下痢と便秘を交互に繰り返す
監修医師吉岡 藍子消化器内科
- 更新日
- 2026/07/09
- 公開日
- 2021/01/18
概要
下痢と便秘が交互に繰り返す場合、過敏性腸症候群(IBS)が最も多い原因です。ストレスや食事内容の変化で悪化しやすくなります。血便・体重減少・症状が続く場合は大腸がんなど他の病気も疑われます。症状が続く場合は消化器内科を受診してください。
下痢と便秘を繰り返すの原因
下痢と便秘を繰り返す原因には何がありますか?
過敏性腸症候群が代表的ですが、炎症やそのほかの病気もあり得ます。
下痢と便秘を繰り返す原因として代表的なのは、過敏性腸症候群です。これは腸を動かす神経の調節が難しくなる病気で、ストレスなどの影響を受けて腸が過剰に動き、下痢になってしまったり、逆に動きが遅くなり、便秘になる、といった症状が起こります。
そのほかに、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、胃腸炎後などでも似たような症状が起こることがあります。また、まれではありますが、大腸がんのような悪性の病気が原因で便通の変化がみられる場合があります。
体重減少や血便を伴う場合には、一度消化器内科を受診し、原因について評価することをおすすめします。
受診の目安・何科を受診するべきか
下痢と便秘を繰り返す場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
消化器内科を受診しましょう。血便や体重減少があれば早めの受診をおすすめします。
下痢と便秘を繰り返す場合、消化器内科を受診しましょう。血便や体重減少があれば早めの受診をおすすめします。こういった便通異常の多くは消化器の問題が原因となっており、消化器内科で診察、血液検査、必要に応じ大腸カメラの検査をすることで、原因を確認することができます。
症状が軽度で随伴症状がない場合には様子をみるという選択肢もありますが、数週間以上続く、体重減少や血便のような随伴症状がある、といった場合には、早めの受診が望ましいです。過敏性腸症候群のような機能性消化管疾患であれば、生活習慣やストレスへの対処を行いながら、長期的な目線で症状の改善を目指します。
一方で、まれではありますが、大腸がんのような悪性の病気や、クローン病、潰瘍性大腸炎のような炎症性の病気であれば、専門的な治療が必要になります。
検査・診断
下痢と便秘の繰り返しについて、セルフチェックはできますか?
解説欄をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
下痢と便秘を繰り返すという症状がある場合、ご自分でセルフチェックが可能な部分もあります。
まず、便の硬さ、回数、性状の変化や、症状の誘因(例えばストレス、特定の食事、月経周期など)があるか、腹痛の有無、症状が続いている期間などは、原因を特定するうえで重要な情報です。
発熱、体重減少、血便といった随伴症状があるかも大切です。このような随伴症状がある場合、一般的に早めに受診し、原因の評価を受けることをおすすめします。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、下痢と便秘を繰り返す症状の原因についてセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
下痢と便秘を繰り返すの治療
下痢と便秘を繰り返す場合の治療や予防方法には何がありますか?
生活、食事の見直しのほか、ストレスへの対策も役立つことがあります。
下痢と便秘を繰り返す場合、原因によって治療は異なりますが、過敏性腸症候群などの機能性の不調に対しては、まず生活習慣と食事の見直しが基本になります。こうした症状は過敏性腸症候群の患者さんで比較的多くみられます。
過敏性腸症候群では、生活の乱れやストレスによって便通に異常をきたしやすいため、規則正しい食事と睡眠、適度な運動、ストレスへの対処など、生活習慣の是正が症状の改善に役立ちます。
食事の面では、油もの、刺激物、アルコール、カフェインなどの摂取については見直すことをおすすめします。そうした対策でも改善がない場合には、消化器内科で飲み薬を調整する場合もあります。
ただし、下痢と便秘を繰り返すという症状は過敏性腸症候群のほかにも、さまざまな原因があり得ます。体重減少や血便がある場合には他の病気である可能があり、早めに消化器内科へ受診することをおすすめします。
下痢と便秘を繰り返すに関連するその他の質問
下痢と便秘を繰り返すとき、体内ではどのようなことが起きているのですか?
腸の動きや水分調整のバランスの乱れのほか、特定の病気が原因の場合もあります。
私たちの腸は、食べたものの通り道です。腸はその内容物を肛門側に送り出す「ぜん動運動」を行っており、その過程で食べ物から水分を吸収する役割があります。健康な人ではこのリズムが適切で、便はほどよく水分を吸収され、健康的な普通便として出ていきます。
下痢と便秘を繰り返すという場合、このバランスが乱れている状態と考えられます。腸の動きが過剰になると、水分が十分に吸収されず下痢になってしまいます。また、腸の動きが遅すぎると、食べ物の通過に時間がかかり、その間に水分が吸収されすぎて、便が硬くなり便秘になります。
こうしたバランスが両極端に揺れると、下痢と便秘を繰り返すことになります。一般的に、過敏性腸症候群のような機能性消化管疾患の患者さんでは、こうしたリズムが乱れやすいため、下痢と便秘を繰り返すことがあります。
また、まれではありますが、大腸がんのような悪性の病気で、こうした症状が出る場合もあります。体重減少や血便の症状を伴う場合には、早めの受診をおすすめします。
下痢と便秘を繰り返すについて、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「下痢と便秘を交互に繰り返す」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 吐き気や嘔吐がありますか?
- お腹の痛みがありますか?
- 食欲がなく、食事量が減っていると感じますか?
- 周囲(学校や職場、家庭など)に同じような症状の人がいますか?
下痢と便秘を繰り返すに関連する病気・症状
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この記事の監修医師
吉岡 藍子
消化器内科・内科
消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。
- 更新日
- 2026/07/09
- 公開日
- 2021/01/18