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瞑想は何から始めればいいですか?1日数分でできるやり方を教えてください。
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瞑想は何から始めればいいですか?1日数分でできるやり方を教えてください。

日下 慶子監修者

精神科・心療内科

日下 慶子

まずは1日数分、座って呼吸に注意を向け、考えごとに気づいたら戻す練習から、効果を期待しすぎず気軽に始めてみましょう。

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瞑想は何から始める?1日数分でできる基本のやり方

ここで紹介するのは、今の呼吸や体の感覚に注意を向ける「マインドフルネス瞑想」の一般的なやり方です。以下、単に「瞑想」と呼びます。

  1. 椅子や床に楽な姿勢で座り、タイマーを数分に合わせる
  2. 鼻やお腹に意識を置き、息が出入りする感覚に注意を向ける
  3. 考えごとが浮かんだら、気づいて呼吸に注意を戻す

このやり方では、「気づいて戻す」をくり返します。呼吸は深くしようとせず、自然なままで構いません。なお、確認できた範囲では、姿勢や時間帯などの違いを比べて確かめた研究は見当たりませんでした。続けやすい形で試してみましょう。

短い瞑想でも効果はある?

1回きりから最長2週間までの短い練習を、練習しない群などと比べた65本の研究のまとめがあります。対象の多くは瞑想の経験がない若い成人でした。練習の直後に、ネガティブな感情がわずかに和らいだと報告されています[J Consult Clin Psychol. 2018;86(7):569-583.]。

ただし、数日続けた練習や、1日以上たってからの評価でははっきりした差は認められていません。練習が長いほど効果が大きいとも示されず、呼吸に注意を向ける練習は、組み合わせ型の練習より効果が小さめでした[同上]。さらに、よい結果が出た研究ほど論文として世に出やすい偏りがあり、それを差し引くと効果はほぼなくなるとも示されています[同上]。数分の瞑想は、効果を期待しすぎず、習慣づくりの入り口と考えましょう。

瞑想でストレスや不安はどう変わる?

職場や大学など、治療以外の場の成人を対象に、指導者つきの対面グループプログラム(1時間×4回以上)を調べた136本の研究のまとめがあります。参加した人は、何もしなかった人より不安や気分の落ち込みが軽くなったと報告されていますが、結果の確かさは中程度から非常に低いとされています[PLoS Med. 2021;18(1):e1003481.]。

健康な成人が受けた、標準で8週間のマインドフルネスプログラム(MBSR)の分析でも、ストレスや不安などを合わせた指標が改善し、平均19週後も保たれていたと報告されています。ただし、前後の変化だけを見た研究も含まれ、研究ごとのばらつきも大きいとされています[J Psychosom Res. 2015;78(6):519-528.]。どちらも数週間かけるプログラムの結果で、1日数分の自己流の瞑想で同じ効果が得られるとは限りません。

一方、運動やリラクセーションなど、ほかの方法を上回るという結果は出ていません[PLoS Med. 2021;18(1):e1003481.]。病気や症状のある成人を対象にした分析でも、薬や運動などより優れているという根拠はありませんでした[JAMA Intern Med. 2014;174(3):357-368.]。

瞑想アプリの研究と、始めるときの注意点

瞑想アプリを使う方法もあります。34本の研究のまとめでは、アプリを使わなかった群と比べて、使用直後のストレスの感じ方や不安、気分の落ち込みが小さくなっていました[J Affect Disord. 2021;279:131-142.]。ただし全般的な幸福感では、はっきりした差がなく、項目ごとの研究は15本ほどと少ないため、慎重に受け止める必要があるとされています[同上]。

注意点として、瞑想中や瞑想後に不安や気分の落ち込みが強まるなどの好ましくない体験が報告されています。心の病気の経験がない人にも起こりうるとされ、報告される頻度は研究の種類によって大きく異なります[Acta Psychiatr Scand. 2020;142(5):374-393.]。気分が悪くなったら、無理に続けず中断しましょう。

瞑想を始めるうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

瞑想を始めるうえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「数分から始める」で、タイマーを数分に合わせ、呼吸に注意を向けることです。理由は、練習が長いほど効果が大きいとは示されていないためです。 2つ目は「気づいたら戻す」で、考えごとに気づいたら、呼吸に注意を戻すことです。理由は、紹介した一般的なやり方で、くり返す基本の動きのためです。 3つ目は「不調を感じたら中断する」で、不安や気分の落ち込みが強まったら、無理に続けないことです。理由は、心の病気の経験がない人にも、好ましくない体験が報告されているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

瞑想は、1日数分、呼吸に注意を向けるところから気軽に始められます。心の健康づくりの選択肢のひとつとして、自分に合うか試してみるとよいでしょう。強い不安や気分の落ち込みが続く場合は医療機関の受診を、心の不調で治療中の場合は主治医への相談をご検討ください。

まとめ:瞑想は1日数分、呼吸に注意を向けることから

  • 始め方: 楽な姿勢で数分、呼吸に注意を向け、考えごとに気づいたら戻す
  • 短い練習: 直後に気分がわずかに和らいだ報告があるが、効果は小さく不確か
  • ストレス・不安: 数週間のプログラムで軽くなった報告があるが、確かさは高くなく、運動などを上回る結果も出ていない
  • アプリ: 使わなかった群より使用直後の改善が報告されているが、慎重に受け止める必要がある
  • 注意点: 気分が悪くなったら、無理に続けず中断する

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(参考文献)

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Khoury B, Sharma M, Rush SE, Fournier C. Mindfulness-based stress reduction for healthy individuals: A meta-analysis. J Psychosom Res. 2015;78(6):519-528.
Goyal M, Singh S, Sibinga EM, et al. Meditation programs for psychological stress and well-being: a systematic review and meta-analysis. JAMA Intern Med. 2014;174(3):357-368.
Gál É, Ştefan S, Cristea IA. The efficacy of mindfulness meditation apps in enhancing users' well-being and mental health related outcomes: a meta-analysis of randomized controlled trials. J Affect Disord. 2021;279:131-142.
Farias M, Maraldi E, Wallenkampf KC, Lucchetti G. Adverse events in meditation practices and meditation-based therapies: a systematic review. Acta Psychiatr Scand. 2020;142(5):374-393.

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