痰・血痰

監修医師折茂 圭介呼吸器内科

更新日
2026/05/26
公開日
2020/06/30

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概要

痰や血痰がある場合、気管支炎や肺炎、副鼻腔炎の後鼻漏が原因として考えられます。血痰は肺結核や肺がんの可能性もあるとされています。血痰が続く場合は、医療機関への早めの受診を検討してください。

痰が絡むとは

「痰が絡む」とはどのような症状ですか?

喉のあたりに粘り気のある分泌物が付着している感じがある状態のことをいいます。

「痰が絡む」とは、喉のあたりに粘り気のある分泌物が付着している感じがある状態のことをいいます。

痰は体内に侵入したウイルスや細菌などの異物を外に排出するために出てくる分泌物です。通常、少量であれば知らないうちに胃に流れていきますが、量が増えると咳とともに痰を排出しようとします。

痰が絡む場合、以下のような症状を合併していることもあります。

  • 熱がある
  • 咳が出る
  • 鼻水が出る
  • 喉に違和感がある
  • 息苦しい
  • 呼吸をするときに「ヒューヒュー」と音がする
  • 体がだるい
さらに詳しく:「痰が絡む」とはどのような症状ですか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
もっと詳しく「痰が絡む」を知る

痰が絡むの原因

痰が絡む原因は何ですか?

感染症や気道の慢性炎症、アレルギーなどが原因であることがあります。

痰は体の防御反応のひとつで、気道に入った異物や細菌、ウイルスを体外に排出しようとする働きがあります。通常、少量であれば知らないうちに胃に流れていきますが、量が増えると咳とともに痰を排出しようとします。
痰の量が増える原因には感染症や気道の慢性的な炎症、アレルギーなどさまざまな原因が考えられます。

感染症

風邪やインフルエンザなどのウイルス性感染症、細菌性の急性気管支炎や肺炎などが痰の原因となることがあります。

気道の慢性炎症

気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、慢性鼻副鼻腔炎などの慢性的な気道の炎症性疾患も、痰が絡む原因となります。

アレルギー

通年性アレルギー性鼻炎なども痰の原因となることがあります。

頻度は多くないですが、肺がんや肺結核などの重篤な病気が原因であることもあります。痰が1〜2週間以上続く場合は、何らかの病気の可能性があるため、医療機関での検査をおすすめします。

さらに詳しく:痰が絡む原因は何ですか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科

痰が絡む咳が続いているとき、考えられる病気は何ですか?

空気の通り道に慢性的な炎症を起こしている可能性があります。

痰が絡む咳が長期間にわたって続いている場合、空気の通り道に慢性的な炎症を起こす病気の可能性があります。具体的には以下のような病気が考えられます。

気管支喘息

気管支喘息では、気道が慢性的に炎症を起こし、狭くなることで発作的な呼吸困難や咳、痰の増加を引き起こします。痰は通常、粘り気があり、白っぽいことが多いです。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPDは、気道が慢性的に炎症を起こし、空気の流れが妨げられる病気です。主な原因は喫煙で、慢性的な咳、息切れ、痰の増加が見られます。痰はしばしば白または黄色で、朝方に特に多く出ることが特徴です。

気管支拡張症

気管支拡張症は、気管支が異常に拡張し、そこに細菌がたまりやすくなる状態のことです。慢性的な咳と痰が主な症状で、痰は大量で、しばしば膿状のものが混じることがあります。

慢性鼻副鼻腔炎

慢性鼻副鼻腔炎は、副鼻腔の持続的な炎症が引き起こす病気で、鼻水、鼻詰まりや痰の絡みが慢性的に続きます。後鼻漏(鼻水が喉の方へ流れる状態)により、痰が増えることがあります。

ただし、痰が絡む咳が続く病気は他にもあります。症状が続く場合には医療機関を受診しましょう。

さらに詳しく:痰が絡む咳が続いているとき、考えられる病気は何ですか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科

痰が絡む原因や考えられる病気には何がありますか?

