適応障害
「適応障害」とは、日常生活などにおけるストレスから精神状態が不安定になり、生活や社会活動に支障が出る病気です。ストレスへの対処が不得意な人や、繊細で傷つきやすい人がなりやすいとされています。症状によって苦痛を感じる場合や、生活や社会活動に支障が出ている場合は、遠慮や我慢をせず受診しましょう。
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
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もっと見る病気について
適応障害とは、日常生活などにおけるストレスから精神状態が不安定になり、生活や社会活動に支障が出る病気です。
ストレスへの対処が不得意な人や、繊細で傷つきやすい人がなりやすいです。
ストレス因から離れても気分の落ち込みなどがとれなくなり、うつ病など他の病気に進行してしまう可能性があります。
はい。適応障害の方が人前では辛さを隠して明るく振る舞っている可能性があります。
例えば家族の病気や不和、行動の制限、介護や育児など多様な例が考えられます。
五月病とは、主に5月ごろに生じる心身の不調を指し、適応障害や抑うつ状態などと関連すると考えられています。
若年層でも適応障害になることはあります。発達特性等がベースにあることもありますので、専門家に相談しましょう。
新しい環境でのストレスで、適応障害を発症している可能性もあるため、まずは産業医への相談をおすすめします。
ストレス因から離れると改善する場合に適応障害と診断されやすいですが、初期に区別することは困難です。
正確な値は不明ですが適応障害の方の約4割が、その後、診断変更になったとの報告があります。
適応障害は再発する場合もあり、ストレス因子をコントロールすることが重要です。
個々のケースによって異なります。どのような環境がご本人のとって最適かを医師や周りの方と相談しましょう。
一部共通の症状はありますが、症状の経過が異なる病気です。解説をご確認ください。
適応障害は中学生や高校生でも診断される場合があります。
共通した症状を伴うことがありますが、それぞれの概念は異なります。解説をご覧ください。
症状について
抑うつ気分や不安などの精神症状、めまいや動悸などの身体症状、無断欠勤などの行動面の変化が見られます。
発症の原因やきっかけによっては、PTSDやうつ病が疑われることもあります。
初発時と同様に、抑うつ気分、持続する不安、不眠、食欲不振などの症状が現れます。
ストレス因子から離れることで症状が軽快し、近づくことで再燃するなど、波がみられる場合があります。
適応障害でみられる症状は患者さんによって異なりますが、場合によっては恐怖を感じることもありえます。
適応障害で涙が止まらなくなったり、吐き気がすることはありえます。
日常生活への支障が大きい場合は精神科や心療内科への相談を検討してください。
適応障害でみられる症状は患者さんによって異なり、攻撃的になる可能性も否定できません。
適応障害でみられる症状は患者さんによって異なり、睡眠過多となる場合もあります。
受診について
検査について
治療について
ストレス因から離れるなどしてストレスを取り除きつつ、環境に適応する力を高めます。
ストレス因をつきとめて距離をおき、向き合い方を探るなどしながら、精神状態の安定を図ります。
規則正しい生活を送ること、可能な範囲で体を動かすことが大切です。
仕事がストレス因であれば、いったん仕事から離れたり、職場環境や業務内容を調整したりすることが望ましいです。
適応障害ではストレス因、またはその結果が終結すれば、症状がその後さらに6ヶ月以上持続することはないとされています。
可能であればストレス因と距離を置きましょう。十分な睡眠、規則正しい生活など、体調を整える取り組みも大事です。
手続きや支援について
傷病手当金や自立支援制度が役に立つかもしれません。
発病前6ヶ月以内に業務によるストレスがあり、かつ業務以外のストレスや身体的要因がないと認められたときです。
傷病で休職が必要である旨を勤務先に伝えたうえで、必要な書類をそろえて申請します。
精神障害の診療にかかる費用を公費で負担してもらえる制度です。市町村の窓口で申請を行います。
相手を否定せず理解を示すことが大切です。励ましの言葉をかけるよりも、できる範囲でするサポートが望ましいでしょう。
診断書発行には一定の費用がかかること、一部の生命保険の加入に影響が出る可能性などが挙げられます。
適応障害は、特定の人のみが患う病気ではなく、誰でも発症する可能性があります。
診断について
薬について
(参考文献)
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