

はまさき医院 糖尿病・内分泌科
飲み水として1日約1.2Lが目安です。尿の色やのどの渇きなど複数のサインで過不足を判断できます。
1日の水分補給量の目安|飲み水と食事からの水分
日本では、飲み水として1日に約1.2Lを摂取することが推奨されています[厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動.]。一方、ヨーロッパの食品安全に関する公的機関も水分摂取の基準を示しています。食事から摂る水分を含めた1日の総摂取量として、女性で約2.0L、男性で約2.5Lが目安です[EFSA Journal. 2010;8(3):1459.]。
日本の基準は飲み水のみの量であり、ヨーロッパの基準は食事由来の水分を含めた総量です。飲み水の量を考える際は、約1.2Lをひとつの目安にするとわかりやすいでしょう。
水分が足りているかの判断方法|尿の色や体のサインで確認
水分が足りているかどうかを自分で確認する方法として、尿の色が有効な指標であることが報告されています[J Am Coll Nutr. 2021;40(2):172-179.]。この知見は、日常生活で水分補給の状態を手軽に把握するうえでも役立ちます。
さらに、尿の色だけでなく、のどの渇きや体重の変化もあわせて確認することが有用です。複数の指標を組み合わせることで、水分の過不足をより正確に把握できると示されています[Am J Clin Nutr. 2013;97(3):455-462.]。ひとつのサインだけに頼らず、いくつかの体のサインを組み合わせることで、自分に合った水分補給の量を見つけやすくなるでしょう。
水分補給と電解質(ミネラル)の関係|水だけでは不十分なことも
水分を補給する際は、水だけでなく電解質(ナトリウムやカリウムなどのミネラル)もあわせて摂ることが重要とされています[Med Sci Sports Exerc. 2007;39(2):377-390.]。この知見は、汗をかきやすい夏場の水分補給においても大切なポイントです。日常的な対策として、塩分やミネラルを含む飲料や食事を取り入れることで、水分とミネラルをバランスよく補うことが期待できます。
水の飲みすぎにも注意|過剰な水分摂取のリスク
水分補給は大切ですが、飲みすぎにも注意が必要です。過剰に水を飲むと、血液中のナトリウム(塩分)の濃度が低下する「低ナトリウム血症」を引き起こすリスクがあると報告されています[Auton Neurosci. 2022;238:102930.]。「たくさん飲めば飲むほどよい」というわけではないため、適量を意識することが大切です。前述のとおり、尿の色やのどの渇きなどのサインを確認しながら、必要な量を無理なく摂ることが望ましいでしょう。
水分補給を続けるうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点
特に重要とされるのは、自分の体のサインを日常的に確認しながら水分を摂る習慣をつけることと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ
水分補給は、日々の生活の中で少し意識するだけで取り組める体調管理のひとつです。尿の色やのどの渇きといった体のサインに目を向けることで、自分に合った水分量を把握しやすくなります。
ただし、水分を十分に摂っているにもかかわらず体調に不安を感じる場合は、早めに医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:夏の水分補給の目安と判断方法
- 飲み水の目安量: 日本では1日約1.2Lの飲み水が推奨されており、食事を含めた総量はヨーロッパの基準で女性約2.0L、男性約2.5Lとされています
- 水分不足の判断方法: 尿の色は水分補給の状態を確認できる指標であり、のどの渇きや体重の変化とあわせて複合的に判断することが有用です
- ミネラルの補給も大切: 水だけでなく、ナトリウムやカリウムなどのミネラルもあわせて摂ることが重要とされています
- 飲みすぎにも注意: 過剰に水を飲むと低ナトリウム血症のリスクがあるため、適量を意識することが大切です
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(参考文献)
厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動.
EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies. Scientific Opinion on Dietary Reference Values for Water. EFSA Journal. 2010;8(3):1459.
Kostelnik SB, Davy KP, Hedrick VE, Thomas DT, Davy BM. J Am Coll Nutr. 2021;40(2):172-179.
Sawka MN, Burke LM, Eichner ER, et al. Med Sci Sports Exerc. 2007;39(2):377-390.
Cheuvront SN, Kenefick RW, Charkoudian N, Sawka MN. Am J Clin Nutr. 2013;97(3):455-462.
Seal AD, Kavouras SA. Auton Neurosci. 2022;238:102930.
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