

監修者平塚市民病院 皮膚科
「A反応」は、医学では「レチノイド反応」と呼ばれる使い始めに多い反応です。頻度を減らして様子を見て、強い症状があれば中止し皮膚科への相談をご検討ください。
食事や市販のケアで届かないと感じたときは、医師に相談して処方を受けるという選択肢もあります。
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レチノールで皮むけ・赤みが出る理由|「レチノイド反応(A反応)」とは
レチノールなどのレチノイド(ビタミンA類)を肌に塗ったとき、最も多い副反応は「レチノイド反応」と呼ばれています[Clin Interv Aging. 2006;1(4):327-48.]。かゆみ、塗った部位のヒリヒリ感、赤み、皮むけが特徴とされています[同上]。この反応は、SNSや美容記事では「A反応」とも呼ばれています。つまり、使い始めの皮むけやヒリつきは、レチノイドでよくみられる反応です。ただし、この反応はトレチノインやタザロテン(いずれも医療用)に比べ、レチノールでは起こりにくいとされています[同上]。あなたの肌が特別に弱いから、あるいは製品に問題があるから、とは限りません。
A反応はいつまで続く?肌が慣れていく経過
同じ報告では、医療用の高濃度トレチノインを毎晩塗った女性32人の小規模な試験で、副反応に肌が2週間ほどで慣れたことが「予想外の所見」として紹介されています[Clin Interv Aging. 2006;1(4):327-48.]。ほかに、タザロテン(医療用)の大規模な試験では、使い続けるうちに刺激が軽くなったと報告されています[同上]。ただし、市販のレチノールで同じ経過をたどるかは示されておらず、個人差もあります。一方で、何でも我慢して続けるものではありません。いちばん低い濃度でも続けられない場合は、使用を中止するとされています[同上]。強い痛みや腫れ、広い範囲のただれがあるときも使用を中止し、皮膚科の受診をご検討ください。
A反応の乗り切り方|頻度を減らす・種類を見直す
レチノイド反応への対処としては、塗る頻度を減らすことが一般にすすめられています[Clin Interv Aging. 2006;1(4):327-48.]。刺激のより少ない種類に切り替えることも選択肢とされています[同上]。たとえば毎晩使っていたなら、週2〜3回に減らして肌の様子を見る、といった調整です。また、レチノールは医療用のトレチノインに比べて赤みや刺激がかなり少ない一方、効力は約20分の1と紹介されています[同上]。「強いものを我慢して使う」より、「続けられる強さ・頻度で使う」ことを意識しましょう。使い始めは肌が光に敏感になりやすいため、日焼け止めなどの紫外線対策がすすめられています[同上]。妊娠中の場合は、塗るレチノイドの使用をやめるようすすめられています[同上]。なお、レチノールとトレチノインの違いは、別の記事で詳しく扱っています。
レチノールのA反応を乗り切るうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
レチノールの皮むけは、多くの場合「肌に合わない決定的なサイン」ではなく、使い始めに起こりやすい反応です。あせらず頻度を調整しながら、付き合い方を探ってみてください。強い痛みや腫れ、ただれをともなう場合や、症状が長引く場合は、皮膚科の受診をご検討ください。
まとめ:レチノールの皮むけは「慣らしながら使う」が基本
- 正体: 皮むけ・赤み・ヒリつきは「レチノイド反応(A反応)」と呼ばれる、使い始めに多い反応です
- 経過: 医療用の薬では続けるうちに刺激が和らいだという報告がありますが、市販のレチノールで同じかは示されていません
- 乗り切り方: 塗る頻度を減らす・刺激の少ない種類に切り替えるのが一般的な対処です
- 中止の目安: 強い痛み・腫れ・ただれがあれば中止し、皮膚科への相談をご検討ください
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(参考文献)
Mukherjee S, Date A, Patravale V, Korting HC, Roeder A, Weindl G. Retinoids in the treatment of skin aging: an overview of clinical efficacy and safety. Clin Interv Aging. 2006;1(4):327-348.
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