

監修者平塚市民病院 皮膚科
ビタミンEとの併用で紫外線ダメージの軽減が報告されていますが、日焼け止めの代わりにはなりません。
食事や市販のケアで届かないと感じたときは、医師に相談して処方を受けるという選択肢もあります。
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ビタミンCが紫外線から肌を守るしくみ
皮膚には高い濃度のビタミンCが存在し、コラーゲンの合成を助けるとともに、抗酸化作用を発揮しています。紫外線を浴びると、肌の細胞内で活性酸素(体の細胞を傷つける物質)が大量に発生します。ビタミンCはこの活性酸素を中和し、肌へのダメージを和らげる働きがあると考えられています[Nutrients. 2017;9(8):866.]。
こうした抗酸化作用から、食事やサプリメントでビタミンCを補給することが、皮膚の健康維持に役立つ可能性が示されています[Nutrients. 2017;9(8):866.]。この知見は、紫外線対策としてビタミンCを日常的に摂取する意義を裏付けるものと考えられます。
ビタミンCとビタミンEの組み合わせによる紫外線防御効果
ビタミンCの紫外線防御効果は、ビタミンEと組み合わせることで高まることが報告されています。厳密に計画された研究では、ビタミンC(1日2g)とビタミンE(1日1000IU)を8日間あわせて摂取したグループで、紫外線に対する肌の耐性を示す指標(MED=肌が赤くなり始める紫外線量の最小値)が有意に上昇しました。一方、サプリメントを摂取しなかったグループではこの指標は低下しました[J Am Acad Dermatol. 1998;38(1):45-48.]。
さらに、3か月間にわたるビタミンCとビタミンEの摂取により、紫外線照射後の日焼け反応が軽減されただけでなく、チミンダイマーと呼ばれるDNA損傷の指標も低下したことが報告されています[J Invest Dermatol. 2005;124(2):304-307.]。この結果は、ビタミンCとビタミンEの併用が、肌表面の日焼けだけでなく、細胞レベルでの紫外線ダメージの軽減にもつながる可能性を示しています。
紫外線による肌の老化を防ぐ抗酸化成分の組み合わせ
紫外線を浴びると、肌の中でコラーゲンを分解する酵素(MMP-1)が増え、シワやたるみの原因になります。ビタミンCやビタミンE、カロテノイド、セレンなどの抗酸化成分を組み合わせたサプリメントの摂取により、紫外線照射後のこの酵素の上昇が抑えられたと報告されています[Skin Pharmacol Appl Skin Physiol. 2002;15(5):307-315.]。
この知見は、ビタミンCを含む複数の抗酸化成分を組み合わせることで、紫外線による肌の老化(光老化)を防ぐ効果が期待できることを示唆しています。
ビタミンCサプリの位置づけ|日焼け止めの補助として
ビタミンCを含む経口サプリメントは、体の内側から紫外線ダメージへの防御力を高める選択肢として注目されています。しかし、経口サプリメントはあくまで従来の外用日焼け止めを補完するものであり、日焼け止めの代わりになるものではないとされています[Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2024;40(4):e12985.]。
なお、ビタミンC単独(ビタミンEとの併用なし)での紫外線防御効果については、十分な根拠が得られていないとするレビューもあります[Nutrients. 2017;9(8):866.]。そのため、紫外線対策としてサプリメントを活用する場合は、ビタミンCだけでなくビタミンEなど、ほかの抗酸化成分との組み合わせが望ましいと考えられています。
ビタミンCサプリで紫外線対策をするうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

特に重要とされるのは、サプリメントはあくまで日焼け止めの補助であると考えられている点です。
ここだけは伝えたいメッセージ
ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化成分は、体の内側から紫外線ダメージを和らげる働きが期待されています。日々の食事やサプリメントで抗酸化成分を意識的に取り入れることは、肌の健康を保つうえでのひとつの工夫になり得ます。
ただし、サプリメントだけで紫外線を完全に防ぐことはできません。日焼け止めの塗布や帽子・日傘の使用といった基本的な紫外線対策をしっかり行ったうえで、補助的にサプリメントを活用することが大切です。肌の異常が続く場合や気になる症状がある場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:ビタミンCサプリと紫外線対策のポイント
- ビタミンCの抗酸化作用: 皮膚に存在するビタミンCは活性酸素を中和し、紫外線による肌ダメージを和らげる働きがある
- ビタミンEとの併用効果: ビタミンCとビタミンEをあわせて摂取することで、紫外線に対する肌の耐性が高まることが報告されている
- DNA損傷の軽減: 3か月間のビタミンC・E併用摂取で、紫外線によるDNA損傷の指標が低下した
- 肌老化の防御: ビタミンCを含む複数の抗酸化成分の組み合わせで、コラーゲン分解酵素の上昇が抑えられた
- 日焼け止めの補助として: サプリメントは日焼け止めの代わりにはならず、あくまで補助として活用する
- サプリメントの効果には個人差があります: 紫外線対策の基本は外用の日焼け止めや物理的な遮光です
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(参考文献)
Pullar JM, Carr AC, Vissers MCM. The Roles of Vitamin C in Skin Health. Nutrients. 2017;9(8):866.
Eberlein-König B, Placzek M, Przybilla B. Protective effect against sunburn of combined systemic ascorbic acid (vitamin C) and d-alpha-tocopherol (vitamin E). J Am Acad Dermatol. 1998;38(1):45-48.
Placzek M, Gaube S, Kerkmann U, et al. Ultraviolet B-induced DNA damage in human epidermis is modified by the antioxidants ascorbic acid and D-alpha-tocopherol. J Invest Dermatol. 2005;124(2):304-307.
Greul AK, Grundmann JU, Heinrich F, et al. Photoprotection of UV-irradiated human skin: an antioxidative combination of vitamins E and C, carotenoids, selenium and proanthocyanidins. Skin Pharmacol Appl Skin Physiol. 2002;15(5):307-315.
Hartmann D, Valenzuela F. Sunproofing from within: A deep dive into oral photoprotection strategies in dermatology. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2024;40(4):e12985.
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