

監修者新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
気圧の変化が脳の血管や神経に影響し、頭痛を起こしやすくすると考えられています。食事でマグネシウムを取り入れるなど、日常生活の工夫が参考にされています。
低気圧で頭痛が起きる原因|気圧低下と片頭痛の関係
梅雨や台風の時期など、気圧が下がると頭痛が出やすいと感じる方がいます。片頭痛のある方を対象にした研究では、標準気圧(1013 hPa(ヘクトパスカル))から6〜10 hPa低下したときに片頭痛発作が最も起きやすいという傾向が報告されています[Springerplus. 2015;4:790.]。
低気圧が頭痛を引き起こす仕組みは、まだ完全には解明されていません。現在は「三叉神経(さんさしんけい/顔の感覚や頭の痛みを担う神経)」や脳の血管への影響などが仮説として挙げられています。低酸素状態(体に届く酸素が少なくなる状態)が関わる可能性も指摘されていますが、気圧変化に特化したエビデンスはまだ少ないとされています[Curr Pain Headache Rep. 2019;23(11):87.]。
低気圧頭痛を和らげる食事|マグネシウムの役割
食事による対策として注目されているのが、マグネシウム(ミネラルの一種)の摂取です。マグネシウムは片頭痛の仕組みに関わる生化学的なプロセスに影響することが知られており、不足すると片頭痛が起きやすくなる可能性が指摘されています。サプリでの補充についてはエビデンスがまだ限定的とされており、食事からの摂取を意識することが生活習慣の工夫として参考にされています[Cephalalgia. 2015;35(10):912-22.]。
日常生活の工夫として検討・推奨される点
▶特に重要とされるのは「天気予報を確認しながら体調の変化を記録しておく」ことで、発症のパターンを把握しやすくなると考えられています。

伝えたいメッセージ
低気圧で頭痛が出やすいことは、「気象病」として広く知られるようになってきました。完全に防ぐことは難しくても、日々の食事や睡眠などコントロールできることに着目することで、発症の頻度や程度が変わることもあると言われています。
頭痛が繰り返し起きて日常生活に支障がある場合、または市販薬で対処できない場合は、頭痛外来や神経内科への受診をご検討ください。
まとめ:低気圧頭痛と食事・サプリの関係
- 低気圧と頭痛の関係: 気圧が標準から6〜10 hPa下がった場合に、片頭痛が起きやすいと報告されている
- 仕組みは仮説段階: 三叉神経・血管への影響や低酸素状態が関与すると考えられているが、まだ研究段階
- 食事でできる工夫: マグネシウムを含む食品(ナッツ・緑黄色野菜・海藻など)を日常的に取り入れることが参考にされている
- 生活リズムの安定: 水分補給・睡眠・食事時間の安定が、症状を和らげる可能性がある
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(参考文献)
Okuma H, Okuma Y, Kitagawa Y. Examination of fluctuations in atmospheric pressure related to migraine. Springerplus. 2015;4:790.
Maini K, Schuster NM. Headache and Barometric Pressure: a Narrative Review. Curr Pain Headache Rep. 2019;23(11):87.
Teigen L, Boes CJ. An evidence-based review of oral magnesium supplementation in the preventive treatment of migraine. Cephalalgia. 2015;35(10):912-22.
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