「月0.5〜1kgの緩やかなペースでの減量が推奨されている」ためです。

特に重要とされるのは、体重だけでなく体脂肪率も含めて自分の体の状態を把握することと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ

体脂肪率の数値にはある程度の幅があり、「この数値でなければダメ」というものではありません。大切なのは自分の変化の傾向を知り、無理のないペースで改善に取り組むことです。

ただし、体脂肪率が男性で25%以上・女性で35%以上の場合で、血圧・血糖値・脂質に異常が指摘されている場合は、メタボリックシンドロームなど生活習慣病のリスクが高まっている可能性があります。このような場合は、医療機関への受診をご検討ください。

まとめ:体脂肪率の目安と管理のポイント

  • 男性の標準: 10〜19%が一般的な健康範囲。25%以上で肥満に分類されることが多いです
  • 女性の標準: 20〜29%が一般的な健康範囲。35%以上で肥満に分類されることが多いです
  • 年齢とともに変化: 加齢に伴い適正範囲はやや広くなりますが、定期的な測定が推奨されます
  • 測定は同じ条件で: 起床後・朝食前に測り、1〜2週間の平均値で推移を見ることが推奨されます
  • 受診の目安: 体脂肪率が肥満域で血圧・血糖・脂質の異常がある場合は、医療機関への受診をご検討ください

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(参考文献)

Gallagher D, Heymsfield SB, Heo M, Jebb SA, Murgatroyd PR, Sakamoto Y. Healthy percentage body fat ranges: an approach for developing guidelines based on body mass index. Am J Clin Nutr. 2000;72(3):694-701.
Lahav Y, Kfir A, Gepner Y. The paradox of obesity with normal weight; a cross-sectional study. Front Nutr. 2023;10:1173488.

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