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室内外の温度差は何度以内が理想?|自律神経への影響
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室内外の温度差は何度以内が理想?|自律神経への影響

小鷹 悠二監修者

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二

室内外の温度差が大きいほど自律神経に負担がかかる傾向があります。外気温との差を小さく保ち、室温18〜28度を目安に設定するとよいでしょう。

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室内外の温度差が自律神経に与える影響とは

私たちの体には「体温調節」のしくみが備わっています。暑いときは汗をかいて体を冷やし、寒いときは血管を縮めて熱を逃がさないようにする働きです。このしくみをコントロールしているのが自律神経です。自律神経は発汗や皮膚の血管の拡張・収縮を通じて、体温を一定に保つ役割を果たしています[自律神経. 2024;61(2):152-157.]。

暑い屋外からエアコンの効いた室内に入ると、体は急いで状態を切り替えなければなりません。暑い環境にさらされると、交感神経(体を活動モードにする神経)が活発になります。同時に副交感神経(体をリラックスさせる神経)の働きが抑えられることが確認されています[J Occup Health. 2007;49(3):199-204.]。室内外を行き来するたびに、自律神経はこうした素早い切り替えを求められます。

温度差の大きさと自律神経への負荷の関係

冷房などによる室内外の大きな温度差は、自律神経の負担(寒暖差疲労)になりうると考えられています。室内外の温度差をできるだけ小さく保つことが、自律神経の負担軽減につながる可能性があります。

さらに、急な温度変化は心臓や血管にも影響を及ぼします。複数の研究をまとめた報告によると、暑さや寒さに短時間さらされるだけでも自律神経や血管の働きに変化が生じるとのことです。心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳卒中のリスクが高まる可能性も指摘されています[Circulation. 2026;153(16):e1130-e1150.]。室内外の温度差を意識した室温管理は、日常的な健康維持においても大切といえるでしょう。

エアコンの設定温度の目安と室温管理のポイント

日本では、職場の室温基準として18度以上28度以下が定められています[厚生労働省. 事務所衛生基準規則改正. 令和4年施行.]。この基準は家庭のエアコン設定を考えるうえでも参考になります。

エアコンの設定温度は、外気温との差をなるべく小さくすることがポイントです。たとえば外気温が35度の日に室温を20度にすると、15度もの差が生じます。このような大きな温度差は自律神経への負担になりうると考えられています。室温を28度前後に保ちつつ、扇風機やサーキュレーターを併用して体感温度を下げる方法がおすすめです。

急激な温度変化を避ける工夫も大切です。外出先から戻った際にすぐ冷房の効いた部屋に入らず、玄関先で少し過ごして体を慣らす方法が挙げられます。温度変化が体に影響を及ぼすしくみとしては、交感神経の過剰な反応や血管の機能変化が関与すると報告されています[Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2015;309(11):H1793-812.]。日常的に温度差を抑える意識が、体調管理に役立つでしょう。

室内外の温度差を抑えるうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

室内外の温度差を抑えるための3つのコツと理由をまとめた表です。1つ目は「室温を28度前後に設定する」で、外気温との差をなるべく小さく保つことです。理由は温度差が小さいほど自律神経の切り替え負担が軽減される可能性があるためです。2つ目は「扇風機やサーキュレーターを併用する」で、空気を循環させて体感温度を下げることです。理由は設定温度を下げすぎずに涼しさを確保できると考えられているためです。3つ目は「急激な温度変化を避ける」で、外出先から戻った際に玄関先で少し体を慣らすことです。理由は自律神経への負荷を抑える工夫として有効と考えられているためです。

特に重要とされるのは、エアコンの設定温度を下げすぎず、外気温との差を小さく保つことと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ

室内外の温度差に気をつけることは、エアコンの使い方を少し見直すだけで実践できる身近な健康管理です。暑い季節でも、室温を適度に保つ工夫を続けることで自律神経への負担を和らげられる可能性があります。

ただし、強いだるさやめまい動悸(どうき)などの体調不良が続く場合は、自律神経以外の原因も考えられます。そのような場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:室内外の温度差と自律神経を守る室温管理のポイント

  • 自律神経と体温調節: 自律神経は発汗や血管の拡張・収縮を通じて体温調節を担っている
  • 温度差と負荷: 室内外の大きな温度差は自律神経の負担(寒暖差疲労)になりうると考えられている
  • 心臓・血管への影響: 急な温度変化は心臓や血管にも影響を及ぼす可能性が指摘されている
  • 室温基準: 日本の職場の室温基準は18度以上28度以下とされている
  • 設定温度の工夫: エアコンは外気温との差をなるべく小さく保つ設定が望ましい
  • 体感温度の調整: 扇風機やサーキュレーターの併用で、設定温度を下げすぎずに涼しさを確保できる

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(参考文献)

自律神経. 2024;61(2):152-157.
J Occup Health. 2007;49(3):199-204.
PLoS One. 2025;20(11):e0335545.
Circulation. 2026;153(16):e1130-e1150.
厚生労働省. 事務所衛生基準規則改正. 令和4年施行.https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6496&dataType=1&pageNo=1,(参照 2026-08-24).
Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2015;309(11):H1793-812.

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