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肌のくすみの原因と、血色・透明感を取り戻す食事や生活習慣を教えてください。
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肌のくすみの原因と、血色・透明感を取り戻す食事や生活習慣を教えてください。

髙岡 真梨子監修者

平塚市民病院 皮膚科

髙岡 真梨子

肌のくすみには、乾燥や紫外線、糖化、睡眠不足など複数の要因が関係するとされています。保湿や日焼け止め、ビタミンCを含む食事、十分な睡眠といったセルフケアの積み重ねが、血色や透明感を保つ助けになると考えられます。

食事や市販のケアで届かないと感じたときは、医師に相談して処方を受けるという選択肢もあります。

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肌のくすみにはさまざまな原因がある

肌のくすみは、ひとつの原因だけで起こるわけではありません。自分のくすみがどのタイプに近いかを知ることが、対策の第一歩になります。

睡眠不足は肌の黄ぐすみにつながる

睡眠不足は、顔の黄ぐすみ(肌が黄色くくすんで見える状態)を強める要因のひとつと報告されています。健康な女性を対象とした研究では、睡眠を十分にとれない状態が続くと、顔の黄ぐすみが目立って増えることが示されました。このとき血液中の黄色い成分に大きな変化はなく、全身ではなく肌そのものの状態が関係すると考えられています[J Clin Med. 2023;12(2):615.]。

紫外線や糖化もくすみの原因になる

紫外線は、肌の色素沈着(メラニンが増えて肌が黒ずむこと)を招き、くすみの原因になると考えられています。色素沈着を防ぐには、日焼け止めのSPF(紫外線のうち、UVBの保護効果の指標)だけでは十分ではなく、UVAという種類の紫外線まで防ぐことが欠かせないと示されています[Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2004;20(5):243-7.]。

また、糖化と呼ばれる反応もくすみに関係するとされています。糖化は、余分な糖がたんぱく質と結びつき、黄色い物質(終末糖化産物)をつくり出す反応です。ヒトの皮膚を調べた研究では、この黄色い物質が多いほど黄ぐすみが強いという関係が確認されました[Int J Mol Sci. 2024;25(11):5596.]。ただし、この研究が調べたのは皮膚のなかの黄色い物質と肌の色との関係で、食事の内容との関係は確かめられていません。食事の糖質を控えることでくすみが改善するかどうかは、現時点ではわかっていません。

乾燥による肌表面の乱れとくすみ

肌が乾燥すると肌表面のキメが乱れ、光がきれいに反射しにくくなってくすんで見えることがあるといわれています。ヘアレスマウスを用いた動物実験では、乾燥した環境で数日のうちに肌表面の粗さが増し、保湿成分を塗ることで粗さが部分的に改善したことが示されました[Arch Dermatol Res. 2000;292(8):412-7.]。これはマウスでの結果であり、ヒトの「透明感」を測ったものではありませんが、日々の保湿が肌表面を整える助けになる可能性を示す知見と考えられます。

透明感を保つ食事のセルフケア

ビタミンCは、肌のハリを支えるコラーゲンをつくる働きを助け、紫外線による酸化ダメージから肌を守る抗酸化作用をもつことが報告されています。果物や野菜をよく食べる人ほど肌の状態が良好な傾向も、複数の研究で示されています[Nutrients. 2017;9(8):866.]。この知見は肌の健康全般についてのもので、くすみや透明感を直接測ったものではありませんが、ビタミンCを多く含む果物・野菜を取り入れることは、肌をいたわるセルフケアのと考えられます。

血色・透明感を保つうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

肌の血色・透明感を保つうえで日常生活の工夫として検討したい4つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「十分な睡眠をとる」で、毎日の睡眠時間を確保し、睡眠不足を避けることです。理由は、睡眠不足が顔の黄ぐすみを強める要因の一つと報告されているためです。 2つ目は「日焼け止めを使う」で、UVBとUVAの両方を防ぐ日焼け止めを選ぶことです。理由は、UVAまで防ぐことで色素沈着をより抑えられると報告されているためです。 3つ目は「保湿を心がける」で、化粧水や保湿剤で肌の水分を補うことです。理由は、乾燥で肌表面が粗くなり、保湿で部分的に改善したと動物実験で示されているためです。 4つ目は「食事を見直す」で、果物・野菜などビタミンCを含む食品を取り入れることです。理由は、ビタミンCの抗酸化作用やコラーゲンをつくる働きが報告されているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

肌のくすみは、毎日の睡眠・食事・スキンケアといった小さな積み重ねで、少しずつ整えていけると考えられます。一方で、くすみが急に強くなったり、一部だけ色が変わってなかなか戻らなかったりする場合は、皮膚科への相談をご検討ください。

まとめ:肌のくすみは日々のセルフケアで整える

  • くすみの原因: 乾燥・紫外線・糖化・睡眠不足など複数の要因が関係するとされています
  • 睡眠を大切に: 睡眠不足は顔の黄ぐすみを強める要因のと報告されています
  • 紫外線対策: UVBとUVAの両方を防ぐ日焼け止めが色素沈着の予防に役立つとされています
  • 保湿を続ける: 乾燥すると肌表面が粗くなることが動物実験で示されています
  • 食事から整える: ビタミンCを含む果物・野菜をとることがセルフケアのひとつとされています。糖化はくすみに関わるとされますが、食事の糖質を控えて改善するかは分かっていません

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(参考文献)

Matsubara A, Deng G, Gong L, Chew E, Furue M, Xu Y, Fang B, Hakozaki T. Sleep Deprivation Increases Facial Skin Yellowness. J Clin Med. 2023;12(2):615.
Moyal D. Prevention of ultraviolet-induced skin pigmentation. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2004;20(5):243-7.
Fang B, Li L, Winget J, Laughlin T, Hakozaki T. Identification of Yellow Advanced Glycation End Products in Human Skin. Int J Mol Sci. 2024;25(11):5596.
Sato J, Yanai M, Hirao T, Denda M. Water content and thickness of the stratum corneum contribute to skin surface morphology. Arch Dermatol Res. 2000;292(8):412-7.
Pullar JM, Carr AC, Vissers MCM. The Roles of Vitamin C in Skin Health. Nutrients. 2017;9(8):866.

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