

監修者福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
健康な成人のカフェインの目安は1日400mgまで、糖質(遊離糖類)は25g以下が理想とされています。
カフェインの1日の上限|飲み物ごとの含有量の目安
健康な成人の場合、1日あたり400mgまでのカフェイン摂取であれば安全性に問題がないとされています[EFSA Journal. 2015;13(5):4102.]。コーヒーには100mLあたり約60mgのカフェインが含まれており(農林水産省「カフェインの過剰摂取について」)、一般的なカップ1杯(約150mL)であれば約90mgのカフェインが含まれる計算です。
夏場はアイスコーヒーやカフェラテを気軽に何杯も飲みがちですが、冷たい飲み物は一気に飲めてしまうため、知らないうちにカフェインの摂取量が増えている可能性があります。まずは1杯あたりのカフェイン量を把握しておくことが大切です。
アイスコーヒーやカフェラテは1日何杯まで?|杯数の目安
カフェやコンビニで購入するテイクアウトコーヒーは、家庭のカップと比べてサイズ(容量)が大きいことや、濃いエスプレッソが使われていることもあり、家庭で淹れたコーヒーと比べて1杯あたりのカフェイン量が約3倍になるという報告があります[Nutrients. 2024;16(15):2385.]。同じ報告では、テイクアウトコーヒーを4〜5杯飲むと1日の上限(400mg)を超える可能性があるとされています[Nutrients. 2024;16(15):2385.]。
家庭で淹れたコーヒー(1杯約150mL)であれば、1杯あたり約90mgのカフェインを含むため(農林水産省「カフェインの過剰摂取について」)、4杯程度で上限に近づく計算になります。夏場にアイスコーヒーを何杯も飲む習慣がある方は、テイクアウトか自宅かで目安が変わる点を意識してみてください。
コーヒー飲料に含まれる糖質|1日の摂取目安
カフェインだけでなく、糖質の摂取量にも注意が必要です。飲料や食品に加えられた砂糖やはちみつなどは「遊離糖類」と呼ばれます。国際的な指針では、この遊離糖類の摂取量を1日の総エネルギーの10%未満に抑えることが推奨されています[WHO. Guideline: Sugars intake for adults and children. 2015.]。さらに、理想的には1日あたり25g以下に抑えることが望ましいとされています[WHO. Guideline: Sugars intake for adults and children. 2015.]。
砂糖やシロップが加えられたカフェラテやフレーバーコーヒーは、この遊離糖類の摂取源になりえます。また、カフェラテに使われる「牛乳」自体にも乳糖という糖質や脂質が含まれているため、無糖であってもブラックコーヒーのようにカロリーゼロではない点も知っておきましょう。1日に複数杯の加糖コーヒーを飲む場合、飲み物だけで遊離糖類の1日の理想量(25g以下)に近づく可能性があるため、飲む量や甘さを意識することが大切です。
加糖飲料の飲みすぎが血糖値に与える影響
砂糖が加えられた飲料を多く摂取する習慣は、長期的な血糖コントロールにも影響を及ぼす可能性があります。複数の研究を統合した分析では、加糖飲料を多く飲む人は、そうでない人と比べて2型糖尿病の発症リスクが26%高いことが報告されています[Diabetes Care. 2010;33(11):2477-83.]。この結果は、日常的に甘いコーヒー飲料を何杯も飲む習慣が、血糖値の管理において見直すべきポイントとなりうることを示しています。
糖質の摂りすぎが気になる場合は、砂糖やシロップの量を減らす、無糖タイプを選ぶといった工夫を取り入れることが検討できます。
カフェインと糖質を意識するうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
夏のアイスコーヒーやカフェラテは、暑い日のリフレッシュとして楽しまれている方も多いのではないでしょうか。カフェインと糖質の1日の目安を知っておくだけで、無理に我慢せずに飲み物を楽しむことができます。
ただし、体調に不安を感じる場合や、血糖値が気になる場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:カフェインと糖質の目安を知って夏のコーヒーを楽しむ
- カフェインの上限: 健康な成人で1日400mgまでが安全とされている
- 飲み物ごとのカフェイン量: コーヒーは100mLあたり約60mg。テイクアウトは家庭のコーヒーの約3倍のカフェインを含む可能性がある
- 杯数の目安: テイクアウトコーヒーを4〜5杯飲むと1日の上限(400mg)を超える可能性がある。家庭のコーヒーは4杯程度で上限に近づく
- 糖質(遊離糖類)の目安: 1日25g以下が理想とされている
- 加糖飲料と血糖値: 加糖飲料を多く飲む習慣は2型糖尿病の発症リスクを高める可能性が報告されている
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(参考文献)
EFSA NDA Panel. Scientific Opinion on the safety of caffeine. EFSA Journal. 2015;13(5):4102.
WHO. Guideline: Sugars intake for adults and children. Geneva: World Health Organization; 2015.
農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
Wierzejska RE, Gielecinska I. Evaluation of the Caffeine Content in Servings of Popular Coffees in Terms of Its Safe Intake. Nutrients. 2024;16(15):2385.
Malik VS, Popkin BM, Bray GA, et al. Sugar-sweetened beverages and risk of metabolic syndrome and type 2 diabetes: a meta-analysis. Diabetes Care. 2010;33(11):2477-83.









