

監修者おだかクリニック 循環器内科 副院長
食中毒を起こす細菌の多くは高温環境で増殖しやすく、夏の気温が細菌の増殖を大きく促進するためです。温度管理などの対策が行き届かないと被害が広がりやすくなります。
気温と細菌増殖の関係|夏の室温が危険温度帯に入る
実験研究では、リステリア・サルモネラ・大腸菌・ウェルシュ菌・セレウス菌などの主要な食中毒菌は、温度によって増殖率が大きく変化することが報告されています[Int J Food Microbiol. 2005;100(1-3):179-86.]。大腸菌やサルモネラなどの細菌が増殖できる温度範囲は菌種によって異なりますが、夏の室内温度(25℃前後)は多くの菌の増殖に好ましい環境と言えます。
食中毒予防の最優先行動|食品を安全な温度に保つ
食中毒を防ぐための最優先行動は「食品を安全な温度に保つこと」とされています[J Food Prot. 2003;66(10):1893-9.]。合わせて、湿度が高い梅雨〜夏は細菌にとって好条件の増殖環境となりやすく、屋外での飲食が増えることで食中毒リスクが増大する季節です。
食中毒が夏に増えるのを防ぐうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点
▶特に重要とされるのは「温度管理・調理時間の短縮・手洗い」の3点を夏季の高温期に意識することが食中毒リスクを下げるうえで最も実践的と考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ
夏の食中毒は屋外活動やイベントの頻度が増える時期に起きやすいです。「少しくらい大丈夫」と思わず、小さな注意を積み重ねることが安全を守ります。
食中毒の症状が悪化する場合は内科への受診をご検討ください。
まとめ:食中毒が夏に増える理由
- 温度と細菌増殖: 食中毒菌は高温環境で増殖率が上がる。夏の室温は増殖に適した温度帯に入りやすい
- 屋外飲食のリスク: 屋外で料理を常温に置く時間が増え、食中毒リスクを高める
- 室内でも警戒: 冷房が効いていても室温が高ければ細菌が増えやすい
- 対策は日常的に: 温度管理・清潔・手洗いの3原則を常に意識する
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(参考文献)
Membré JM, Leporq B, Vialette M, et al. Temperature effect on bacterial growth rate: quantitative microbiology approach including cardinal values and variability estimates to perform growth simulations on/in food. Int J Food Microbiol. 2005;100(1-3):179-86.
Hillers VN, Medeiros L, Kendall P, et al. Consumer food-handling behaviors associated with prevention of 13 foodborne illnesses. J Food Prot. 2003;66(10):1893-9.
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