細菌やウイルスの感染の他、慢性的な気道の炎症などが原因となります。

気道粘膜での過剰な分泌物が、痰の絡む原因となります。過剰な分泌物の原因には以下のようなものがあります。

細菌やウイルスの感染

急性鼻副鼻腔炎

鼻腔や副鼻腔(鼻の周囲にある空洞)が細菌やウイルスによって感染することで生じる炎症です。症状として、鼻詰まりや膿のような鼻水が出るほか、痰が絡むことがあります。

急性咽頭炎

急性咽頭炎は、咽頭の粘膜が細菌やウイルスによって炎症を起こす病気です。喉の痛み、発熱、痰の増加などが主な症状です。

急性喉頭炎

急性喉頭炎は、喉頭(声帯を含む喉の部分)が細菌やウイルスで炎症を起こす病気で、声がれや喉の痛み、痰の絡みが特徴的です。重症の場合、呼吸困難を引き起こすこともあります。

急性気管支炎

急性気管支炎は、気管支がウイルスや細菌に感染して炎症を起こす病気です。咳とともに痰が多く出ることがあり、痰は初めは透明ですが、感染が進むと黄色や緑色に変わることがあります。

肺炎

肺炎は、肺の組織が細菌やウイルスに感染して炎症を起こす状態です。発熱、咳、呼吸困難、そして多量の痰が出るのが典型的な症状です。痰が膿状になることもあり、医療機関での治療が必要です。

慢性的な気道の炎症

気管支喘息

気管支喘息は、気道が慢性的に炎症を起こし、狭くなることで発作的な呼吸困難や咳、痰の増加を引き起こします。痰は通常、粘り気があり、白っぽいことが多いです。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPDは、気道が慢性的に炎症を起こし、空気の流れが妨げられる病気です。主な原因は喫煙で、慢性的な咳、息切れ、痰の増加が見られます。痰はしばしば白または黄色で、朝方に特に多く出ることが特徴です。

気管支拡張症

気管支拡張症は、気管支が異常に拡張し、そこに細菌がたまりやすくなる状態です。慢性的な咳と痰が主な症状で、痰は大量で、しばしば膿状のものが混じることがあります。

慢性鼻副鼻腔炎

慢性鼻副鼻腔炎は、副鼻腔の持続的な炎症が引き起こす病気で、鼻水、鼻詰まりや痰の絡みが慢性的に続きます。後鼻漏(鼻水が喉の方へ流れる状態)により、痰が増えることがあります。

その他の原因

喫煙

タバコの煙が気道の粘膜を刺激し、慢性的な炎症と痰の増加を引き起こします。喫煙者の痰はしばしば灰色や黄色で、朝方に多く出ます。

大気汚染

汚染された空気中の有害物質が気道を刺激し、痰の過剰な分泌を引き起こすことがあります。特に都市部では、長期的な大気汚染が気道疾患のリスクを高めることがあります。

アレルギー

花粉やダニ、ペットの毛などに対するアレルギー反応が気道粘膜を刺激し、痰が増えることがあります。

さらに詳しく:痰が絡む原因や考えられる病気には何がありますか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
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受診の目安・何科を受診するべきか

痰が絡む場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

痰が絡む場合には症状に合わせて、内科もしくは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

痰が絡む症状がある場合、以下のような状況に応じて、適切な診療科を受診しましょう。

1. 内科または呼吸器内科

痰が長期間続く、咳が続いている、息苦しさがある場合は、呼吸器系に問題がある可能性があるため、まずは内科や呼吸器内科を受診します。特に、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や気管支喘息、肺炎などの診断と治療が必要になることがあります。

2. 耳鼻咽喉科

痰が鼻水や鼻詰まりなど鼻の症状と関係している場合、または、喉に違和感がある場合は、耳鼻咽喉科が適しています。鼻副鼻腔炎や喉の問題を診断することが可能です。

以下のような場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

  • 痰が2週間以上続いている
  • 痰の色が黄色や緑色、血が混じっている
  • 痰が絡むとともに、咳が止まらず呼吸が苦しい
  • 発熱がある

これらの症状がある場合は、早めに適切な診療科を受診して、必要な治療を受けるようにしましょう。

さらに詳しく:痰が絡む場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
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対処法・セルフケア

痰が絡むとき、どうしたらいいですか?

