ALK（アルク）阻害薬とはなんですか？
ALK阻害剤はALK融合遺伝子により作られるALK融合タンパクを標的とする薬です。
ALK融合遺伝子により作られるALK融合タンパクは、細胞増殖を異常に活性化させ、がんの増殖を引き起こします。
ALK阻害剤はALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対する治療薬として開発され、ALK融合タンパクに結合してその活性を抑えることでがんの増殖を抑える作用を示します。
ALK融合遺伝子陽性の肺がんに対するALK阻害剤には、以下の薬剤があります。
- クリゾチニブ（crizotinib）
- アレクチニブ（alectinib）
- セリチニブ（ceritinib）
- ロルラチニブ（lorlatinib）
- ブリグチニブ（brigatinib）
各薬剤で有効性（特に脳転移などの中枢神経系への効果）、耐性化の機序、有害事象が異なります。
効果と毒性のバランスから、初回治療ではアレクチニブが最も勧められています。
愛知県がんセンターゲノム医療センター 腫瘍内科
梅垣 翔 監修
(参考文献)
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