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肌の「糖化」が老化を早めると聞きました。本当ですか?AGEsを溜めない食べ方も教えてください。
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肌の「糖化」が老化を早めると聞きました。本当ですか?AGEsを溜めない食べ方も教えてください。

髙岡 真梨子監修者

平塚市民病院 皮膚科

髙岡 真梨子

糖化でできるAGEsという物質は、肌のコラーゲンを硬くする方向に働くとされています。高温調理を控えるなどAGEsを増やしにくい食べ方が提案されています。

食事や市販のケアで届かないと感じたときは、医師に相談して処方を受けるという選択肢もあります。

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糖化とは?肌の中で起こっていること

糖化とは、体の中で余分な糖がたんぱく質と結びつく反応のことです。最終的に「AGEs(エージーイー=終末糖化産物)」と呼ばれる物質ができます。

肌の研究をまとめた報告では、AGEsはハリを支えるコラーゲンどうしを結びつけてしまうとされています(この結びつきは「架橋(かきょう)」と呼ばれます)[Dermatoendocrinol. 2012;4(3):259-70.]。その結果、コラーゲンが硬く、柔軟性が低くなるとされています[同上]。さらに、古いコラーゲンの分解や入れ替わりを妨げることも指摘されており[同上]、糖化したコラーゲンは若いうちから少しずつ蓄積していくと考えられています[同上]。ただし、肌の老化でAGEsが具体的にどんな役割を果たしているかは、まだよくわかっていないとされています[同上]。

糖化と紫外線はセットで考える

同じ報告では、日光をよく浴びる部位の皮膚でAGEsの沈着が多くみられ、紫外線が糖化を後押しする可能性も示されています[Dermatoendocrinol. 2012;4(3):259-70.]。つまり糖化対策は、食事だけの話ではありません。これまでどおりの紫外線対策と組み合わせて考えるのが現実的です。一方で、食事のAGEsを減らすことで肌の老化そのものを防げるかどうかを直接確かめたヒトの研究は、まだ限られています。過度な期待や、極端な食事制限には走らないようにしましょう。

AGEsの多い食事を減らす食べ方|調理法がカギ

食品549品目に含まれるAGEs量を測定した研究があります[J Am Diet Assoc. 2010;110(6):911-16.]。焼く・揚げるなどの乾いた高温調理では、生の状態と比べてAGEsが10〜100倍以上に増えました[同上]。一方、煮る・蒸すなど水を使う調理では、新たなAGEsの生成を抑えられます[同上]。短時間・低めの温度での調理や、レモン汁・酢など酸性の材料を下ごしらえに使うことも有効とされています[同上]。

食材にも傾向があります。野菜・果物・全粒穀物・牛乳などは、調理後もAGEsが比較的少ないとされています[同上]。一方、高脂肪・高たんぱくの動物性食品は多い傾向があります[同上]。なお、食べたAGEsのうち血液に吸収されるのは10〜30%程度で、食事のAGEs量は血液中のAGEs量と相関すると報告されています[Dermatoendocrinol. 2012;4(3):259-70.]。揚げ物やこんがり焼いた料理に偏った食事を、煮る・蒸す料理に置き換えることが、食事からとるAGEsを減らすための、今日からできる第一歩です。

糖化対策のうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

糖化対策のうえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「調理法を水を使う寄りにする」で、揚げる・焼くに偏った日は、煮る・蒸す料理に置き換えることです。理由は、乾いた高温調理では食品のAGEsが10〜100倍以上に増えたと報告されているためです。 2つ目は「酸味を味方にする」で、下ごしらえにレモン汁や酢を使うことです。理由は、酸性の材料の使用でAGEsの生成が抑えられたと報告されているためです。 3つ目は「紫外線対策を続ける」で、日焼け止めなど、これまでの紫外線対策と組み合わせることです。理由は、日光を浴びる部位の皮膚でAGEsの沈着が多いとされているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

糖化は「今日の食事で一気に進む」ものではなく、長い時間をかけた積み重ねです。極端な糖質制限や特定の食品の排除ではなく、調理法の工夫という続けやすい形で取り入れてみてください。なお、健康診断で血糖値の高さを指摘されている場合は、まず医療機関での相談をご検討ください。

まとめ:糖化対策は「調理法の工夫」と「紫外線対策」の合わせ技

  • 糖化とは: 余分な糖がたんぱく質と結びつく反応で、できたAGEsは肌のコラーゲンを硬くする方向に働くとされています
  • 紫外線とセット: 日光を浴びる部位でAGEsの沈着が多いとされ、紫外線対策との組み合わせが現実的です
  • 食べ方の工夫: 乾いた高温調理で食品のAGEsは10〜100倍以上に増えるため、煮る・蒸す調理や酸性の材料が味方になります
  • 期待値: 肌の老化でAGEsが果たす役割はまだよくわかっておらず、食事のAGEsを減らして肌の老化を防げるかを直接調べたヒトの研究は、まだ限られています

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(参考文献)

Gkogkolou P, Böhm M. Advanced glycation end products: Key players in skin aging? Dermatoendocrinol. 2012;4(3):259-70.
Uribarri J, Woodruff S, Goodman S, Cai W, Chen X, Pyzik R, Yong A, Striker GE, Vlassara H. Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet. J Am Diet Assoc. 2010;110(6):911-16.e12.

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