中咽頭がんとHPV(ヒトパピローマウイルス)は関係ありますか?
中咽頭がんの主な原因のひとつにHPV感染があります。
中咽頭がんの原因には、喫煙・飲酒に加え、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染があります。
HPVは主に性的接触を通じて皮膚や粘膜に感染し、性器や肛門周囲のいぼ(尖圭コンジローマ)や子宮頸がんの原因にもなるウイルスです。
HPV感染による中咽頭がんの特徴
HPV感染による中咽頭がんには以下の特徴があります。
年齢
喫煙・飲酒が原因の中咽頭がんは通常50代以降に発生しますが、HPV感染の場合は40代などの比較的若い世代にも発生します。
がんができる場所
舌の付け根や扁桃腺にある小さなくぼみにウイルスが侵入し、がんが発生します。小さなくぼみの奥に発生することや、がん自体が小さいため、初期の段階では見つけにくいとされています。
他のがんの併発や転移
HPV感染では他のがんの併発はあまりありませんが、首のリンパ節へ転移しやすいという特徴があります。先にリンパ節転移が見つかり、のちに中咽頭がんが明らかになることもあります。
また、近年では中咽頭がんが増加傾向にあることが報告されています。ある調査では、10万人あたりの中咽頭がんの患者数は、1990年では男性1.2人、女性0.2人でしたが、2015年には男性が2.5倍の3.0人、女性が3倍の0.6人に急増していることが報告されています。
増加している原因として、HPVの感染が広がっていることが考えられています。
公開日:
最終更新日:
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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「中咽頭がん」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
喫煙と飲酒、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が中咽頭がんの原因になります。
中咽頭がんが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
中咽頭がんが疑われる場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
中咽頭がんのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
中咽頭がんの治療方法として、ステージごとにそれぞれどのようなものがありますか?
ステージごとに手術や化学放射線療法などの選択肢があります。
中咽頭がんのステージ別の余命は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
解説にステージ別の5年生存率をお示しします。
中咽頭がんの進行速度はどのくらいですか?
中咽頭がんの進行スピードは個々の患者さんによって異なります。
中咽頭がんでは、どのような症状が見られますか?
中咽頭がんではのどの痛みなどの症状が見られます。
中咽頭がリンパ節に転移した場合、余命はどれくらいですか?
リンパ節転移の有無のみでは予後を推定するのは難しいです。
口腔性交(オーラルセックス)は中咽頭がんの原因になりますか?
口腔性交(オーラルセックス)は、HPV感染による中咽頭がんの原因となります。
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