

監修者無所属 歯科衛生士
冷たいものや甘いものを一時的に控え、やわらかい歯ブラシで優しく磨くことが、歯がしみたときの応急処置の基本とされています。
歯がしみたときに、まず控えたいもの(冷たい・甘い・酸っぱい飲食物)
歯がしみる症状は、歯ぐきが下がるなどして象牙質(ぞうげしつ=歯の内部にある、神経に近い組織)が露出することで起こると考えられています[Odontology. 2014;102(1):42-49.]。象牙質が露出すると、冷たい刺激が神経に伝わりやすくなります[同上]。しみているときは、冷たい飲み物やアイスなどの冷菓を一時的に控えましょう。甘いものも、しみる症状があるときは一時的に控えるとよいでしょう。
しみているときこそ、歯ブラシは今すぐやわらかめに
硬い歯ブラシで強い力をかけて磨くことは、知覚過敏がみられる方に多く共通する習慣として指摘されています[Int Dent J. 2020;66(5):249-256.]。歯がしみているときは、やわらかめの歯ブラシに持ち替え、力を入れずに小刻みに動かして磨くことが応急処置のひとつです。
やってはいけないNG習慣
酸性度の高い飲食物(炭酸飲料・柑橘類・酢の物など)を口にした直後に歯を磨くのはNG習慣のひとつです。摂取前に磨いておいた場合と比べて、直後に磨くと歯の表面が大きく削れることが実験で確認されています[Am J Dent. 2008;21(1):13-16.]。また、しみる症状を我慢しようとして、いつもより強い力で磨いてしまうこともNG習慣です。前述の通り、硬い歯ブラシでの強い歯磨きは知覚過敏がみられる方に多く共通する習慣として指摘されており、注意が必要と考えられます。
継続的なケアには知覚過敏用歯みがき粉への切り替えも選択肢
知覚過敏用歯みがき粉(硝酸カリウム配合)への切り替えも、しみやすさを和らげる選択肢のひとつです。どのくらい使うと効果を感じやすいかなど、継続的なケアの詳しい目安は「知覚過敏が気になるとき、毎日どんなセルフケアをすればいいですか?歯みがき粉の選び方も教えてください。」の記事で解説しています。
歯がしみるときに日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
歯が急にしみたときは、冷たいもの・甘いものを一時的に控え、歯ブラシの力加減を見直すことで、症状がやわらぐことが期待できます。一方で、痛みが強い場合や症状が長く続く場合は注意が必要です。歯ぐきの腫れや出血を伴うときは、虫歯や歯周病など別の原因が隠れている可能性もあります。気になる症状があれば、歯科医師へのご相談をご検討ください。
まとめ:歯がしみるときの応急処置とNG習慣
- 控えたい飲食物: 冷たいもの・甘いものは、しみているあいだ一時的に控えることが工夫のひとつです
- 歯磨きの力加減: すぐにやわらかめの歯ブラシに持ち替え、力を入れずに磨くことが応急処置になります
- NG習慣①: 酸性の飲食物を摂った直後に強く磨くと、歯の表面が削れやすくなります
- NG習慣②: しみる症状を我慢して強い力で磨くのは、知覚過敏がみられる方に多く共通する習慣であり、注意が必要です
- 継続的なケア: 知覚過敏用歯みがき粉への切り替えは、「知覚過敏が気になるとき、毎日どんなセルフケアをすればいいですか?歯みがき粉の選び方も教えてください。」で詳しく解説しています
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(参考文献)
Fukumoto Y, Horibe M, Inagaki Y, Oishi K, Tamaki N, Ito HO, Nagata T. Odontology. 2014;102(1):42-49.
Clark D, Levin L. Int Dent J. 2020;66(5):249-256.
Wiegand A, Egert S, Attin T. Am J Dent. 2008;21(1):13-16.






