

監修者医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
腸は体の免疫機能の大きな部分を担っており、腸内環境を整えることが全身の免疫調節につながると考えられています。秋冬のウイルス対策に向けて、夏から腸活を意識することが参考にされています。
腸内環境と免疫の関係|腸内フローラが担う役割
腸は体内で最大の免疫器官であり、リンパ球や抗体を産生する細胞が数多く集まっています。腸内微生物叢(腸内フローラ)は、保護的・代謝的・免疫学的な機能を持ち、体を外敵から守る、先天性免疫系(生まれつきの免疫機能)と獲得性免疫系(後天的に訓練される免疫機能)の両方に関わることが報告されています[Eur Rev Med Pharmacol Sci. 2013;17(3):323-33.]。そのため、腸内の環境が乱れると免疫のバランスが崩れやすくなることにつながります。
腸内細菌の影響は腸だけにとどまりません。腸内微生物叢は、直接・間接の経路を通じて全身の免疫応答を調節する可能性が示されています[Int Immunol. 2021;33(4):197-209.]。つまり、腸内環境を整えることが、腸以外の場所での免疫応答にも影響する可能性があると考えられています。
夏から腸活を始めるべき理由|腸内環境が乱れやすい季節
夏は暑さや冷房による体の冷え・食欲の低下・水分摂取の偏りなどで体調を崩しやすい季節です。それに伴って腸内環境も乱れる可能性があります。また、高温のため食中毒・感染性胃腸炎のリスクが上がります。腸に負担がかかりやすい夏に腸内環境を整え、腸への負担を和らげましょう。
日常生活の工夫として検討・推奨される点
▶腸活に対するひとつの姿勢として、「プロバイオティクス(腸内の善玉菌を増やす発酵食品)とプレバイオティクス(善玉菌のエサになる食物繊維)を組み合わせる」ことが腸内環境整備に効果的と考えられています。

伝えたいメッセージ
腸活は一朝一夕で成果が出るものではなく、継続して取り組むことで少しずつ腸内環境が変化していくとされています。「免疫のためにやること」というより、「腸が気持ちよく働ける食事を続ける」という感覚が、続けやすさにつながることが多いとされています。
腸の不調(下痢・便秘・ガスの増加など)が長期間続く場合は、内科や消化器内科への相談をご検討ください。
まとめ:夏から腸活を始める理由
- 腸と免疫の関係: 腸内微生物叢は先天性・獲得性免疫系の両方に関わり、腸内環境の乱れが免疫バランスに影響する
- 全身への影響: 腸内細菌は全身の免疫応答を調節することが示されている
- 腸活の目安: 発酵食品(ヨーグルト・納豆など)と食物繊維を組み合わせることが腸内環境の安定に効果的と考えられている
- 夏固有の注意点: 冷たい飲食物や冷房による体の冷えが腸内環境を乱す可能性がある
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(参考文献)
Purchiaroni F, Tortora A, Gabrielli M, et al. The role of intestinal microbiota and the immune system. Eur Rev Med Pharmacol Sci. 2013;17(3):323-33.
Lo BC, Chen GY, Núñez G, Caruso R. Gut microbiota and systemic immunity in health and disease. Int Immunol. 2021;33(4):197-209.
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