
認知症を疑ったときはどのような検査をしますか?
認知機能を調べる検査と、治療できる病気がないか調べる血液・画像検査を組み合わせて行います。
認知症を疑ったときは、記憶や判断力などの認知機能を測る検査と、認知症以外の原因となる病気を見つけるための検査を組み合わせて行います。
認知症の検査でわかること
認知症を疑ったときの検査では、大きく分けて2つのことを調べます。ひとつは記憶力や判断力といった認知機能がどの程度低下しているかという重症度の評価、もうひとつは症状の原因となっている病気が何かという鑑別(かんべつ、原因の見分け)です。この2つを組み合わせて調べることで、治療できる病気が隠れていないかを確認します(日本神経学会 認知症疾患診療ガイドライン)。
認知症を疑ったときの検査の流れ
まず本人や家族から、いつ頃からどのような症状があるかを、詳しく聞き取る問診が行われます。あわせて、体の診察や神経の働きを確認する神経学的診察も行われます。そのうえで、認知機能検査、血液検査、画像検査へと進むのが一般的な流れです(国立長寿医療研究センター)。
認知症の検査で使われる認知機能テスト
認知機能を調べる代表的なテストとして、次のようなものがあります。
- MMSE(ミニメンタルステート検査):記憶・計算・言葉の理解などを点数化するテスト
- 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R):日本で広く使われている認知機能のテスト
- 時計描画テスト:時計の絵を描いてもらい、空間の認識力などを確認するテスト
これらのテストは、認知機能の低下の程度を客観的に把握するために行われます(日本神経学会 認知症疾患診療ガイドライン)。
認知症以外の原因を調べる検査
物忘れなどの症状は、認知症以外の病気でも起こることがあります。そのため、次のような検査で治療可能な病気が隠れていないかを確認します。
- 血液検査:甲状腺の働きの低下やビタミン不足などがないかを調べます
- 頭部CT・MRI:脳の形の変化から、正常圧水頭症や脳血管の異常などがないかを確認します
- SPECT・PET:脳の血流や働きを調べる画像検査で、必要に応じて行われます
血液検査や画像検査(CT・MRI・SPECT・PET)を組み合わせることで、うつ病やせん妄、甲状腺機能低下症、正常圧水頭症といった、治療によって改善が見込める病態を見分けます(国立長寿医療研究センター)。
認知症の検査結果を受けたあとの対応
検査の結果、原因となる病気や今後の生活で気をつけたい点が明らかになることがあります。専門的な検査体制が整った認知症疾患医療センターのような医療機関もあります(厚生労働省)。検査結果の説明を受けたあとに気になる点があれば、医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本神経学会(監修). 認知症疾患診療ガイドライン2017. 医学書院, 2017.
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 認知症臨床研究・治験ネットワーク「認知症の検査」https://www.ncgg.go.jp/hospital/ictr/crnd/general/general04.html.(参照 2026-09-18).
厚生労働省「主な認知症施策について」https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai7/shiryo1.pdf.(参照 2026-09-18).
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編集・監修基準について
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医師執筆/監修
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文京小石川クリニック 脳神経内科、 東京女子医科大学附属病院 東洋医学研究所クリニック 脳神経内科
越智 佳奈 監修

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