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梅雨の時期に頭痛が起きやすいのはなぜですか?気圧と自律神経の関係を教えてください。
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梅雨の時期に頭痛が起きやすいのはなぜですか?気圧と自律神経の関係を教えてください。

越智 佳奈監修者

文京小石川クリニック 脳神経内科、 東京女子医科大学附属病院 東洋医学研究所クリニック 脳神経内科

越智 佳奈

梅雨の低気圧が内耳を介して自律神経(体の内側から調整する神経システム)に影響し、頭痛が起きやすくなると考えられています。湿度や気温の変動も自律神経の負担となりやすいとされています。

梅雨の頭痛の原因|内耳が気圧変化を感知する仕組み

梅雨時期は気圧が下がりやすく、片頭痛のある方を対象にした研究では、標準気圧(1013 hPa)から6〜10 hPa低下したときに頭痛発作が起きやすいという傾向が報告されています[Springerplus. 2015;4:790.]。

気圧変化と頭痛の関係には、「内耳(ないじ)」が関わっている可能性が動物実験で示されています。内耳を損傷させたラットでは、気圧低下による痛みの悪化が消失したことから、内耳が気圧変化を感知するシステムとして機能していることが示唆されています[Eur J Pain. 2010;14(1):32-9.]。

自律神経と頭痛の関係|血管の拡張・収縮が生む痛み

自律神経は、心拍数・血圧・呼吸など体の基本機能を自動制御する神経システムです。内耳からの信号を受けて自律神経が不規則な反応をすることで、血管の拡張・収縮などが引き起こされ、頭痛につながると考えられています[Curr Neurol Neurosci Rep. 2022;22(10):625-34.]。

そのため日常生活の工夫として検討・推奨される点

▶特に重要とされるのは「自律神経のバランスを整える生活習慣(睡眠・呼吸・リラックス)を梅雨期間に意識する」ことが頭痛の頻度や程度を少し和らげる可能性があると考えられています。

自律神経のバランスを整える上での日常生活の工夫について、3つのコツとその内容、理由をまとめた表です。1つ目は「深呼吸を取り入れる」で、4秒吸って4秒止めて8秒で吐く呼吸法を取り入れることです。理由は「副交感神経(リラックスモードの神経)を優位にすることで自律神経のバランスを整えやすくなると考えられているから」です。2つ目は「睡眠リズムを守る」で、気温・湿度変化が大きい季節でも起床・就寝時間を一定に保つことです。理由は「睡眠不足やリズムの乱れが自律神経への負担を増やす可能性があるから」です。3つ目は「GABAを含む発酵食品を取り入れる」で、みそ・漬物(ぬか漬け)などを食事に取り入れることです。理由は「GABA(ガンマアミノ酪酸)は自律神経のリラックスに関わる神経伝達物質として作用する可能性が指摘されているから」です。

伝えたいメッセージ

梅雨が苦手な方にとって、頭痛は特につらい症状のひとつです。天気の変化に完全に対抗することは難しくても、睡眠・呼吸・食事などの日常生活にちょっとした工夫を加えることで、症状が軽くなる方もいると言われています。

頭痛が毎回強く起きたり、市販薬で対処できない場合は、頭痛外来や神経内科への受診をご検討ください。

まとめ:梅雨頭痛と自律神経の関係

  • 内耳が鍵: 内耳が気圧変化を感知し、自律神経を介して頭痛につながることが動物実験で示されている
  • 自律神経への影響: 気圧・湿度・気温の変化が重なる梅雨は、自律神経への負担が増えやすい
  • 対策の基本: 深呼吸・睡眠リズムの安定・GABAを含む食品の活用が自律神経調整の参考にされている

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(参考文献)

Okuma H, Okuma Y, Kitagawa Y. Examination of fluctuations in atmospheric pressure related to migraine. Springerplus. 2015;4:790.
Funakubo M, Sato J, Honda T, Mizumura K. The inner ear is involved in the aggravation of nociceptive behavior induced by lowering barometric pressure of nerve injured rats. Eur J Pain. 2010;14(1):32-9.
Iser C, Arca K. Headache and Autonomic Dysfunction: a Review. Curr Neurol Neurosci Rep. 2022;22(10):625-34.

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