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運動習慣がゼロの人がVO2maxを上げる最初の一歩|初心者向け対処法を教えてください。
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運動習慣がゼロの人がVO2maxを上げる最初の一歩|初心者向け対処法を教えてください。

濵﨑 秀崇監修者

はまさき医院 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇

まずは早歩き程度のウォーキングを1日30分から始めることで、VO2maxの改善が期待できます。

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VO2maxとは?運動習慣ゼロでも上げられる理由

VO2max(最大酸素摂取量)とは、運動中に体が取り込める酸素の最大量を表す指標で、心肺持久力の目安として広く使われています。複数の研究を統合した大規模な分析では、心肺持久力が高い人は低い人と比べて全死亡リスクが約53%低く、心肺持久力が1MET(運動の強さを表す単位)上がるごとに全死亡リスクが約12%下がるという関連が報告されています[Br J Sports Med. 2022;56(13):733-739.]。運動習慣がない人でも少しでも高めることが、将来の健康リスクの低減につながる可能性があります。

ウォーキングから始めるVO2max改善の第一歩

運動習慣がない人にとって、最もハードルの低い第一歩はウォーキングです。非活動的な成人を対象とした複数の研究をまとめた分析では、ウォーキングの習慣化がVO2maxを含む心血管の健康指標によい影響を与えることが示されています。ただしこの分析では、どれくらいの頻度・時間・強度が必要かを数値で決めるには証拠が足りないとも結論づけられています[Br J Sports Med. 2018;52(12):769-775.]。

運動量の目安としては、国際的な運動ガイドラインで、中強度の有酸素運動(早歩き程度)を週5日以上・1日30分以上、合計で週150分以上行うことが推奨されています。この推奨量に届かない場合でも、一定の健康効果が得られることが報告されています[Med Sci Sports Exerc. 2011;43(7):1334-59.]。

中強度の運動でもVO2maxは上がる

健康な若年成人を対象とした研究では、自転車をこぐ中強度の運動を1回60分・週4日のペースで6週間続けたグループでも、VO2maxが約10%改善したことが報告されています。運動の強度が上がるほど改善幅は大きくなりますが、中強度でも効果が得られることが確認されています[Med Sci Sports Exerc. 2008;40(7):1336-43.]。

複数の研究をまとめた分析でも、運動をしない場合と比べて、高強度インターバルトレーニングで平均約5.5 mL/kg/min、一定ペースの有酸素運動で平均約4.9 mL/kg/minの改善が報告されています。両者の差は約1.2 mL/kg/minと小さく[Sports Med. 2015;45(10):1469-81.]、まずは続けやすい強度から始めることが大切です。

インターバルウォーキングでステップアップ

慣れてきたら、速歩と遅歩を交互に繰り返す「インターバルウォーキング」も選択肢です。この方法は心血管系の体力や筋力の改善に効果があると報告されています[Appl Physiol Nutr Metab. 2024;49(7):1002-1007.]。「3分間の速歩+3分間のゆっくり歩き」を繰り返すと、一定ペースより高い負荷をかけながら無理なく続けられます。

VO2max改善のうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

VO2max改善のうえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「まずは歩くことから」で、週5日程度、1日30分のウォーキングを行うことです。理由は、ウォーキングだけでもVO2maxを含む心血管の健康指標の改善が報告されているためです。 2つ目は「無理なく続けられる強度を選ぶ」で、早歩き程度の中強度から開始することです。理由は、中強度の運動でもVO2maxの改善が期待できると報告されているためです。 3つ目は「緩急をつけて歩く」で、慣れたらインターバルウォーキングとして、速歩3分と遅歩3分を交互に繰り返すことです。理由は、心血管系の体力や筋力の改善に効果があるとされているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

運動習慣がゼロでも、ウォーキングという小さな一歩がVO2maxの改善につながる可能性があります。まずは今日、10分でも外を歩いてみてはいかがでしょうか。

なお、運動中に胸の痛みや強いめまい、息切れが続くなどの症状がある場合は、無理をせず、医療機関への受診をご検討ください。

まとめ:運動習慣ゼロからのVO2max改善の始め方

  • VO2maxと健康: 心肺持久力が高いほど全死亡リスクが低いという関連が報告されています
  • 最初の一歩はウォーキング: 非活動的な人を対象とした研究で、VO2maxを含む心血管の健康指標の改善が示されています
  • 中強度でも効果あり: 中強度の運動を1回60分・週4日で6週間続けた研究でVO2maxが約10%改善しています
  • 目安は週150分: 週150分以上が推奨されていますが、それ未満でも健康効果が報告されています
  • ステップアップにはインターバルウォーキング: 速歩と遅歩を交互に繰り返す方法が、次の段階として取り入れやすい選択肢です

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(参考文献)

Han M, Qie R, Shi X, et al. Cardiorespiratory fitness and mortality from all causes, cardiovascular disease and cancer: dose-response meta-analysis of cohort studies. Br J Sports Med. 2022;56(13):733-739.
Oja P, Kelly P, Murtagh EM, et al. Effects of frequency, intensity, duration and volume of walking interventions on CVD risk factors: a systematic review and meta-regression analysis of randomised controlled trials among inactive healthy adults. Br J Sports Med. 2018;52(12):769-775.
Garber CE, Blissmer B, Deschenes MR, et al. American College of Sports Medicine position stand. Quantity and quality of exercise for developing and maintaining cardiorespiratory, musculoskeletal, and neuromotor fitness in apparently healthy adults: guidance for prescribing exercise. Med Sci Sports Exerc. 2011;43(7):1334-59.
Gormley SE, Swain DP, High R, et al. Effect of intensity of aerobic training on VO2max. Med Sci Sports Exerc. 2008;40(7):1336-43.
Milanović Z, Sporiš G, Weston M. Effectiveness of High-Intensity Interval Training (HIT) and Continuous Endurance Training for VO2max Improvements: A Systematic Review and Meta-Analysis of Controlled Trials. Sports Med. 2015;45(10):1469-81.
Karstoft K, Thorsen IK, Nielsen JS, et al. Health benefits of interval walking training. Appl Physiol Nutr Metab. 2024;49(7):1002-1007.

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