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疲れにくい正しい歩き方のコツを教えてください。姿勢や歩幅のポイントも知りたいです。
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疲れにくい正しい歩き方のコツを教えてください。姿勢や歩幅のポイントも知りたいです。

濵﨑 秀崇監修者

はまさき医院 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇

上半身をまっすぐ起こし、歩幅は無理に広げず自然なリズムで歩きましょう。腕は力を抜いて振り、かかとから着地するのがおすすめです。

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疲れにくい歩き方の姿勢|上半身をまっすぐ起こす

歩くときの姿勢は、疲れやすさに関わる可能性があります。健康な若い成人が上半身の傾きを変えて歩いた実験があります。上半身をまっすぐ起こしたときにエネルギー消費がもっとも少なく、前後に傾けるほど増えたと報告されています[J Exp Biol. 2025;228(17):jeb250146.]。前かがみになると、足が地面に着いている間の股関節の働く量が増えていたことも示されています[同上]。

別の実験でも、人は平らな道でエネルギー消費が少なくなる上半身の傾きを自然に選んで歩いていたと報告されています[J Exp Biol. 2025;228(17):jeb249695.]。これらの結果から、上半身を無理に前に倒したり反らしたりせず、まっすぐ起こした自然な姿勢で歩くことが、疲れにくさにつながると考えられます。

歩き方の歩幅|無理に大股にせず自然なリズムで

同じ速さで歩くとき、1分間の歩数(歩くリズム)と歩幅は裏表の関係にあります。リズムをゆっくりにすれば歩幅は大きくなり、リズムを速くすれば歩幅は小さくなります。

平らな道を歩く実験では、人が自然に選ぶ歩くリズムは、エネルギー消費がもっとも少なくなるリズムとほぼ一致していたと報告されています[J Exp Biol. 2007;210(Pt 18):3255-65.]。また、脚に器具を着けて歩く条件を変えると、人は数分で、エネルギー消費が少ない新しいリズムに合わせたという報告もあります[Curr Biol. 2015;25(18):2452-6.]。

これらの報告は、体が自然とエネルギー消費を抑える歩き方に調整している可能性を示しています。そのため、歩幅を無理に大きくしたり小さくしたりするより、自分にとって自然な歩幅とリズムを基本にするのがおすすめです。なお、感じ方には個人差があります。

歩き方の腕振りと着地|力を抜いて自然に

腕振りは、肩の力をほとんど使わずにできる動きだと報告されています[Proc Biol Sci. 2009;276(1673):3679-88.]。同じ実験では、腕を振らずに固定して歩くとエネルギー消費が12%増え、脚と同じ側の腕を振ると26%増えたという報告があります[同上]。右足を出すときに左腕が前に出る、ふだんどおりの腕振りを力まずに続けることが、楽に歩くことにつながると考えられます。

着地の仕方を比べた実験もあります。かかとを上げてつま先寄りで着く歩き方は、かかとから足裏全体で着く歩き方よりエネルギー消費が大きかったという報告があります[J Exp Biol. 2010;213(5):790-7.]。かかとから足裏全体で体重を受ける着地を意識すると、余分な疲れを減らせる可能性があります。

疲れにくい歩き方のうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

特に重要とされるのは、体にとって自然なフォームを基本にすることと考えられています。

疲れにくい歩き方のうえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「上半身をまっすぐ起こす」で、前かがみや反り返りを避け、上体を自然に立てて歩くことです。理由は、上半身をまっすぐ起こした姿勢で、エネルギー消費がもっとも少なかったと報告されているためです。 2つ目は「自然な歩幅とリズムで歩く」で、無理に大股・小股にせず、自分が楽に感じるリズムを基本にすることです。理由は、自然に選ぶリズムは、エネルギー消費が少なくなるリズムとほぼ一致していたと考えられているためです。 3つ目は「腕は力を抜いて振り、かかとから着地する」で、手足を逆に出すふだんどおりの腕振りと、足裏全体で体重を受ける着地を意識することです。理由は、腕を振らない歩き方やつま先寄りの着地では、エネルギー消費が大きかったと報告されているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

歩き方を少し意識するだけでも、毎日の歩行を楽にできる可能性があります。まずは自分にとって自然なフォームを基本に、姿勢・歩幅・腕振り・着地を確かめてみましょう。歩くと足や腰に痛みが出る、ふらつくといった気になる症状が続く場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:姿勢・歩幅・腕振り・着地で疲れにくい歩き方に

  • 姿勢: 上半身をまっすぐ起こして歩くと、エネルギー消費が少なかったという報告があります
  • 歩幅: 無理に大股・小股にせず、自然な歩幅とリズムを基本にしましょう
  • 体の調整: 体は自然とエネルギー消費を抑える歩き方に調整している可能性があります
  • 腕振り: 力を抜いて、手足を逆に出す普段どおりの振り方を続けましょう
  • 着地: かかとから着いて足裏全体で体重を受けることを意識しましょう

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(参考文献)

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Selinger JC, O'Connor SM, Wong JD, Donelan JM. Humans Can Continuously Optimize Energetic Cost during Walking. Curr Biol. 2015;25(18):2452-6.
Collins SH, Adamczyk PG, Kuo AD. Dynamic arm swinging in human walking. Proc Biol Sci. 2009;276(1673):3679-88.
Cunningham CB, Schilling N, Anders C, Carrier DR. The influence of foot posture on the cost of transport in humans. J Exp Biol. 2010;213(5):790-7.

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