同じ姿勢を保ち続けるのは病気?同じ姿勢を保っている様子だった
監修医師原瀬 翔平亀田総合病院 脳神経内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2022/05/24
概要
同じ姿勢を保っている様子がある場合、カタトニア(緊張病)やパーキンソン病、統合失調症が原因として考えられます。蝋屈症(与えられた姿勢を保ち続ける)はカタトニアの特徴とされています。反応が乏しい場合は、医療機関への受診を検討してください。
カタレプシーとは
カタトニアの症状の一つであるカタレプシーとは何ですか?
カタレプシーとは、受動的に取らされた姿勢を保持することを指し、カタトニア(緊張病)の指標の一つです。
カタレプシーは、カタトニア(緊張病)の症状の一つであることがあります。
カタトニア(緊張病)とは、体の動きや反応が極端に少なくなったり、逆に異常に活発になったりする精神的な状態のことです。
たとえば、長時間同じ姿勢のまま動かなくなったり、話しかけても反応がなかったりすることがあります。原因としては、統合失調症やうつ病、脳炎などの病気に関連して起こることがあります。カタレプシーは、受動的に取らされた姿勢を保持することで、カタトニアの診断基準の一つとなっています。気になる症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、医師へ相談するようにしましょう。体温などのバイタルサインの異常、意思疎通が取れないなどの状況では、救急車を呼ぶことをお勧めします。
参考文献
.“Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition, Text Revision (DSM-5-TR)”..https://psychiatryonline.org/doi/book/10.1176/appi.books.9780890425787,(参照 2026-01-28).
Mark A Oldham.“Describing the features of catatonia: A comparative phenotypic analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35995651/,(参照 2026-01-28).
受診の目安・何科を受診するべきか
カタレプシーの場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
カタレプシーの場合、精神科あるいは救急科を受診しましょう。
カタレプシーの場合、精神科を受診しましょう。かかりつけの医療機関があれば、相談しましょう。意識障害や発熱などバイタルサインの異常があれば、救急科を受診しましょう。
診断と治療のために、血液検査や画像検査が必要になることもありますので、クリニックではなく設備が整った病院を受診するほうがよいでしょう。患者さんが入院の必要性を理解して同意することができない状況であれば、ご家族の同意による入院が必要になることもあります。
病院を受診する目安としては、疎通が取れないなど普段と違う様子があれば、早めに受診するほうがよいでしょう。また、身体疾患の除外のための診察や検査が必要な場合もありますので、精神科にこだわらず、救急車を呼んで受診先を相談してもよいでしょう。
受診するかどうか、どの医療機関を受診してよいのか、迷われる場合は、救急受診の相談サービスや、精神科救急の相談窓口を利用するのもよいでしょう。
検査・診断
カタレプシーのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
カタレプシーの状態では、自分で自分のことを客観的に見ることが難しくなっているため、セルフチェックは困難でしょう。周りの方が次のような兆候に気づいたら、精神科や救急科の病院を受診できるよう、サポートしてください。
- 受動的に取らされた姿勢を保持する
- 動かない
- 意思疎通が取れない
- ほとんど言葉を発しない
- 指⽰命令に従えない
- 奇妙な動作をする
- 奇妙な表情をし続ける
- 相⼿の⾔葉を真似る
- 対⼿の動作を真似る
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、カタレプシーかどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
カタレプシーの治療
カタレプシーの治療や予防方法には何がありますか?
カタレプシーの治療は、もともとのご病気の治療に加えて、薬物療法や電気けいれん療法が行われることがあります。
カタレプシーの治療は、薬物療法や電気けいれん療法があります。カタレプシーの治療は、まず脳炎など緊急性の高い疾患であれば、全身管理や投薬治療などが行われます。
身体疾患ではなく精神疾患の可能性が高いということであれば、入院の上で薬物療法や電気けいれん療法が試みられることがあります。薬物療法としては、ベンゾジアゼピン系の薬剤が用いられることが一般的ですが、もともとの原因によって選択されます。予防方法はありませんが、カタレプシーに先行して、気分の波や幻覚、妄想、意思疎通が難しくなるなどの兆候が現れることがありますので、早めに病院を受診しましょう。
カタレプシーに関連するその他の質問
カタレプシーと似た緊張病とはどういう病気ですか?
緊張病とは、運動が少なく多くなったり、異常な運動をしたり、という症状を呈する症候群です。
緊張病とは、運動が少なくなったり多くなったり、異常な運動をしたり、といった症状を呈する症候群です。カタレプシーは、緊張病で起こりうる状態の一つです。以下のような症状が見られる場合、緊張病/カタトニアの可能性があります。診断と治療を急いだほうがよい場合もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。
- 受動的に取らされた姿勢を保持する
- 動かない
- 意思疎通が取れない
- ほとんど⾔葉を発しない
- 指⽰命令に従えない
- 奇妙な動作をする
- 奇妙な表情を取り続ける
- 相⼿の⾔葉を真似る
- 対⼿の動作を真似る
参考文献
.“Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition, Text Revision (DSM-5-TR)”..https://psychiatryonline.org/doi/book/10.1176/appi.books.9780890425787,(参照 2026-01-28).
Mark A Oldham.“Describing the features of catatonia: A comparative phenotypic analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35995651/,(参照 2026-01-28).
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この記事の監修医師
原瀬 翔平
亀田総合病院 脳神経内科・内科
University of Washington (理学部、分子細胞生物学) 卒業後、アップルジャパン株式会社勤務を経て、琉球大学医学部に入学。沖縄県立中部病院での初期臨床研修(2016, 2017年度最優秀研修医賞受賞)修了後、2018年4月に亀田総合病院に入職。同院脳神経内科ベスト指導医(2019, 2020)を受賞。2018年から亀田総合病院卒後研修センター長補佐も兼任しており、臨床だけでなく研修病院における医学教育にも力を入れている。2021年には国立循環器病研究センター脳血管内科で超急性期脳卒中診療を行う。 総合内科の視野を持ちながらの脳神経内科領域、特に脳卒中を専門とする。急性期だけでなく予防、慢性期脳卒中による症候性てんかん、高次脳機能評価、リハビリ、等にも精通。頭痛、しびれ、物忘れ等の主訴にも柔軟に対応できる。 日本語、英語(ネイティブ)、中国語(日常会話)での対応も可能。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2022/05/24