

監修者医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
梅雨の高温多湿や気圧変化が自律神経(体の内側から調整する神経)に影響し、消化機能が低下して食欲が落ちやすくなります。腸内環境を整える腸活が、食欲の調節につながる可能性があります。
梅雨に食欲がなくなる原因|自律神経と消化機能の関係
梅雨期の食欲不振は、気温・湿度・気圧の急激な変化で自律神経のバランスが乱れることが一因と考えられています。自律神経は消化器官の動きも制御しているため、バランスが崩れると胃や腸の動きが鈍くなり、食欲が低下しやすくなります。
腸と脳は「腸脳軸(ちょうのうじく)」と呼ばれる双方向のコミュニケーションルートでつながっています。腸で産生されたペプチド(信号物質)が迷走神経(胃と脳を結ぶ神経)を介して脳に食欲調節のシグナルを送ることが報告されています[Cell Mol Life Sci. 2016;73(4):737-55.]。この腸脳軸は腸内微生物の影響を受けることも示されており、腸内環境が食欲調節に関わっている可能性があります。梅雨の食欲低下にはさまざまな因子が関わるものですが、腸活の側面からこれに対抗することを考えてみましょう。
腸活で食欲を取り戻す方法|発酵食品と食物繊維の役割
腸内微生物が食欲・満腹感の調整システムに直接作用し、食行動に影響を与えることが示されています[J Nutr. 2017;147(5):727-745.]。発酵食品や食物繊維などを取り入れる腸活を続けることで、腸内細菌のバランスが改善され、食欲の調節が正常化する可能性があります。ただし、効果の程度や期間には個人差が大きく、研究が続いている段階です。そのため、あくまで食欲を取り戻す方法のひとつとして検討することをおすすめします。
日常生活の工夫として検討・推奨される点
▶特に重要とされるのは「無理に食べようとせず、食べられる食品から腸活を始める」ことが食欲不振時の腸活の入り口として考えられている点です。

伝えたいメッセージ
梅雨の食欲不振は、多くの方が経験する季節的な変化です。「食べられない」ことを気にしすぎるよりも、食べられるものを少しずつ続けるという意識がおすすめです。
食欲不振が2週間以上続く場合や、体重が大きく減った場合は、内科への受診をご検討ください。
まとめ:梅雨の食欲不振と腸活
- 原因: 梅雨の乱れた気候が自律神経に影響し、消化器官の動きが鈍くなり食欲が落ちる
- 腸脳軸: 腸内細菌が腸脳軸を介して食欲調節に関わっていることが示されている
- 小分け腸活: 発酵食品を少量から始め、温かい飲み物・定時の食事を組み合わせることが参考にされている
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(参考文献)
Bauer PV, Hamr SC, Duca FA. Regulation of energy balance by a gut-brain axis and involvement of the gut microbiota. Cell Mol Life Sci. 2016;73(4):737-55.
van de Wouw M, Schellekens H, Dinan TG, Cryan JF. Microbiota-Gut-Brain Axis: Modulator of Host Metabolism and Appetite. J Nutr. 2017;147(5):727-745.
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