アジルサルタン(アジルバⓇ️)と、アムロジピンべシル酸塩(ノルバスクⓇ️、アムロジンⓇ️)の違いを教えてください。
アジルサルタンはARB、アムロジピンべシル酸塩はカルシウム拮抗薬という種類に分類され、それぞれ作用や特徴に違いがあります。
アジルサルタンはアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アムロジピンべシル酸塩はカルシウム拮抗薬という種類に分類される降圧薬です。それぞれの薬の詳細は以下を参照ください。
ARBとカルシウム拮抗薬は、いずれも高血圧に対する第一選択薬(最初に処方する薬)です。特別な状況がなければ、どちらから使い始めても構いません。
しかし、高血圧以外に特定の併存症を持つ場合は、以下のように使い分けます。
ARB
積極的にARBを選んだ方が良い場合
ARBを避けなければならない、あるいは避けた方が良い場合
- 妊娠
- 腎動脈狭窄症
- 高カリウム血症
カルシウム拮抗薬
積極的にカルシウム拮抗薬を選んだ方が良い場合
- 左室肥大
- 頻脈
ジルチアゼムやベラパミルといった非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬を指します。
※アムロジピンべシル酸塩はジヒドロピリジン系であり、頻脈を起こす場合があるため当てはまりません
- 狭心症
カルシウム拮抗薬を避けなければならない、あるいは避けた方が良い場合
- 徐脈
ジルチアゼムやベラパミルといった非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬を指します。
※アムロジピンべシル酸塩はジヒドロピリジン系であり、頻脈を起こす場合があるため当てはまりません
- 心不全
ジルチアゼムやベラパミルといった非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬や、短時間作用型のニフェジピン、ニフェジピンLなどを指します。ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬で長時間作用するニフェジピンCRやアムロジピンべシル酸塩は使用しても良いです。
詳しくは、「カルシウム拮抗薬の強さの比較、使い分けを教えてください。」を参照してください。
一種類で十分な降圧効果が得られない場合は、ARBとカルシウム拮抗薬の2種類を併用することがあります。
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
武田薬品工業.“アジルバ 添付文書”.医薬品機器総合機構.https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/4002562149048F10221_18,(参照 2024-05-16).
武田薬品工業.“アジルバ錠20mg”.くすりのしおり.https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=33973,(参照 2024-05-16).
武田薬品工業.“アジルバ インタビューフォーム”.医薬品機器総合機構.https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2149048F1022118/,(参照 2024-05-16).
日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会. 高血圧診療ガイドライン2019. ライフ・サイエンス. 2019
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