PTSDの場合、主にどのような治療をしますか？

PTSDへの治療は、精神療法/心理療法と、必要に応じて薬物療法の組み合わせで行われることが多いでしょう。

精神療法

患者さんのペースで、安心した環境のなか、出来事を話し合うことで、気持ちの整理ができてくることがあります。

Eye Movement Desensitization and Reprocessing（EMDR）

眼球運動による脱感作と再処理法で、過去と今の両方に意識を向けつつ、トラウマの記憶を処理します。

Trauma-Focused Cognitive Behavioral Therapy (TF-CBT)トラウマフォーカスト認知⾏動療法

⼼理教育としてトラウマに関する心理教育、リラクゼーションや感情表現のスキル、認知コーピングスキルなどにより、思考・感情・⾏動の関係性を理解することで、バランスが取れるようにしていきます。

Cognitive Processing Therapy (CPT)：認知処理療法

出来事にまつわる感情処理を促進することを目指す治療です。

Prolonged Exposure（PE）Therapy：持続エクスポージャー療法

行動にアプローチする、PTSDに対する認知行動療法です。

集団精神療法

外傷体験が災害や戦争の場合には、同様の体験をした人とのグループワークが有効と言われています。

薬物療法

薬物療法のエビデンスについては、まだ検証の途上の部分もありますが、抑うつや不安に対する抗うつ薬、気分安定薬、漢方薬などが用いられることがあります。また、しっかり睡眠を確保するために睡眠薬が用いられることもあります。