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片頭痛の予防薬は市販で買える?|市販薬との役割の違いを解説

医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。


片頭痛予防薬は市販で買えません。ただ、市販の痛み止めと予防薬は役割そのものが違うため、「買えないから市販薬で我慢する」という選び方だと、状況が変わらない、もしくは、頭痛が悪化する可能性があります。このため、頭痛がなかなか治らないなどの状況が続く場合は、予防薬を検討する機会なので、医療機関の受診を検討してください。


Q.片頭痛の予防薬は市販で買える?

買えません。片頭痛の予防薬はいずれも医師の処方が必要な医療用医薬品です。

予防薬には、CGRP関連薬の注射と飲み薬、従来からの内服薬があります。一覧と選び方は[片頭痛の予防薬の一覧]で解説しています。


Q.市販の痛み止めで対処できるのはどんな場合?

痛みが起きたときに、その痛みをやわらげる目的で使う場合です。

市販薬は成分ごとに上限量が定められています。成分の違いは[頭痛に効く薬にはどんな種類がある?]で解説しています。カバーできるのは発作が起きたあとの対処です。


Q.市販薬を飲みすぎたときの注意点は?

飲む日数が増えると、かえって頭痛が増えることがあります。

これを「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と呼びます。日数の目安と相談先は[片頭痛(偏頭痛)や薬物乱用頭痛では、何科を受診すればよいですか?]をご確認ください。市販薬を増やす方向には上限があります。


Q.市販では対処できない場合、どの選択肢が自分に向く?

ここが判断の分かれ目です。市販薬で足りないと感じたとき、選択肢は「我慢する」か「予防を検討する」のどちらかになります。

まず予防を考える目安です。生活に支障がある頭痛が月に3日以上ある場合は、予防療法の検討が勧められています。市販薬を月に何日も飲んでいる状態は、この目安に当てはまっている可能性があります。

そのうえで、選択肢の向き不向きを整理します。

頭痛の状態ごとに向いている可能性がある選択肢をまとめた表です。発作の頻度が少なく、市販薬で日常生活に戻れているときは、市販薬での対処を続けながら、日数を記録して様子を見る。生活に支障がある頭痛が月に3日以上あるときは、予防療法の検討で、まず受診。市販薬を飲む日数が月10〜15日以上になっているときは、受診が必要で、減らし方を含めて医師と相談。通院の頻度を抑えたいときは、内服の予防薬という選択肢があり、自宅で服用できる。注射に抵抗があるときは、内服の予防薬という選択肢がある。痛み止めの飲みすぎが心配なときは、経口のCGRP受容体拮抗薬は薬剤の使用過多による頭痛を誘発しにくいという性質が挙げられています。

特に最後の2つは、市販薬で悩んでいる方に知られていない選択肢です。予防薬は注射だけではなく、2025年12月以降は飲み薬も国内で使えるようになっています。注射に抵抗があることや通院が難しいこと、妊娠を希望していることは、受診時に伝えてよい情報です。

ただしどれが自分に向くかは、診察で決まります。予防薬には保険で使う際の条件があり、頭痛の日数やこれまでに試した薬によって選べる範囲が変わります。詳しくは[片頭痛の予防薬の一覧]をご確認ください。


Q.すぐに受診が必要な危険な頭痛のサインとは?

次のような頭痛は、予防の相談より先に受診が必要です。

  • これまでに経験がないひどい頭痛
  • 突発して短時間でピークに達するような頭痛
  • 熱がある、手足の麻痺やしびれを伴う場合は至急
  • 数週間のうちに悪化していく頭痛

頭痛外来・脳神経内科・脳神経外科などの受診をご検討ください。頭痛薬が効かない状態が続いている場合の相談先は[頭痛薬が効かないのはなぜ?]で解説しています。

なお予防薬は自己判断で中止せず、続けるかどうかを医師と決めます。


よくある疑問とその回答

Q. 受診すると必ず予防薬を使いますか?

必ず使うとは限りません。頭痛の状況やご本人の希望をふまえて決まります。医師とよく相談しましょう。

Q. 市販薬をやめてから受診したほうがよい?

その必要はありません。飲んでいる薬と日数を伝えてください。


まとめ

片頭痛予防薬は市販では買えません。市販の痛み止めは起きた痛みをやわらげる薬、予防薬は発作を起こりにくくする薬で役割が違います。生活に支障がある頭痛が月に3日以上あるなら、市販薬を増やすより予防を考える段階です。予防薬は注射だけではなく飲み薬という選択肢もあり、通院や注射への抵抗は受診時に伝えてよい情報です。医療機関へのご相談をご検討ください。


出典

・日本頭痛学会「CGRP関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)」 (2026年8月26日閲覧)

https://www.jhsnet.net/guideline_CGRP.html

・日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 監修「頭痛の診療ガイドライン2021」医学書院、2021年 (2026年8月26日閲覧)

https://www.jhsnet.net/guideline.html

・日本頭痛学会「薬剤の使用過多による頭痛」 (2026年8月26日閲覧)

https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html

・厚生労働省医薬食品局長通知「解熱鎮痛薬の製造販売承認基準について」(薬食発0325第30号)2015年3月25日 (2026年8月26日閲覧)

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000092777.pdf

・日本頭痛学会「頭痛とは/頭痛がおこったら/頭痛の分類」 (2026年8月30日閲覧)

https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html

本記事は 2026年10月1日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。