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夏の作り置きおかず、何日持つ?|保存のNG行動
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夏の作り置きおかず、何日持つ?|保存のNG行動

本間 雄貴監修者

富士在宅診療所 一般内科

本間 雄貴

夏場の作り置きおかずは冷蔵で2〜3日、冷凍で2〜3週間が保存の目安とされています。安全に保存するには、素早く冷ましてから冷蔵庫に入れ、温度管理を徹底することが大切です。

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作り置きおかずが夏に傷みやすい理由|温度と細菌増殖の関係

食中毒を引き起こす細菌の多くは、10℃を超えると増殖が活発になり始めます[厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」]。室温(20℃前後)での細菌の増殖速度は、冷蔵保存(4℃)と比較しておよそ6倍に達するとの研究報告があります[J Appl Microbiol. 2017;123(3):698-709.]。この知見は、夏場に作り置きおかずを室温に放置することが食中毒リスクを大きく高めることを示しています。

食中毒予防の基本は「付けない・増やさない・やっつける」の三原則です[厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」]。作り置きおかずの保存では、特に「増やさない」ための温度管理が重要になります。

夏の作り置きおかずの保存期間の目安|冷蔵と冷凍

夏場の作り置きおかずは、冷蔵保存の場合はなるべく数日以内に食べ切り、長く保存したい場合は冷凍を活用するのが安全とされています。残った食品は早めに食べ、少しでも不安を感じたら思い切って捨てることも大切です[厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」]。

なお、冷蔵庫の温度は4℃前後、冷凍庫は-18℃以下が適温です[農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」]。しかし、家庭用冷蔵庫の実際の温度を調査した報告では、推奨の4℃よりも2〜3℃高い6〜7℃で運用されているケースが多いことが明らかになっています[Food Res Int. 2017;96:171-181.]。温度が高いほど細菌の増殖は速くなるため、こうした調査結果を踏まえると、定期的に冷蔵庫の温度設定を確認する習慣をつけることが安全な保存につながると考えられます。

作り置きの保存で避けたいNG行動

夏場の作り置きおかずの保存では、以下のような行動が食中毒リスクを高める可能性があります。

  • 調理後のおかずを室温に長時間放置する:特にカレーやシチューなど大量の煮込み料理では、ウェルシュ菌(酸素の少ない環境で増殖する細菌)による食中毒のリスクが高まります。調理後は粗熱をできるだけ早くとり、速やかに冷蔵庫に入れることが望ましいとされています[農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」]
  • 冷蔵庫に食品を詰め込みすぎる:冷蔵庫内の空気の循環が妨げられ、温度が上がりやすくなります。容量の7割程度に抑えることが推奨されています[厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」]
  • においや見た目だけで安全性を判断する:細菌の量はにおいや色だけでは判断できません。保存期間を基準にすることがすすめられています[農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」]
  • 温かいままのおかずを冷蔵庫に入れる:冷蔵庫内の温度が上がり、ほかの保存食品にも影響する可能性があります

作り置きおかずを安全に保存するための冷却方法

調理したおかずを安全に保存するためには、素早く温度を下げることがポイントです。業務用の衛生管理基準では、加熱調理後の食品を30分以内に中心温度20℃付近まで、または60分以内に10℃付近まで冷却することが推奨されています[厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」]。この基準は大量調理向けのものですが、家庭での作り置きおかずの冷却にも参考になる考え方です。

家庭で素早く冷ますには、以下のような方法が考えられます。

  • 浅くて広い容器に移し、表面積を増やして熱を逃がす
  • 鍋底を氷水や保冷剤にあてて冷やす
  • 小分けにしてから冷ます

粗熱がとれたら、なるべく早く冷蔵庫に移しましょう。

作り置きおかずを安全に保存するうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

作り置きおかずを安全に保存するために日常生活で検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「調理後は素早く冷ます」で、浅い容器に移す、氷水で鍋底を冷やすなどして短時間で温度を下げることです。理由は、室温帯での放置時間が長いほど細菌が増殖する可能性があるためです。 2つ目は「冷蔵庫の温度を定期的に確認する」で、冷蔵庫は4℃前後、冷凍庫は-18℃以下を目安に設定することです。理由は、家庭の冷蔵庫は推奨温度より高くなりやすい傾向が報告されており、定期的な確認が重要と考えられているためです。 3つ目は「保存期間を守り、早めに食べきる」で、冷蔵なら数日以内に食べ切り、長く持たせたい場合は冷凍を活用することです。理由は、においや見た目だけでは細菌の量を判断できないため、保存期間を基準にすることが推奨されているためです。

特に重要とされるのは、調理後にできるだけ早く冷蔵庫の温度帯まで冷ますことと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ

夏場の作り置きは、忙しい毎日の食事準備を助けてくれる心強い味方です。「素早く冷ます」「冷蔵庫の温度を確認する」「保存期間を守る」という3つの基本を押さえることが大切です。

一方で、保存期間を過ぎたものや、少しでも異変を感じたものは思い切って廃棄することも大切です。体調に異変を感じた場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:夏の作り置きおかずを安全に楽しむために

  • 細菌と温度の関係: 10℃を超えると細菌の増殖が活発になり、室温(20℃前後)では冷蔵時の約6倍の速さで増殖するとの報告がある
  • 保存期間の目安: 冷蔵なら数日以内、長く持たせたい場合は冷凍を活用して早めに食べきることが推奨されている
  • 冷蔵庫の温度管理: 冷蔵庫は4℃前後、冷凍庫は-18℃以下を目安に設定し、定期的に確認する
  • 冷却の基本: 調理後は素早く粗熱をとり、速やかに冷蔵庫に保管する
  • 判断の基準: においや見た目ではなく保存期間を基準にし、不安があれば廃棄する

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(参考文献)

厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00006.html,(参照 2026-08-27).
農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方〜知ってお得な食品の保存〜」https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/frige.html,(参照 2026-08-27).
厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」(平成9年3月24日付け衛食第85号別添、最終改正:平成28年10月6日付け生食発1006第1号)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb9161&dataType=1&pageNo=1,(参照 2026-08-27).
Roccato A, Uyttendaele M, Membré JM. Analysis of domestic refrigerator temperatures and home storage time distributions for shelf-life studies and food safety risk assessment. Food Res Int. 2017;96:171-181.
Hoel S, Jakobsen AN, Vadstein O. Effects of storage temperature on bacterial growth rates and community structure in fresh retail sushi. J Appl Microbiol. 2017;123(3):698-709.

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