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ウォーキングとジョギングの違いはなんですか?目的に合わせた選び方を教えてください。
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ウォーキングとジョギングの違いはなんですか?目的に合わせた選び方を教えてください。

濵﨑 秀崇監修者

はまさき医院 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇

ジョギングのほうが運動の強さは高めです。運動に慣れない方はウォーキング、短時間で消費エネルギーを増やしたい方はジョギングも選択肢です。

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ウォーキングとジョギングの違い|運動の強さはおよそ2倍

運動の強さは「メッツ」という単位で表されます。メッツは、安静に座っている状態を1として活動の強さを示す目安です(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「メッツ / METs」)。普通に歩くのは3メッツ程度、やや速歩は4メッツ程度、ゆっくりとしたジョギングは6メッツ程度とされています[同上]。ゆっくり走るだけでも、歩くときのおよそ2倍の強さになるということです。なお、この記事では走る運動をまとめて「ジョギング」と呼びます。

どちらも3メッツ以上の「身体活動」にあたります。成人には、歩行と同じかそれ以上の強さの身体活動を1日60分以上行うことが推奨されています[厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:成人版」]。

ウォーキングとジョギングの消費エネルギーの違い

若い成人30人が1,600mを歩く場合と走る場合を比べた小規模な研究があります。運動後に使われる分も含めた消費エネルギーは、歩行で約463kJ(約111kcal)、走行で約664kJ(約159kcal)だったと報告されています[J Strength Cond Res. 2012;26(4):1039-44.]。同じ距離なら、ジョギングの方が消費エネルギーは多くなる可能性があります。

一方で、米国のランナー約3万3千人とウォーカー約1万6千人を追跡した調査があります。消費エネルギーが同じであれば、高血圧・高コレステロール血症・糖尿病の発症リスクは、どちらでも同じ程度に下がっていたという報告があります[Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2013;33(5):1085-91.]。時間や距離を長めにとって消費エネルギーをそろえれば、ウォーキングでも近い健康効果が期待できるかもしれません。

ジョギングの効果とウォーキングの効果|どちらも健康に役立つ

ウォーキングについては、健康な成人を追跡した複数の研究をまとめた分析があります。週11.25メッツ・時(運動の強さ×時間で表した運動量)のウォーキングをしている人は、全死亡リスク(あらゆる原因で亡くなるリスク)が11%低かったと報告されています[Int J Behav Nutr Phys Act. 2014;11:132.]。

ジョギングについては、14の研究・約23万人をまとめた分析があります。走る習慣がある人は、全死亡リスクが27%低いという関連が示されています[Br J Sports Med. 2020;54(15):898-905.]。週1回程度でも走らないよりよい一方、走る量を増やしても効果がさらに大きくなるとは限らないとされています[同上]。なお、2つの分析は対象や条件が異なるため、数字をそのまま比べることはできません。

目的別|ウォーキングとジョギングの選び方

選ぶときに知っておきたいのが体への負担です。ジョギングによるケガは、走る時間1,000時間あたり2.5〜33.0件と、走る人のタイプによって幅があります。走り始めたばかりの人は17.8件と、習慣的に走っている人の7.7件より多かったと報告されています[Sports Med. 2015;45(7):1017-26.]。運動習慣がない方は、まずウォーキングで体を慣らしてから、少しずつジョギングを取り入れる方法も選択肢になります。

短い時間で消費エネルギーを増やしたい方には、ジョギングが向いている可能性があります。どちらを選ぶ場合も、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行うことが目安として推奨されています[厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:成人版」]。

ウォーキングとジョギングを選ぶうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

特に重要とされるのは、自分の体力と目的に合った強さの運動を無理なく続けることと考えられています。

ウォーキングとジョギングを選ぶうえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「運動習慣がなければウォーキングから」で、まず歩く運動で体を慣らし、少しずつジョギングを取り入れることです。理由は、走り始めたばかりの時期はケガが多いと報告されているためです。 2つ目は「短い時間で消費エネルギーを増やすならジョギング」で、ゆっくりとしたジョギングを取り入れることです。理由は、ゆっくりとしたジョギングでも、歩くときのおよそ2倍の強さとされているためです。 3つ目は「走る量を増やしすぎない」で、週1回程度からでも、無理のない量で続けることです。理由は、走る量を増やしても効果がさらに大きくなるとは限らないと考えられているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

ウォーキングもジョギングも、健康づくりに役立つことが期待される運動です。自分の体力や目的に合わせて、続けやすいほうから始めてみてください。運動中に胸の痛みや強い息切れ、関節の痛みが続く場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:ウォーキングとジョギングは目的と体力で選ぶ

  • 運動の強さ: ゆっくりとしたジョギングは、普通に歩くときのおよそ2倍の強さ
  • 消費エネルギー: 同じ距離ならジョギングの方が多くなる可能性がある。消費エネルギーを揃えればウォーキングでも近い健康効果が期待できるという報告がある
  • 健康効果: ウォーキングにもジョギングにも、全死亡リスクが低いことと関連するという報告がある
  • 体への負担: 走り始めたばかりの時期はケガが多いため、運動習慣がない方はウォーキングからが選択肢
  • 目安: 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上

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(参考文献)

厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「メッツ / METs」(澤田亨 執筆, 2025年2月17日更新) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/exercise/ys-004.html.(参照 2026-10-29).
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:成人版」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-002.html.(参照 2026-10-29).
Wilkin LD, Cheryl A, Haddock BL. Energy expenditure comparison between walking and running in average fitness individuals. J Strength Cond Res. 2012;26(4):1039-1044.
Williams PT, Thompson PD. Walking versus running for hypertension, cholesterol, and diabetes mellitus risk reduction. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2013;33(5):1085-1091.
Kelly P, Kahlmeier S, Götschi T, et al. Systematic review and meta-analysis of reduction in all-cause mortality from walking and cycling and shape of dose response relationship. Int J Behav Nutr Phys Act. 2014;11:132.
Pedisic Z, Shrestha N, Kovalchik S, et al. Is running associated with a lower risk of all-cause, cardiovascular and cancer mortality, and is the more the better? A systematic review and meta-analysis. Br J Sports Med. 2020;54(15):898-905.
Videbæk S, Bueno AM, Nielsen RO, Rasmussen S. Incidence of Running-Related Injuries Per 1000 h of running in Different Types of Runners: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2015;45(7):1017-1026.

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