耳鳴りが起こるメカニズムを教えてください。
内耳の障害をきっかけに脳の神経ネットワークが過剰に反応することで生じます。
耳鳴りが起こるメカニズムは完全には解明されていませんが、近年の研究では、内耳の障害をきっかけに脳の神経ネットワークが過剰に反応することで生じるという説が有力です。
1. 内耳の障害
内耳にある「有毛細胞」は、音の振動を神経信号に変える重要なセンサーです。加齢、騒音、血流障害などによりこの細胞が損傷すると、一部の音が聞こえにくくなります。
2. 脳の過剰反応
脳が「聞こえない周波数帯域」に対して神経活動を補おうとするようになります。その結果、神経回路が過敏になり、音がないのに音を感じ、耳鳴りが発生します。これは、失った手足に痛みを感じる「幻肢痛(phantom limb pain)」と同じように、「幻の音」を脳が作り出してしまう現象です。
3. 情動・自律神経系の関与
耳鳴りが「うるさい・不快・眠れない」と感じるのは、大脳辺縁系(情動を司る)や自律神経系の反応が加わるためです。特にストレス・不安・うつ状態があると、耳鳴りを「危険な音」として認識しやすくなり、悪循環が生じます。
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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