メニエール病
「メニエール病」とは、難聴や耳鳴りなどの聴こえの症状を伴うめまい発作を繰り返す病気で、自分または周囲が動いているように感じられる、回転性のめまいが起こります。主にストレスや肉体的・精神的疲労、睡眠不足などの蓄積が原因となることがあります。
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
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もっと見る病気について
難聴、耳鳴りなどをともなうめまいの発作を特徴とする耳の病気です。
ストレスや肉体的・精神的疲労、睡眠不足などの蓄積が原因となることがあります。
30~50歳代で発症する人が多く、男性より女性のほうがなりやすいです。
病気が進行して難聴やめまいが日常化すると、完治が難しくなります。
自分または周囲が動いているように感じられる、回転性のめまいが起こります。
10分程度から数時間続くことが多いです。
メニエール病そのものの症状で太ることはありません。
若年層でもメニエール病になるリスクはあります。
メニエール病は命に関わる病気ではありません。
女性ホルモンの変動が、メニエール病に関わっていることを示す研究もあります。
男性特有の原因に関して、明確にわかっているものはありません。
耳閉感はメニエール病の症状のひとつです。
関係します。
発作中やその前後に「目の異常な動き(眼振)」が現れることがあります。
メニエール病では内耳の「内リンパ」が増えて腫れた状態(内リンパ水腫)になります。
はっきりしたことはわかっていません。
カフェインの過剰摂取はメニエール病の誘因になりますが、少量であれば問題ないと考えます。
人によってはアルコールがメニエール病の発作の引き金になることがあります。
メニエール病のめまいには、回転性のほか浮動性のものもあります。
メニエール病では、強い音が響くように聞こえる聴覚過敏を伴うことがあります。
多くの方が治りますが、なかには再発を繰り返しながら徐々に症状が悪化することもあります。
ガムを噛むことが有効であるという科学的根拠はありません。
メニエール病に効果的なストレッチは、現時点で医学的に確立されていません。
メニエール病は三半規管を含む「内耳」の病気です。
メニエール症候群という医学用語はありません。
伝えたほうが発作時の対応がスムーズになることがあります。
合理的な解雇理由となる可能性もありますが、その判断は法的な領域であり、医師の立場では明確には申し上げられません。
メニエール病は内耳のむくみ、良性発作性頭位めまい症は三半規管の耳石が原因です。
メニエール病の原因は内耳のむくみですが、突発性難聴の明確な原因は不明です。
メニエール病は内耳のむくみ、前庭神経炎は前庭神経の炎症が原因です。
メニエール病で耳石が剥がれて、めまいの原因になることがあります。
制限は基本的にありませんが、体調と相談しましょう。
メニエール病が直接の原因で命を落とすことは、基本的にありません。
基本的には遺伝するとは考えられていません。
症状について
おもに回転性のめまい、難聴、耳鳴りなどが見られます。
めまいを伴う突発性難聴や中枢性の疾患なども、見分けが必要です。
耳が塞がった感じや低い音の聞こえにくさなどの症状が見られます。
難聴や平衡障害が不可逆的になります。
特にありません。
めまい発作に伴い、難聴や耳鳴り、耳が詰まった感じなどが変動します。
メニエール病による吐き気は、めまい発作に伴って起こる症状です。
めまいや耳の症状以外の、顔を含む神経症状は通常ありません。
耳に「水ぶくれ」はできませんが、内耳にリンパ液が溜まる内リンパ水腫が病態です。
メニエール病の発作時に激しい頭痛は通常伴いません。
メニエール病で発熱することは通常ありません。
検査について
治療について
薬物療法が中心になります。重症の場合は手術を行うこともあります。
人によって異なりますが、1〜2ヶ月で症状が落ち着く軽いケースもあります。
まずは横になって安静にしましょう。
過労や睡眠不足を避け、ストレスをためないようにしましょう。
症状が落ち着くまでは休職し、体調を整えましょう。
特にありません。
水分の十分な摂取が効果的であることがあります。
生活指導や薬物治療を行い、改善がなければ中耳加圧療法や手術などを検討します。
身体を横にして安静にしましょう。
吐き気が強く、経口摂取が難しい状態では入院して点滴をしながら症状緩和を行います。
めまいが激しく、嘔吐や脱水を伴っている場合には入院となることがあります。
メニエール病では、発作が自然におさまることもありますが、後遺症の軽減のためには適切な治療が重要です。
受診について
手続きや支援について
薬について
浸透圧利尿薬を中心として、抗めまい薬やビタミン薬などを使用します。
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