加湿器を利用したり、こまめに水分を取ることで痰を排出しやすくすることができます。

痰が絡む場合、以下のようなセルフケアを行うことで症状が軽くなることがあります。

加湿器の使用

室内の空気が乾燥している場合、加湿器を使って湿度を保つことで、気道の乾燥を防ぎ、痰の生成を抑えることができます。

水分摂取

十分な水分を摂ることで、痰が薄くなり、排出しやすくなります。水やお茶をこまめに飲むようにしましょう。

禁煙

喫煙は痰の生成を増やし、気道の炎症を悪化させます。禁煙することで症状の改善が期待できます。

アレルゲンの回避

アレルギーの原因物質(ダニ、花粉、ペットの毛など)を避けることで、アレルギー性の痰の発生を予防します。

ただし、なかなか症状が改善しない場合や発熱や息苦しさなどの他の症状を伴う場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

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検査・診断

痰が絡む症状のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

痰が絡む症状に加えて以下のような症状がみられる場合には、危険な病気が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。

これらの症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査や診断を受けることが重要です。特に喫煙歴がある方や高齢の方は、より注意深く症状を観察する必要があります。

症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、無料で痰が絡む場合の緊急度や関連する病気をチェックすることができます。ぜひご活用ください。

さらに詳しく:痰が絡む症状のセルフチェックはできますか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
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痰が絡むの薬

痰が絡むとき、どのような薬が効果的ですか?

痰が絡む場合、カルボシステイン(ムコダインⓇ︎)などの去痰剤などを使用することがあります。

痰が絡む場合の治療方法は原因となる病気によって異なりますが、以下のような薬で治療することが多いです。

去痰剤

痰を排出しやすくする薬です。カルボシステイン(ムコダインⓇ︎)やアンブロキソール(ムコソルバン)などが代表的です。

抗生物質

細菌感染による痰の場合、抗生物質が処方されることがあります。肺炎や急性鼻副鼻腔炎などの場合に使用されます。

吸入薬

気管支喘息やCOPDの場合、吸入ステロイドや気管支拡張薬が処方されます。これにより気道が広がり、痰の排出が促進されます。

抗ヒスタミン薬

アレルギーによる痰の場合、抗ヒスタミン薬が使用され、炎症や痰の生成を抑えることができます。

さらに詳しく:痰が絡むとき、どのような薬が効果的ですか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
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痰が絡むの治療

痰が絡む場合の治療や予防方法には何がありますか?

治療方法は痰が絡む原因によって異なります。

痰が絡む場合の治療方法は原因となる病気によって異なりますが、以下のような薬で治療することが多いです。

治療

去痰薬

痰を排出しやすくする薬です。カルボシステイン(ムコダインⓇ︎)やアンブロキソール(ムコソルバン)などが代表的です。

抗生物質

細菌感染による痰の場合、抗生物質が処方されることがあります。肺炎や急性鼻副鼻腔炎などの場合に使用されます。

吸入薬

気管支喘息やCOPDの場合、吸入ステロイドや気管支拡張薬が処方されます。これにより気道が広がり、痰の排出が促進されます。

抗ヒスタミン薬

アレルギーによる痰の場合、抗ヒスタミン薬が使用され、炎症や痰の生成を抑えることができます。

予防方法

予防方法には以下のようなものがあります。

加湿器の使用

室内の空気が乾燥している場合、加湿器を使って湿度を保つことで、気道の乾燥を防ぎ、痰の生成を抑えることができます。

水分摂取

十分な水分を摂ることで、痰が薄くなり、排出しやすくなります。水やお茶をこまめに飲むようにしましょう。

禁煙

喫煙は痰の生成を増やし、気道の炎症を悪化させます。禁煙することで症状の改善が期待できます。

アレルゲンの回避

アレルギーの原因物質(ダニ、花粉、ペットの毛など)を避けることで、アレルギー性の痰の発生を予防します。

さらに詳しく:痰が絡む場合の治療や予防方法には何がありますか?監修医師阿河 光治真生会富山病院 耳鼻咽喉科
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痰が絡むについて、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「痰・血痰」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 黄色または緑色のたんが出ますか?
  • 周囲(学校や職場、家庭など)に同じような症状の人がいますか?
  • 新型コロナウイルス感染者との接触(数分以上2m以内での会話など)がありましたか?

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この記事の監修医師

監修医師 折茂 圭介

折茂 圭介

呼吸器内科・アレルギー科・内科

東北大学医学部卒。東京都立駒込病院での初期研修を経て東京女子医科大学呼吸器内科入局。大学院で国立成育医療研究センター研究所 免疫アレルギー感染研究部に国内留学。博士課程修了後、同研究室で研究員として勤務。専門は呼吸器内科学、特に喘息をはじめとするアレルギー学。

更新日
2026/05/26
公開日
2020/06/30