
監修者富士在宅診療所 一般内科
カフェインナップとは、コーヒーなどでカフェインをとった直後に20分程度の短い仮眠をとる方法で、深夜の観戦時にも覚醒の維持が期待されます。
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チェックするカフェインナップとは?仮眠とカフェインを組み合わせた覚醒維持法
カフェインナップとは、コーヒーや緑茶などでカフェインを摂取した直後に、15〜20分程度の短い仮眠をとる方法です。カフェインが体内で効き始めるまでにはおよそ20〜30分かかるため、その時間を仮眠にあてることで、目覚めたタイミングとカフェインの覚醒作用が重なります。
ある研究では、カフェイン200mg(コーヒー約2杯分)を摂取した後に20分の仮眠をとった場合、眠気の軽減とパフォーマンスの維持の両面でもっとも効果が高く、その効果は仮眠後1時間にわたって持続したと報告されています[Clin Neurophysiol. 2003;114(12):2268-78.]。このことから、カフェインナップは単なるカフェイン摂取や仮眠だけよりも、効率よく眠気を抑える手段として注目されています。
カフェインが眠気を抑える仕組み
私たちが起きている間、脳の中では「アデノシン」という物質が少しずつたまっていきます。アデノシンが増えると、脳はそれを「疲れた」「眠い」というサインとして受け取ります。
カフェインは、このアデノシンが脳の受け手(受容体)にくっつくのをブロックする働きがあるとされています。特に、睡眠不足や眠気が強まった状態でこの覚醒を促す作用が発揮されやすいと報告されています[J Sleep Res. 2022;31(4):e13597.]。
深夜帯のカフェインナップは効果がある?
「昼間の仮眠には効果があっても、深夜は違うのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
深夜3時30分にカフェイン200mgを摂取したあとに30分間の仮眠をとった条件では、カフェインを摂取しなかった条件と比較して、仮眠後45分間にわたり注意力の持続と主観的な疲労感が改善したことが報告されています[Chronobiol Int. 2020;37(9-10):1469-1473.]。この結果から、カフェインナップは深夜帯であっても覚醒の維持に役立つ可能性があると考えられます。
仮眠は20分以内がおすすめ|長すぎると逆効果になる理由
カフェインナップの効果を引き出すためには、仮眠の長さも重要です。
深夜2時に20分の仮眠をとったところ、眠気が低下し、注意力を要する課題のパフォーマンスも改善したと報告されています。さらに、20分の仮眠では起床直後のぼんやり感(睡眠慣性)が生じづらく、効果は仮眠後約3時間にわたって持続したとも報告されています[J Sleep Res. 2023;32(5):e13821.]。
一方で、仮眠時間と覚醒効果の関係を調べた別の研究では、10分の仮眠がもっとも即効性に優れ、その効果は最大155分持続したのに対し、30分の仮眠では起床直後に睡眠慣性が生じたと報告されています[Sleep. 2006;29(6):831-40.]。
これらの知見をふまえると、仮眠は20分以内に収めるのがポイントであると考えられます。30分以上眠ると深い睡眠に入りやすくなり、起きたあとにかえってぼんやりしてしまう可能性があります。スマートフォンのアラームを20分後にセットしてから仮眠に入ると、寝過ごしを防ぎやすくなります。
深夜のサッカー観戦で使えるカフェインナップの実践方法
深夜のサッカー観戦でカフェインナップを取り入れる場合、以下の手順が参考になります。
- キックオフの30分ほど前に、コーヒーや緑茶などでカフェインを摂取する
- 飲み終えたらすぐに目を閉じ、15〜20分の仮眠をとる
- アラームで起きたら、顔を洗うなどして体を目覚めさせる
カフェインの摂取量は、上記の研究で効果が確認された200mg(コーヒー約2杯分)が目安です。ただし、カフェインの感受性には個人差があります。普段カフェインをあまりとらない方は、少なめの量から試してみるのもひとつの方法です。
深夜のサッカー観戦でカフェインナップを活用するうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
深夜のサッカー観戦は、好きなチームを応援する大切な時間です。カフェインナップを上手に取り入れることで、試合を楽しみながら翌日の負担を軽くする工夫ができる可能性があります。
ただし、カフェインナップはあくまで一時的に覚醒を維持するための方法であり、十分な睡眠の代わりにはなりません。日常的に睡眠時間が不足している場合や、眠気が続いて日常生活に支障が出ている場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:カフェインナップで深夜観戦の翌日をラクにする工夫
- カフェインナップとは: カフェインを摂取した直後に15〜20分の短い仮眠をとる方法で、目覚めとカフェインの覚醒作用のタイミングを合わせる工夫です
- 深夜帯でも有効: 深夜帯にカフェイン摂取後に仮眠をとった条件でも、注意力や疲労感の改善が報告されています
- 仮眠は20分以内に: 20分以内の仮眠では起床直後のぼんやり感が生じにくく、30分以上の仮眠では睡眠慣性が生じたとの報告があります
- カフェインの仕組み: カフェインは脳内の眠気を伝える物質(アデノシン)の働きをブロックすることで覚醒を促すと考えられています
- 翌日への配慮: カフェインナップは一時的な覚醒維持の方法であり、十分な睡眠の代わりにはなりません。観戦後は早めの就寝を心がけることが大切です
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(参考文献)
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Centofanti S, Banks S, Coussens S, et al. A pilot study investigating the impact of a caffeine-nap on alertness during a simulated night shift. Chronobiol Int. 2020;37(9-10):1469-1473.
Reichert CF, Deboer T, Landolt HP. Adenosine, caffeine, and sleep-wake regulation: state of the science and perspectives. J Sleep Res. 2022;31(4):e13597.
Sakai A, Kawamoto N, Hayashi M. Effects of short naps during simulated night shifts on alertness and cognitive performance in young adults. J Sleep Res. 2023;32(5):e13821.
Brooks A, Lack L. A brief afternoon nap following nocturnal sleep restriction: which nap duration is most recuperative? Sleep. 2006;29(6):831-40.





