薬物治療を2ヶ月続けても改善せず、本当に適応障害でしょうか?対策や要因の見直し方法はありますか?
匿名さんの相談
20代 / 女性
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この相談に回答した医師
ユビー医師チーム
お辛い中、ご相談いただき誠にありがとうございます。入力いただいた内容にできる限りわかりやすく回答したいと思います。
適応障害の診断について
一般的に、適応障害とうつ病との区別はとても難しいです。適応障害の要因は、職場環境の変化や上司とのコミュニケーションギャップと診断されているとのことですが、実際にこれらの要因との関係はありそうでしょうか。例えば、職場環境の変化が起こってすぐに症状が出現していたり、上司とのコミュニケーション内容によって大きく症状に影響が出るような場合は、関係が強いと推測されます。
また、土日など休みの日は元気に過ごせるが、仕事が始まると症状が悪化する、などの症状がもしあれば、どちらかというとうつ病というより適応障害の診断が当てはまるかもしれません。外部の要因にかかわらず常に症状が持続している場合は、うつ病に診断が変更される可能性もあります。
ご相談内容を見ると、「復帰に向けて」と書いていただいているので、現在は休職中でしょうか。もし休職し、ストレス源から離れてしばらくたっているにもかかわらず症状が持続しているなら、うつ病に診断が変更される可能性があります。主治医に相談してみてもよいと思います。
適応障害の治療について
適応障害であれば、原則は「環境調整」、つまりストレス源から距離を取ることが重要です。休息や治療によって自身に余裕ができたところで、ストレスに対する対処を考えていくのが一般的です。ストレス源に対して「振り返ったり向き合ったりできず、腑に落ちていない」ということでしたら、体調が回復してきたタイミングをみて、主治医や、場合によっては心理士等のカウンセリングも利用しつつ、気持ちを整理していくことも必要かもしれません。
少し余裕ができたタイミングで、運動や趣味など、自身にあったストレス解消方法を見つけていくことも重要です。適応障害において、薬物療法はあくまで補助的に用いられることが一般的です。ただし、診断がうつ病に変更になる場合においては、薬物療法を中心とした治療に切り替わることもあります。
その他の可能性について
また、適応障害やうつ病以外に、からだの病気によっても同様の症状を引き起こすことがあります。例えば、甲状腺機能低下症(橋本病)などのホルモンの異常でも、適応障害やうつ病のような症状が出現することがあります。また、鉄欠乏性貧血でも、だるさなどの症状が出現し、精神的な症状と区別がつきづらい場合があります。
そのため、精神科や心療内科を受診した際には採血検査などが実施されることもあるのでご留意ください。もしこれまでに調べられていない場合は、主治医とご相談の上で実施を検討するのもよいかもしれません。
まとめ
なかなか症状が回復しないと焦る気持ちが出てきます。適応障害という診断でも、治療に数ヶ月かかることはまれではありません。まずは十分な休息により体調を回復させつつ、主治医とも相談してうつ病に診断が変更される可能性がないか慎重に相談しながら、治療を継続いただくのがよいと思います。
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